プロ独女のライフハックブログ

BBA独女みつまるが「今」気になることを追いかけ綴る人生冒険日記

【独女映画部】「魔女とよばれた少女」REBELLE・反乱~コンゴの内戦を生き抜く子供たち

お題「最近見た映画」

魔女と呼ばれた少女(字幕版)

12才で拉致され反乱軍の兵士となり、14才で母となった

反乱軍の魔女とよばれた少女がいた。

彼女がコンゴの内戦を生き抜いた12才~14才の2年間を描いた映画。

 

 

この映画は観た方がいい1本です。

「どこに生まれるかで人生は決まる」

その言葉の重みが増す作品です。

 

 

 

 

今の日本も日本人として内側から見ると

  • 将来的な不安
  • 政治への不安
  • モンスター化するキレやすい人々の増加
  • 金による外国からの侵略(不動産購入や企業買収など)
  • パパ活、ママ活、不倫、詐欺、洗脳商法、など金と性と欲望がむき出しになりつつある感
  • 高い国民生産性の利益が国民に還元されず、価値の高い生産物も外国に安く買われ、企業の内部保留は増えていく感じ
  • もう止められない人口減少国家として社会の構造が変わるであろう不安

 

などなどまー不安や不満も多いのですが

やはり日本に生まれたことはとてもラッキーなことなんだと思う。

特にこの映画を見た後は「より一層」そう思うようになりました。

 

 

「魔女とよばれた少女」のはじまり

映画は14才のコモナ(主人公)が

自分のお腹の中にいる赤ちゃんに向かって

ゲリラの襲撃で拉致され、反乱軍の私兵にってからの

2年間どう生きてきたかを語りかけるという形ではじまります。

 

「私のしたことを あなたには全て知ってほしい」

「私は母親としてあなたを愛する自信がないの・・」

 

そう話はじめるコモナですが

なぜ生まれてくる子にこの2年間の自分を知ってほしいのか?

なぜ生まれてくる子を愛する自信がないのか?

 

わかった時に

コモナが語りかけることで

成そうとしていたことに共感できます。

(ここまでの経験をしたことが無いので共感というとおこがましいのですが・・)

 

12才の少女が反乱軍の兵士に

両親と水辺の村の貧しい村に暮らすコモナ。

豊かではないが

村の人たちは日々を静かに暮らしていた。

 

コモナが12才の時に

村での穏やかな暮らしは

ある日突然終わりを告げる。

 

村がゲリラの襲撃にあい

ほとんどの村人は殺されてしまい

子供たちは反乱軍の私兵として育てる為

連れ去られた。

 

この日コモナは襲撃してきた反乱軍の命令により

自分の両親を渡された銃で撃ち殺している。

銃を渡され泣く娘に向かって両親が「撃ちなさい」といったのだ。

そうしないとコモナが殺されるとわかっていたから。

 

こうしてコモナの村から

武器20個と子供10人が奪い去られた。

 

反乱軍の子供兵士たちの過酷な日常

拉致され反乱軍の兵士として生きるしか道がない村の子供たち。

コモナもその中のひとりだった。

 

ぼくが5歳の子ども兵士だったとき―内戦のコンゴで

ぼくが5歳の子ども兵士だったとき―内戦のコンゴで

 

 

 

子供たちは兵士としての洗脳教育を受けながら

暴力と恐怖に支配された死と隣り合わせの過酷な生活をおくる。

 

山の中を重い荷物を背負って移動

敵と出会えば銃撃戦、

銃を自分の父、母と思って扱え!と教えられ

銃を手離せない生活。

 

限られた食糧は上のもの優先で

子供兵は2日も何も食べないことも。

 

毎日朝から夜まで働かせられ

休む暇もなく、泣くことも許されず

何かあれば棒で殴られる生活に耐えるしかない。

 

水は貴重なため

山の中の木を傷つけ

その樹液をすする。

この樹液がコモナに不思議な力をもたらす。

 

末端から反乱軍のリーダー専用魔女になったコモナ

コモナには不思議な力があった。

コモナは樹液を飲むと幻覚が見えるようになり

そこらじゅうにいる亡霊を見るようになる。

 

さらにこの亡霊たちは

コモナに危険を教えてくれるサインとなり

彼女は「潜伏する敵の存在を察知する魔女」として

反乱軍で有名な存在に!

