このシーン…ある意味驚いた 逆、逆ってな。
スタントマンやCGをほぼ使っていないことや
キャストたちにも「呪い」や「事故」を信じさせた事など
アナログでギリギリを攻めてリアルを追求した制作陣に脱帽です。
原題は「The GALLOWS」=絞首台・絞首刑
なのですが
この邦題にした人の気持ちが何となくわかったBBAです。
入っている2つの名作の風味がかすかにする作品です。
⇓
夜の高校を舞台に
4人の高校生が追い詰められていく姿を
彼ら自身がビデオやスマホで撮影していた映像で
見ていく事になるファウンド・フッテージ映画です。
名作のエッセンスをすごく薄めて低予算ながら頑張った映画に見えて
実際に気になる設定がねじ込まれています。
私はその点をずっと考えております…
- 「死霊高校」あらすじ
- ポイント①アメフト部ライアンの鼻につく感が絶妙
- ポイント②ファウンド・フッテージ手法による映像の乱れ
- ポイント③舞台が繋ぐ20年前からの因縁
- ポイント④半霊半実体の悪霊チャーリー
- ポイント⑤20年前の事故の謎
- ポイント⑥視界が悪くホラーゲームをプレイしている感
「死霊高校」あらすじ
1993年10月29日演劇部の舞台を撮影したビデオ映像からはじまる。
PM 8:48 ~49分に変わるころ舞台に悲劇が起きる
絞首刑のシーンで本当に生徒が死んでしまう事故が発生!
時はながれ
2013年ネブラスカ州の警察資料ビデオ映像が映し出される
あの事故の悲劇から20年ぶりに「絞首台」が演劇部により公演される。
演劇部の女王様で主役のファイファーの熱心な働きかけで
禁じられていた舞台が1993年版と全く同じ内容で再演されることに。
ファイファーの相手役はアメフト部のリース
ファイファーに密かに惹かれているリースは
アメフト部をやめて演劇部に参加中
リースの悪友でアメフト部のライアンは彼女キャシディと
単位欲しさにリースと演劇部の手伝いをしているが
ダサい演劇部のことをバカにして、からかったりしている…
ライアンは常にカメラで撮影し記録し続けている。
舞台本番が明日にせまった時、
舞台ホールの鍵の壊れたドアを発見したライアンが
演技が下手くそなリースが恥をかかないためにも
「夜中に忍び込んで、舞台のセットを壊して明日の公演を中止にしよう」
と言い出す。
はじめは反対していたリースだが
「下手くそな演技で彼女に嫌われるより、
舞台中止で落ち込む彼女を励ました方が恋のチャンスだ」
とライアンに説得され誘いに乗ることに…。
夜中に学校のホールに忍び込んだ
リース、ライアン、キャシディ―。
テンションの上がったライアンはカメラを回しながら
「チャーリー、一緒に遊ぼうぜ~」と20年前に事故死した
生徒の名を叫びながらセットを壊していく。
3人が舞台セットを壊していると
誰かがやってくる気配を感じ慌てて逃げると
ファイファーに遭遇。
駐車場でリースの車を見つけたファイファーが
何かやっているのかと探しにきたという。
4人がホールから出て帰ろうとすると
壊れていたはずのドアに鍵がかかっていて開かない!
いつのまにかスマホも圏外
4人は出口を探し、暗い中移動をはじめるのですが
違和感と共に「何か」の存在に気が付きはじめる。
そして彼らに想像を超える恐怖が襲い掛かってくる!
