ロバート・デニーロがドラマで演じていた実在のウォール街の魔術師や!!
あの事件を追ったドキュメンタリー…見ごたえ充分でした☆☆☆
実際に起きた事件を元に、
邪悪な知能犯たちの手口を追うドキュメンタリー番組です。
※Amazonプライムビデオより
1話40分で4つの事件について詳細に知ることができます。
今回の「米国史上最大の金融詐欺」についてはこちら
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- 米国史上最大の金融詐欺:マドフ事件
- 全ての始まりは彼が育った家庭環境にある
- 起業から10年かけ金融業界で有名人となる
- ナスダックにより大成功した投資家となる
- 1987年 リップスティックビル17階の秘密
- マドフの手法:ポンジスキーム×富裕層
- 1990年代、更に金を集めるためマドフが更なる手を打つ
- 2008年~マドフの詐欺の終焉
- マドフ逮捕により「米国史上最大の金融詐欺」が公になる
- 2009年3月12日 詐欺師の終わり
米国史上最大の金融詐欺:マドフ事件
私はこの事件について、こちらの実話ドラマで知りました。
デニーロ見たさに観たのですが、衝撃の内容です。
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米国史上最大の金融詐欺なので事件に関する書籍もある多数
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私がドラマで知った内容に加えて
今回のドキュメンタリーを観たことで
「米国最大の金融詐欺がどうやって行われたか」
全体と細部がかなり見えてきました。
手口としては実に初歩的・原始的手段だったのです。
ただ彼には「信用」という武器があった…
全ての始まりは彼が育った家庭環境にある
生まれた時は誰もが無垢な赤ん坊、
その無垢な心に「善悪をしる木」の苗木を植えるのは親であり
育った家庭環境が大きく影響を及ぼす。
番組「邪悪な天才知能犯たち」では
”全てのはじまりは彼が非合法な家庭に育ったことだった”
として、マドフの歩んできた道が描かれていく。
マドフが育った家庭環境とはどういったモノだったのか?
⇒彼の家族は違法な債券売買操作を稼業としていた
『違法な操作』なので、SEC(証取委)は差し止めを命じ、家は抵当に入る。
この経験から、マドフは何を学んだのか…
マドフは家を離れ、自分で事業を始めた。
1960年 22歳のマドフはペニー株を扱う投資会社を開く。
起業から10年かけ金融業界で有名人となる
マドフは22歳で起業し、投資会社を開いてから
10年の歳月をかけ金融業界で注目される存在に成りあがっていく。
彼が金融業界で有名になった一番のきっかけは
「電子取引の開発を先導した」ことにある。
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1971年
コンピューター制御の株式市場新設にマドフは尽力
この時に新設された市場というのが「ナスダック」なのだ。
ナスダックにより大成功した投資家となる
コンピューター制御の新株式市場=ナスダック設立に尽力したマドフ
ナスダック会長にもなり大成功した投資家となる。
最盛期には5億株の取引をしていた、という(@。@;)
ナスダック市場の15%は彼の売買だった…マドフは金融界の巨匠になった。
こうして大成功したマドフだったが
彼はもっと上を狙っていた。
ウォール街の成功者ではなく、
金融界の「王」であり支配者の座を狙って
彼は更に攻めていく。
1987年 リップスティックビル17階の秘密
1987年リップスティックビルの18階にマドフ証券投資会社は移転
その1つ下の階にマドフは別部門の個人の投資信託会社を隠し持っていたのです。
17階の個人の投資信託会社は18階とは全く別の
「詐欺的な経営戦略」をとっていたのです。
その様子はこちらの再現ドラマが見ると理解しやすいよ~
マドフの詐欺的戦略とは
「ポンジ・スキームを使って富裕層を騙し金を集める」ことだったのです。
マドフの手法:ポンジスキーム×富裕層
マドフが全米史上最大の金融詐欺に使った手法というのは
古典的な投資詐欺の手口「ポンジ・スキーム」なのです。
約100年前にポンジスキームを生み出したのがこちらの男
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チャールズ・ポンジがはじめた伝説の金融詐欺から
「ポンジスキーム」と名付けられた手法なのです。
1920年 ポンジは6000人の投資家を騙し、2000万ドルを奪った!
