「投げ棄つる御衣(みけし)」から成った神。
古代日本の智、日本語のヒビキの神秘構造、古神道「神ながら」の道に触れ~
今は「古事記」を解読中の私です。
では、解読の続きへ
次に投げ棄つる御衣に成れる神の名は和豆良比能宇斯能神。
(「古事記」より)
伊耶那伎大神が「投げ棄てた御衣(みけし)」を物実として生れた神の名は「和豆良比能宇斯能神(わづらひのうしの神)」です。
これは、もしかして私が知りたかった「あるモノ」を形成している神かもしれません。
一般には「わずらひのうしの神」は「わずらい=煩い・患い」を表す神とされているようです。ざっくり言うと、「厄介の神格化」と。
でも、先に音があり 古事記の著者によりわざわざ「和豆良比能宇斯能」という漢字が意図的に当てられていることからすると…「和豆良比能」に悪い意味は無い様に思えるのです(‘~‘)
ので「投げ棄てられた御衣」=「斥力+御衣」に注目して、
ここから生まれる神霊力って何かを考えながら神名の読み解きへ。
↓
和豆良比能により⇒無限の宇宙を切り分け「このような宇宙=この宇宙」を創り出す神
これが何を示しているかというと
「大宇宙内に小宇宙をいくつも創り出されている」こと、その小宇宙を創造している神霊力が「伊耶那伎大神の御衣」から生まれたというわけです。
衣=身(ミ・御霊)を包むもの
つまり「小宇宙を1つの存在とする、小宇宙を包む外殻・外壁」なのです。
加えてこうも読み取れます。
↓
調和したエネルギーの塊りである「和豆」がいくつも集まり 大きなマトマリを創り、
それが衣を着る「ヒト=ヒの重合態から一つの生命体」へ。
衣に身を包まれた「ヒト」は小宇宙なのです。
「宇斯(うし)」とは「領主(その地の所有者やその地を治める人)」や「大人」を表す古語だそうです。
だから「和豆良比能」によって形成される小宇宙には「小宇宙の領主=小宇宙の主(核)」がいるというわけです。
「和豆」から「良比の力」が生まれている…とも読めますね。
「良比=調和から発生した相反する正反の力」を指すのかも。
これが大宇宙・小宇宙を生成化育していく力となっているということかも。
(つづく)