※以下はネタバレ有で見どころを
ポイント①アメフト部ライアンの鼻につく感が絶妙
アメフト部員でチアリーダーの美人の彼女がいるライアン
演劇部員や演劇舞台を小ばかにした感じ、
演劇部の真面目女ファイファーに恋するリースをバカにしてる感じ、
20年前の舞台事故で亡くなったチャーリーをバカにし挑発する感じ、
すべてがイラッとさせられます。
スクールカースト上部にいるつもりの
「イケてる」つもりの嫌味で鼻につく感じが
表情や言い方すべてにおいてリアルです。
すげーいきがってるけど
チャーリーの悪霊にふっとばされて
骨折してから急に弱気で泣き叫ぶのも
ライアンらしくてリアルです。
終始、「なんや、コイツ!」感を漂わせる演技に拍手。
ポイント②ファウンド・フッテージ手法による映像の乱れ
みんながいつでも、どこでもスマホで撮影している現代。
ライアンもそういった「とりあえず撮っておく」スタイルなので
カメラの腕前はド素人なのです。
故にすげーカメラワークがグチャグチャです。
映像の乱れも激しい。
でもそこをうまく使って
映像の乱れの中や間にノイズの様に入りこんで
「舞台裏の処刑人チャーリー」が移りこみます。
この映り込み加減やたたずみ加減は
死霊館のアイツ風です。
ポイント③舞台が繋ぐ20年前からの因縁
20年前の舞台の死亡事故
実はあの時事故死したチャーリーは代役だったことが判明。
当日に主役の生徒がドタキャンしたからだ。
その当日舞台から逃げ、生き延びた生徒がリースの父で
舞台練習を毎日見に来ていた女性はチャーリーの彼女だった人物で
更にファイファーも…と20年前の舞台と現在の舞台にも強いつながりが見えてきます。
リースと父、
リースの父とチャーリー、
チャーリーの彼女とファイファー、
ここの深い因縁の鎖が見え隠れ。
ポイント④半霊半実体の悪霊チャーリー
BBA的に一番この映画の考え処がココです。
20年前に代役で事故死し
「舞台裏の処刑人チャーリー」と呼ばれる悪霊になった彼。
姿をみせない時も
ライアンを吹っ飛ばしたり
リースのスマホをロッカーに仕込んだり
色々と実体がない故に何でもできちゃう!
ですが、しっかり姿もみせちゃうっ
追い込んでから姿もみせるのです。
その姿もしっかり実体あるバージョンと
半透明バージョンがあり
いろいろな形態で存在しているようです。
チャーリーの姿はこちらをリスペクトしたものだと
BBAは推測
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※こんなにかっこよくはありませんけど
チャーリーの悪霊の存在と実体は
チャーリーの彼女とその娘により
「その存在が認識されているから」に他ならないと思います。
が!
気になるのは「名前を呼ばれると実体を持って処刑にやってくる」という点です。
実体を持って、ロープを使って人間を処刑していくのです。
20年前に死んだのに、娘が高校生なわけです。
娘が年齢をサバ読んで高校に忍びこんだのか?
悪霊になってから恋人との間に子供をもうけたのか?
とにかく自分の子という
半ば自分のコピー的存在の娘のおかげで
実体まで持てる仕組みなのかな?とBBAはひとり納得しております。
たぶん霊体になってからの子だと思う。
あの母子がいる限り
自在に登場できるようです。
「チャーリー」とその名を呼んだ相手は
いつでも処刑にくるみたい。
ポイント⑤20年前の事故の謎
そもそも、誰が舞台セットの処刑台に仕掛けをしたのか?
どうしてリースの父は当日舞台を休んだのか?
「絞首台」という舞台そのものが呪われているのか?
重要な謎は謎のままなのです。
残された謎が回収されるのか?
なんと続編があるという驚き!?
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ポイント⑥視界が悪くホラーゲームをプレイしている感
夜中の学校、
舞台セットに舞台裏、
電気は消えてて真っ暗、
入り組んだ地下空間、
迷路のような天井空間、
常に視界が悪く暗く
カメラのライトやスマホの画面の明かりが頼り。
ホラーゲームをプレイしているような感覚になる映像展開
低予算でスタントもCGも無しに
よくつくったなぁと思える映画です。
リースがかっこいいよ。
工夫すればいろいろな世界を作り込めるんですな。
φ(..)メモメモ
では、また~☆