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【映画部】ゴースト・ストーリーズ 英国幽霊奇談~考察 散りばめられた多くのヒント&存在論的恐怖

お題「最近見た映画」

ゴースト・ストーリーズ 英国幽霊奇談(字幕版)

集められたヒントで物語の見え方が変わる不思議な映画です。

この映画は「家族関係」と「存在論的恐怖」が軸だと私は思っている。

私が集められたヒントから完成したパズルだとそうなる。

 

 

 

ゴースト・ストーリーズ 英国幽霊奇談(字幕版)

ゴースト・ストーリーズ 英国幽霊奇談(字幕版)

  • 発売日: 2018/12/21
  • メディア: Prime Video
 

 

見逃しそうな部分に

めちゃくちゃヒントが映り込んでいます。

1度最後までみてから

2度目の鑑賞するとより楽しいかも(^^)

 

私なりの考察を書いていきますね。

 

 

「ゴースト・ストーリー英国幽霊奇談」あらすじ

ゴースト・ストーリーズ 英国幽霊奇談

ゴースト・ストーリーズ 英国幽霊奇談

※このサウンドトラックにもすごいヒントが詰まっている!!

 

心理学者フィリップ・グッドマン教授が主人公。

上のジャケットの中央ででかい封筒持ってるおじさんがグッドマン教授。

 

グッドマン教授はイギリス各地で偽超能力や偽霊能者の

嘘を暴くテレビ番組で活躍していた。

彼がこの仕事をはじめるきっかけとなったのは

ベテラン学者キャメロン博士がテレビで

心霊現象を科学的解明していた姿に感銘を受けたからだ。

 

キャメロン博士は数々の心霊現象を

「脳は見たいものを見る」という習性と

人が持つ死への恐怖”存在論的恐怖”によるものだと語っている。

 

長らく行方不明となっていたキャメロン博士から

ある日グッドマン博士当てに封筒が届き

その中に「自分ではどうしてもトリックが見破れない」という

3つの超常現象を解明してほしいという手紙が・・・

 

キャメロン博士を訪ね、

資料を託された3件の怪奇現象を追ううちに

グッドマン博士はある過去を思い出しはじめていた。

 

パズルの外枠:グッドマン博士の父と一家

この映画の主軸に在るのは

グッドマン博士と父の関係だと私は思っている。

 

映画のはじまりはグッドマン博士の思い出からはじまる。

グッドマン博士の成人式から

父・母・姉との家族の生活が画面に映し出される。

 

「家庭を壊したのは父の宗教観だった」

ーーー何を信じるかは慎重に選ばねばならない

 

映画の冒頭でグッドマン博士は

父を思い出しながらこう語っている。

 

この彼の言葉がこの映画の主軸に思えてならない。

ここを踏まえて映画を注意深く見て欲しい。

 

ケース①:トニー・マシューズ

キャメロン博士から託された3件のうちの1つ

トニー・マシューズを訪ねてバーに向かったグッドマン博士は

彼に家族のことと怪奇現象について話を聞く。

 

「脳は見たいものを見る」ため

抱えている恐怖や不安やストレスが見せる幻覚であることが多いからだ。

そしてその多くは家族関係の悩みから引き起こされている。

グッドマン博士は長いキャリアの中でここに行きついたのだ。

 

トニーは元夜間警備員

23年前に妻を亡くし、30歳になる娘がいるが

その娘は妻以外との女性との間にできた子で

今は閉じ込め症候群で入院中だという・・・。

 

トニーは怪奇現象に遭遇した翌日に仕事をやめたという。

彼が夜間警備していたのは100年前は女性専用精神病棟だった建物。

am3:45

電気がおかしくなり

ラジオの音声も乱れ

様子がおかしな後輩警備員の元に向かうと

黄色いワンピースを着た女の子の幽霊?怪物?

に抱きつかれるという恐怖体験をしたという。

 

彼は急いで逃げ仕事をやめ

今は酒浸りとなっている。

 

グッドマンは話を聞いた後に

トニーが初めに相談したという牧師に会いにいった。

話している中で牧師はグッドマンに

「家族との関係を見直してみては」と言われる。

 

 

ケース②サイモン・フリキンド

サイモン・フリキンドは大学生くらいの青年で

酷く何かに怯えていた。

 

彼の家に入ったグッドマン博士は

彼の一家の異様な雰囲気に違和感を感じる。

 

真夏の様に暖房をたいた部屋でも寒いと震える青年。

部屋中に悪魔の絵がはられており不気味さが増す。

 

サイモンの話によると

大学受験に失敗した彼は

そのことを両親に言えずに「合格したフリ」をしていたという。

ある夜その抱えている秘密に耐えられなくなり

父の車を勝手に借りて

真夜中にドライブに出かけた。

無免許運転だ。

 

深夜に出かけているため

心配した両親から何度も電話が・・

父は息子の嘘の数々に気が付いているようで

怒っているようだ。

 

運転中の電話に気をとられている中で

彼は人をはねてしまう。。。

慌てて車から降りて確認すると・・人ではなく

人と獣を合わせたような怪物だった。

 

恐ろしくなって逃げると

今度はガス欠・・・やっとのことでロードサービスに電話が通じるが・・

 

ひとり車で助けを待っていると

轢き殺した怪物なのか、その仲間に

後部座席から首を絞められた!

