プロ独女のライフハックブログ

BBA独女みつまるが「今」気になることを追いかけ綴る人生冒険日記

【深夜映画部】DOOR~感想:エンタメではなく文学だった昔の日本映画の名作かも~美と狂気

DOOR

地味の怖い映画です。

日常に潜む恐怖的でもある。

主演男女二人が「美形」であることだけが幻想的で救いかも。。

 

 

最近の日本映画は「観客のための娯楽」であり

市場経済的な利益追求エンターテイメントですが

昔の日本映画って監督、脚本家、カメラマン、美術さんなど

みんなそれぞれが芸術家で職人たちの真剣勝負!的な作品多くないですか?

 

この映画もまさに、そんな昔の邦画です。

デートで見る、ファミリーが休日にみんなで見る

といった想定は無く、「映像文学」って感じの映画です。

 

DOOR

DOOR

  • メディア: Prime Video
 

 

ただ、ホラー映画ファンなら

「あの映画の名場面や!」ってのが散りばめられており

それなりに楽しめるはずですぞっ

 

 

映画DOOR~あらすじ

※80年代の日本映画作品

 

都内の高層マンションに暮らす本田一家

夫の悟はコンピューター系の企業に勤める多忙なエリートサラリーマン

息子の拓人はやんちゃ盛りな幼稚園児

妻の靖子は専業主婦のごく普通の幸せな3人家族。

 

妻の靖子は都会的な美人でちょっと神経質

自宅にいる時も必ず玄関のロックとドアチェーンは忘れない。

ゴミ出し日じゃない日にゴミを出してしまい

玄関前にゴミ袋を返されたりと

マンションでの人付き合いにはあまりなじんでいない様子。

 

家で家事に励んでいると

電話セールスや訪問セースルなど

セールスマンの応対にうんざり気味だった靖子。

 

この日もセールスマンがマンションの各家をまわっていた。

ドア越しに対応し、セールスを断るも

「じゃぁ、パンフレットだけでも」と

セールスマンが玄関ドアを勝手に開けて手を出してきた!

 

玄関のロックを忘れていたことと

チェーンの隙間から手を入れられて慌てた靖子は

ドアを思いっきり閉めてセールスマンを追い出す。

 

だが、この時、セールスマン山川の手をドアで挟んでケガを負わせてしまう。

痛みと怒りに燃える山川はこの日から靖子への嫌がらせをはじめる。

 

玄関ドアをけり続けたり、

玄関ドアに卑猥な落書きをして靖子を辱めたり…

 

靖子は怖くなって近所の交番に行くのだが

「会社名も名前も顔もわからない状態では捜査できない、

トロールは強化しますよ」と追い返されてしまう。

 

本田家の周囲を見張るセールスマン山川は

ある日偶然、今までドアや電話ごっしだった靖子の姿を目にしてしまう。

美しくグラマーな靖子に山川は怒りと共に抑えきれない欲情を抱くようになる。

 

今までは靖子に見えないところから

嫌がらせをして苦しめることが目的だった山川だが

だんだんと靖子に自分の存在を知らしめようと動き出す。

 

彼女の声を聞き、

彼女と話し、

彼女に触れたい思いが大きくなって

遂に山川は本田家への侵入を成功させる。

 

自宅の中で隠れていた山川に襲われる靖子

靖子が諦めかけた時、息子の拓人が帰ってきた。

ここから本田家での

ストーカーと息子を守ろうとする主婦の

壮絶な戦いがはじまる。

 

「助けて」と叫んでも

周囲は見て見ぬふりで誰も助けてくれない都内のマンション

夫は泊まりがけの仕事で今夜は帰ってこない

幼い息子は何も事情を分かっていない

この苦境のなかで靖子は息子と自分を守りぬけるのか?

 

靖子を目の前にして

どんどん狂人の表情になっていく山川

理性なき彼の欲望はどこまで暴走するのか?

 

高橋恵子VS堤大二郎 狂気の美形対決!

2人とも美形なので顔が整っている分

どこか冷たく見え感情に乏しく見える分

狂気に染まる時は本当に恐ろしい…

 

結婚しても、子供を産んでも

女神の彫刻のように美しい裕福な家庭の妻・靖子

彼女の冷たい魅力…なんか惹かれるのもわかるわぁ

どこかファンタジー的なモノがある。

温かい母性よりもどこかアンドロイド的に感じちゃう。

 

高橋恵子さんが温度低めでいるのに対し

ストーカー山川演じる堤大二郎さんは

どんどん温度を上げていって高温でぶっ壊れていく…

この対比が見事です!

 

最後に馬乗りになって

殺しあう靖子と山川はもはやエロスのアートですよ!

なにあれ、めっちゃ理性飛んでてエロくない?!

 

映画製作の匠たち:カメラワーク

この映画の面白いところは

「ドア」一枚を挟んで靖子と山川の

お互いに姿が見えないままの攻防戦を

いろいろなカメラワークで見せてくれます。

 

カメラがマンションという空間無視して

思いっきりドア一枚隔てて対面している

ふたりの様子を映しちゃう(大胆!)

カメラが壁を通り抜けたりできちゃうわけです。

 

更に本田家内での

ふたりの追いかけっこを

思いっきり上の視点から

部屋間を移動する二人を映しちゃってます(^^;)

屋根を外してカメラがドローンのように

上から映像を撮っている感じです。

 

映画製作の匠たち:特殊メイク

この映画で山川はどんどんぶっ壊れ

どんどん血だらけになっていくのですが

その様子を特殊メイクさんが素晴らしい頑張りで

表現してくれています。

 

頬の肉が剥がれるシーンとか…

 

あとラストシーンとか…

 

この映画はよーく見ると

あれだけの壮絶バトルながら

山川だけが血だらけなんですよね(^^;)

 

名作ホラーの名場面がチラチラ

シャイニング (字幕版)

こんなシーンや

レザーフェイス‐悪魔のいけにえ(吹替版)

レザーフェイス張りの「チェーンソー」シーンが

盛り込まれております。

 

私が気が付かなかっただけで

もっと散りばめられているかも?

 

探してみるの楽しいはず。

 

裕福家族と虐げられしセールスマン

何だかんだで

東京で成功している裕福な家族って

専業主婦の靖子も幼い息子の拓人も

めちゃくちゃ精神強いんですよ!

 

大人用の木のバットで人間の頭殴れる拓人も凄いし

チェーンソーで山川の首を斬れる靖子も凄い!

その後もしっかり精神安定しているしな。

 

あのくらいの精神がないとダメなのかもしれません。

一方、虐げられしセールスマンの山川氏…

たぶん日頃から訪問先で「めっちゃ迷惑そう」な態度をとられ続けてきて

そこにきて靖子に玄関ドアで手を挟まれたことで

たまりにたまった不満や怒りややるせなさが爆発しちゃったんでしょうね。。

 

強引なセールスマンとか怖いし嫌いだけど

サラリーマン生活で虐げられし山川の発狂したくなる気持ちも

わからんでもないなぁ。

これが富めないモノの精神の弱さでもあるんですかね?

 

結局、血をながし、肉を削られてるのも山川だけだしね。

 

山川が靖子に執着したのも

自分が理性を捨てた結果

「キレイモノを穢し、破壊したくなった衝動」なんですかね?

 

2人が歌う「しゃぼん玉」の歌と

靖子が叫ぶ「あんた馬鹿よ」がめっちゃ怖かったです。

 

 

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