⇒これにより6件の銀行破たんを誘発
全ては簡単な数式(等比数列)を使った詐欺手法で
依頼詐欺に利用され続けている…
「ネズミ算」(ネズミ講でもいいや)を思い浮かべてくれるとイメージしやすい。
ザックリと説明すると
①うまい儲け話を用意
設立や拡大の資金が必要な営利企業があると話を創る
(大嘘で会社の実体も利益もない)
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②詐欺師(ポンジやマドフ)は高配当を約束して投資家を誘う
例えば
30日(1か月)で2倍になると約束し、2人から100ドルづつ投資させる。
⇒1か月後までに4人の新しい投資家を見つけ、その金を先の2人の投資家の配当に回す
”毎月2倍の投資家を集め、配当金だけを支払う”
という単純な構造の詐欺なのです(^^;)
2×2×2×2×…と続き8か月後には512人の投資家が必要になり
17か月後には25万人集めていなくてはいけないのです(怖)
もちろん、いくらマドフと言えども「1か月で2倍」などという嘘は言わない。
マドフは当初20%の配当を保証し、富裕層から投資金を集めたのです。
20%でもすごい高配当で、
どうやってこんな胡散臭い話を富裕層に信じさせたのか?というと
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マドフのこれまでの実績・名声が「信用」となり
”自動取引構想がある、ナスダックに独占権がある”と売り込んでいたのです。
1990年代、更に金を集めるためマドフが更なる手を打つ
マドフが投資詐欺をはじめ20年が経ち
彼は何十億ドルも手にし贅沢な暮らしを謳歌していた。
この生活を続ける為、詐欺を続けるために
より多くの新規投資家を必要としていマドフが動く。
富裕層の眠れる資産を狙っての個人投資信託から狙いを変える。
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「配当金5%という新商品」を売り出し、投資家のすそのを拡げた。
そして、彼の真の狙いは「大きな組織・団体の眠れる金」だったのです。
(NPOは入金はしても出金はしないから…バレルことはないと)
2008年~マドフの詐欺の終焉
マドフの詐欺は2008年までばれることなく続いた。
ところが、ここで金融界に大事件が起きる!
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8兆ドルの住宅ローン市場が崩壊
世界経済への大打撃が襲いかかる
マドフ証券にもその影響はおよび
- ポンジスキームの下支えとなる新規投資家からの入金は減る一方(計画崩壊)
- 市場崩壊で大損した投資家たちが投資金回収にやってくる
このWパンチにより
2008年12月 マドフの投資会社の金が尽きる
- 顧客は70億ドルを引き出し
- 新規の投資は望めない
彼の会社も運も尽きる。。。
マドフは逮捕され、詐欺が公になる。
マドフ逮捕により「米国史上最大の金融詐欺」が公になる
マドフ逮捕により、彼が30年間にわたり続けた詐欺が公のモノとなると
米国は大混乱の事態となった。
マドフの投資詐欺により
- 世界の富豪
- 銀行
- 年金受給者
- 慈善団体
など広範囲に及ぶ投資家から集めた金が消え去ったのだ。
2200人の投資家と彼らがマドフに預けた200億ドルという金が消滅した!
(マドフは650億ドルと語っていたという…)
2009年3月12日 詐欺師の終わり
このとんでもない金融詐欺師にどんな罰が与えられのか?
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マドフは11件の重罪で有罪を認め
150年の禁固刑を言い渡される。
マドフのドラマを観て印象的だったし
ドキュメンタリーで実際に詐欺がばれた後の様子も見たが
やはり彼に反省や後悔の念は感じなかった。
彼は「金融」という人間が作り出したシステムそのものが
幻影であり大嘘だとわかっているから罪悪感は無いのかも…
私もこの本を読んで、マドフが「信じるな」といった意味がちょっとわかった。
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でも、あれだけの巨額詐欺をやっても
どこか逃げ切った感をかんじるのは私だけでしょうか??
マドフの事件を追うと、どっと疲れます。
今日は早く寝たいね~
では、また~☆