 

必死に車外に逃げるも

今度は林の木々に襲われ・・・

 

なんとか家に帰ってきてからも

あいつらがやってくると震えているのだ。

 

グッドマン博士はサイモンが襲われたという

現場に行ってみるとそこには土が盛られた小塚があった。

車に戻ったグッドマン博士は車内に真っ青な顔した自分の姿を見る。

 

ケース③:マイク・プリドル

自然の中の大豪邸に住むマイク・プリドルを訪ねたグッドマン博士。

ビジネスで成功している彼にはビジネスパートナーでもある

優秀で美人の妻がいた。

 

子供はいらない、ビジネス優先で結婚した二人だったが

妻が子供を望みはじめ高齢出産することになった。

妻は大事をとって入院し

そのころから豪邸でひとり過ごすマイクは

ポルターガイストのような現象に頻繁にあうようになる。

 

そしてある日の夜3:45分に

怪物のようになった妻に襲い掛かられる

その時になった電話をとると

病院で妻が亡くなったという知らせだった。

 

娘を産んで妻は息絶えたという。

マイクは妻について「あの子を見ずに死ねてよかった」と

つぶやき話を聞くグッドマン博士の目の前で

銃にアゴを乗せ自分の頭部を撃ちぬき自殺した。

 

ケース④:キャメロン博士とキャラハン

マイクの自殺に驚き、逃げるようにその場を離れ

グッドマン博士はキャメロン博士のトレーラーハウスに向かう。

 

79とかかれた扉を開け

中に乗り込むと

キャメロン博士は「見えているモノが真実とは限らない」といって

マイクの姿になりグッドマンをある場所に連れていった。

 

「あとひとり」揃えるために。

そこでグッドマンが見たものは

マイクの異形の娘とグッドマンの忘れたい過去の人物だった。

 

かつていじめっ子の悪質な行いで

命を落としたキャラハン。

そんなキャラハンを救えず

恐くなって見捨ててしまったグッドマン。

 

彼の止まっていた時間が動きだした。

 

ゴースト・ストーリーズの謎解き(考察)

  • 青い窓
  • 浜辺にいる少年達
  • 足元に飛んでくるスーパーの袋
  • 数々の数字
  • 牧師の言葉
  • 森の中、車でみた真っ青な死人顔の自分
  • キャメロンから託された3人の怪奇現象
  • マイクの問いかけ

などいくつものヒントが

ジグソーパズルのピースのように

散りばめられています。

 

特に数字が印象的

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※ゴースト・ストーリーズ英国幽霊奇談より

 

こういった数字を見逃さないで~

 

映画のラストでは病室で横たわるグッドマンと

彼の病室に出入りする医師・新米医師・清掃員として

マイク、サイモン、トニーが登場します。

そして彼をベッドにつなぎ続ける亡霊キャメロン

 

全てが閉じ込め症候群で入院中のグッドマンの妄想かと思いきや

カルテを読むプリドル医師はこういうのです。

グッドマン教授 4月13日 AM3:45 自殺未遂、車内での自絞死に失敗」

そして閉じ込め症候群の彼の状態を

「明かりはついているが家に誰もいない」と表現します。

 

私はグッドマンが心理学を学び教授になったことも

彼の妄想かと思っていたのですが

どうやら彼がこの映画内で見せてくれた3つのケースと

キャメロン、キャラハンに関わる話は

全て彼のこれまでの経験が投影されているようなのです。

 

だから3つのケースの男たちも

キャメロン博士もキャラハンもグッドマンも

家族がおらず独りなのです。

 

家族がいた、いるけど

関係が断たれている人物しか登場しないのです。

特に父子関係でみると

3つのケースの3人とも子を認めない父か

父に認められない息子なのです。

これはまさにグッドマンの深層心理にある父への恐怖

「父に認められるような人間になれなかった自分」への恐怖を

表しているようです。

 

サイモンは成人式映像の時のグッドマンにものすごく似ている容姿で、

父の期待に沿えない息子であり

異形のモノを轢き殺しながらそのことから必死に逃げています。

グッドマンがキャメロンを見殺しにして以来

罪の意識を抱えて生きてきたことがうかがえます。

熱心な宗教信仰者の父を裏切る行為であり、

どう頑張っても取り返しのつかないミスを犯してしまった。

 

グッドマンが博士になったのは本当だとして

番組で嘘を暴いて「騙される人々を救ってきた」のも本当でしょう。

ただ彼の行ないによって慰めを奪われた人もいるでしょう。

 

私はいつの時点でグッドマンが自殺をはかったのか気になって

考えてみたところ

マイクの異形の娘の姿を彼ははっきり目にしていないのに

キャラハンの変わり果てた姿ははっきり映像化しているところを見ると・・

 

少年の頃に逃げたあの場所に

キャメロン博士と接触時点の前後で

向かい変わり果てたキャラハンを見たのではないか?

と考えたのです。

 

そして死への恐怖⇒存在論的恐怖から

キャラハンを自分を責め病院のベッドに縛り付ける

亡霊として存在を与えたのではないでしょうか?

 

「脳は見たいものを見る」

グッドマンが見ているモノは彼が見たいと思ったものなのですから。

 

キャラハンに縛られることで

閉じ込め症候群のまま生きていけるし

それでも五官をとして入ってくる刺激は

彼にまた新しい物語を作らせてくれるようです。

 

過ちやミスは目をそらし逃げた分だけ

取り返しがつかなくなるもんですね。

 

武士道で自分の中の仁義に背く行動をするなと

繰り返し説くのはこういったことがあるからなんでしょうね。

 

では、また~☆

 

 

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