今、見ると意外な発見がある作品
映画 天河伝説殺人事件~あらすじ
原作はこちら
そうです、浅見光彦シリーズなのだ~☆
新宿でサラリーマン川島が急死
その手には天河神社のお守り「五十鈴」が握られていた。
事件を追って仙波警部補は天川村へ。
その頃、天川村に近い吉野の町はずれでは
浅見光彦が密猟者と疑われ駐在に捕まっていたが
旅館・天河館の女将に助けられていた(^^;)
東京へ戻った浅見光彦だったが
「能」についての旅情ルポを担当することになり
天川村に向かう。
ところが林道であった老人が殺害され再び拘留されてしまう。
この老人は能楽の名家・水上流の長老だった。
疑いがはれ、能の取材に向かった浅見は
水上流の後継者争いにはじまる不穏な事件に巻き込まれていく。
※以下、ネタバレ有の感想いきます
◆市川崑監督の陰影使いが文学で絵画!
家のテレビで見たのですが
どうも画面全体、画が暗いのです。
画面の半分、人物の顔の半分は真っ暗なのです。
強い陰影使いのため
暗闇の中に人物が浮き上がるような画づくりが
意図的になされおり、登場人物のメイクは
”もはや白塗り”レベルになってります(^^;)
全てが映画館での上映と観客の目線を計算しての
監督の映画作りだと思われますが
確かに強い陰影と浮き上がる人物たちにより
小説を読んでいるように目の前の世界が進んでいくのです。
物語の世界と観客を繋ぎつつ
無駄な情報を与えないという監督の計算でしょうな。
それにどの人物も顔が半分真っ暗なのが
「人間の二面性」を表現しているようでゾッとします。
◆不思議なカメラワーク
新宿や都内でのシーンは
驚きの引き映像からグーンとズームで寄るのです!
えっ、マジの人ごみの中に役者を立たせ撮ってるの!?
と私は心底驚きました(^^;)
監督の声が絶対に届かない距離でスタートやカットの合図は
無線で行っていたのかな?
なかなか不思議なカメラワークが随所に見られます。
◆浅見光彦の兄が金田一という驚き!
たぶん、監督のユーモア(?)
浅見光彦の兄として登場するのが石坂さんで
「金田一やないか!?」ってなった。
雰囲気にているから、映画がはじまった時
「金田一かな?」って思ったくらいだったしね(^^;)
と、他にも能の演目で気になることもあったのですが
それはまた個人的に調べてから
どこかで触れたいと思います。