14才のバレエ少年3人が進路に悩みながらも
バレエに打ち込む姿を追ったドキュメンタリーです。
14才の彼らは無邪気に大好きなバレエのレッスンに励み
15才で進路に悩む姿がとてもリアルです。
ルマン、
ヨガ、
インドの寺院の無料食堂、
と色々今まで触れてこなかった分野を
ドキュメンタリー映画や番組を通して
理解を深めている私です(^^)
「バレエ」について理解を深めようと観たドキュメンタリーなのですが
思いがけず「人生の分岐点における決断の重さ」の現場に立ち会った気分です。
人生に迷った時に
彼ら3人のこの姿を思い出す気がする
そんなドキュメンタリー映画です。
ノルウェーのバレエ学校に通う3人の少年
ノルウェーでもバレエ人口は圧倒的に女子が多いようです。
そんな中でホントにバレエが好きで
上手くなりたくてレッスンに励むバレエ少年3人をカメラは追います。
このバレエ学校でレッスンを受けられるということは
既に優秀なバレエ男子ということなのです。
◆ルーカス(誰よりも練習に励む美少年)
ルーカスはポスターにも登場している少年です。
顔立ちが整っていて
スタイルもよく素材に恵まれている。
でも彼は誰よりも練習に没頭している。
だから3人の中でもひとつ抜けた存在のようです。
14才~15才で進路に悩む時も
彼だけは迷いなく「バレエ」の道を選んでいました。
バレエの道で成功する人は「ほんの一握り」という現実も見えている。
そんな中でも迷いがないのです。
「プロのバレエダンサーになる」
それ以外は考えられないというのです。
◆シーヴェルト(エンジニアの道と悩むアジア系少年)
バレエ大好きなシーヴェルトですが
母親は堅実な道を彼に望んでいるため
エンジニアになるべきか悩む少年。
14才~15才また新生活をカメラが追う中で
ちょっとだけ・・ほんの一瞬ですが
彼が自 分のアジア系の顔立ちと褐色の肌が
北欧や欧州バレエ界ではちょとハンディになっている
と感じると話していたのが印象的でした。
差別や偏見というのではなく
舞台上でどうしても「違う」からこそ変に目立つことを
気にかけているようでした。
彼の周りも彼の才能を認めているし
彼は顔も小さく、アジア人だからこその
細くしなやかな身体はバレエダンサーとして
恵まれているように見えたんですけどね(^^;)
14才・15才ってもう自分のことでも
客観的にみられるし、現実世界の厳しさも気づいているし
「子供じゃないんだなぁ」と思い知らされます。
◆トルゲール(人生はトレーニングだ)
3人の中では
一番心の中が見えなかった少年。
たぶんドキュメンタリーカメラも
道に悩むシーヴェルトと
才能が認められどんどん先に進むルーカスを
映すことが多かったからかな。
天才少年といわれていた彼も
ルーカスや他の才能あるバレエ少年にもまれ
色々「自分とバレエ」について葛藤があるようでした。
ふたりに比べコンクールにも消極的だった。
自分のバレエレベルに悩んでいるようでした。
15才の進路相談で教師に言われた言葉
「バレエで成功する人は一握り、バレエ以外の道も考えておくべきでは?」
3人は担任教師から、こうアドバイスされる。
先生なりに3人を心配しいてのことだ。
15才でバレエ界の現実も
社会の厳しさもその目に見え始めているので
この言葉はとても重く彼らに届いたようだ。
ルーカスはキッパリと「バレエ以外の道は考えていない」といってたけど
シーヴェルトは「バレエをやめる」ことを考えはじめ
本当に一時バレエ学校から姿を消してしまう(;;)
オスロ国立アートアカデミーの入学試験に挑む
それでも3人はバレエで試験に挑んだ。
オスロ国立アートアカデミーは
合格すれば学費は無料で
しかも学位を取得できるので
もし将来バレエ以外の道を選んでも
学歴が有利になるようだ。
シーヴェルトとトルゲールは
ここでのレッスンの日々で自分の実力を見極め
将来を決めるようだ。
ルーカスはここの試験後
ロンドンのロイヤルバレエスクールから
オーディションに招かれる。
ここから今まで一緒だった3人に変化が訪れます。
「誰にでも夢がある、だから努力するんだ」
これはルーカスが最後にカメラの前で語った言葉です。
15才で180㎝になった彼が
ロンドンのロイヤルバレエスクールの中で
才能あふれる大勢にもまれてからの言葉です。
まだまだ努力しないといけないと実感しているようでした。
ノルウェーのバレエ学校ではひとり才能が抜け出た存在に見えた彼も
まだまだ同世代にはすごい人がたくさんいると知って
更なる努力の必要性を感じてこう語っていました。
1200人中で合格者30人
その難関を越えゴール後の言葉に見えて
その実はスタートの決意表明のような言葉でした。
頭が下がるぜ・・・
だいぶ年下の少年に人生教えられた気分です。
「人生はトレーニングだ」
これはトルゲールの言葉です。
3人ともが人生の選択において
同じ選択を見せてくれたのが印象的です。
3人共が「挑戦」「難しい方」を
選んでいました。
よりリスクがある方という意味ではなく
「結果がどうなるかはわからないけど、本音でやりたい方」
を選んでいました。
結果は常にわからないし、
きまってはいないので
この選択方法が正しいのかもね。
結果が出てから軌道修正すればいいしね。
何かに真剣に取り組んでいる人は
めちゃくちゃ美しいよ!
では、また~☆
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