 

末端の反乱軍の小さなチームから

コモナは反乱軍リーダーのグレート・タイガー専属の魔女となった。

「リーダーの魔女」となってからは

反乱軍の中で彼女を傷つける者はいなくなった。

彼女に何かすれば殺されるからだ。

 

反乱軍の中央基地では

コルタンの採掘作業に子供兵士たちは従事していた。

コルタンは黒い石で、反乱軍の資金源となっており

コルタンを持ち去ろうとする者は容赦なく罰を与えられた。

 

アルビノの少年との逃亡、つかの間の幸せ

私は日本人のアルビノの方には実際にあったことがあり

その肌の白さや色素の薄さに驚きはしたものの

小さい頃は北欧系のハーフの方なんだろうと思っていた。

 

不謹慎な発言になってしまうが

とても神秘的で美しいとさえ思っていた。

 

この映画の中でアフリカ系のアルビノの彼の存在をしり

フェンスや塀に囲まれた中で集団で暮らすアフリカのアルビノの人たちが気になり

調べてみたところ・・・・

 

私が「神秘的で美しい」と思ってしまった感覚が危険なことだと痛感した。

アフリカ系のアルビノの人たちはその見た目の神秘性から

その肉体を魔術・祈祷の道具やお守り、薬づくりの材料に狙われている。

 

手足を切断される人や

販売目的で殺される人

拉致され売り飛ばされる人

が後を絶たない。

 

アルビノと性こうするとエイズが治る」という

根拠のないうわさを信じレイ〇されることもあるという。

 

反乱軍の中でコモナに優しくしてくれたアフリカ系アルビノ少年は

「マジシャン」と呼ばれ、魔術師であり兵士であった。

 

魔女と呼ばれた少女(字幕版)

たぶん、「魔術が使える」という盾がないと

自分の身を守れらなったんだと思う。

 

マジシャンはこのまま反乱軍にいても

いずれは政府軍か反乱軍に殺されることがわかっていた。

既に反乱軍で魔女とよばれた少女たち3人が殺されていた。

 

マジシャンと共に反乱軍から逃亡することにしたコモナ。

マジシャンとコモナはつかの間の幸せを手にする。

ふたりは夫婦となり

肉屋と呼ばれるマジシャンの家族のもとで

村のみんなと共に平和な時間を過ごす。

 

そんな日々も突然終わりを迎える。

反乱軍が魔女を取り戻しにきたのだ。

マジシャンは「コモナは俺の妻だ。幸せに生きろ」といい

コモナの目の前で殺されてしまう。

 

14才コモナの出産と反乱

また反乱軍の兵士としての生活に戻ったコモナは

部隊長の夜の相手をさせられるようになり

妊娠していた。

 

冒頭でコモナが語りかけていたお腹の子だ。

愛した人の子ではなく、

愛した夫を殺した男の子だった。

 

「私は母としてあなたを愛する自信がない」

 

そう語る彼女の真意がわかった気がする。

でもコモナはお腹の中の子を愛せるように

毎日ずっと神に祈りをささげていた。

 

家族を失い続けてきた彼女にとって

この子の存在は救いでもあったのかもしれない。

 

妊娠中でも毎晩部隊長の夜の相手をしなくてはならなかった。

コモナはお腹の子を守るため、

亡霊として自分の目の前に現れ続ける両親を埋葬し弔うために

今度は自分の意思と作戦でこの反乱軍から逃亡を決める。

 

アボガドの実から種を取り出し

種の一部を削り

そのくぼみに剃刀を仕込む。

 

そして、その剃刀アボガド種を

自分のアソコに入れ忍ばせたのだ(@。@;)

 

夜になり今日も部隊長が部屋にやってくる。

コモナに荒く襲いかかる部隊長は悲鳴を上げた!

彼にとどめを刺し、コモナは逃げた。

 

なんとか肉屋のおじさんの家に戻ったコモナ。

でもマジシャンを殺され毎晩レイ〇され続けた影響か

肉屋一家での平和な日々に中でも恐怖の幻覚に襲われるようになった。

 

襲ってくる恐怖に武器が手元にない不安で

コモナは肉屋の家を飛び出していた。

舟をこぎ自分の育った村に向かう途中で

自力で出産し子供を抱いて両親と暮らした村に向かった。

 

母となり、

愛せないと思っていた我が子を

マジシャンと名付け

愛した夫の生まれ変わりとして育てることを決めた。

 

コモナは息子マジシャンを胸に抱き

また肉屋のおじさんの家をめざし歩きはじめた。

 

私の感想&考察

もういろいろな問題を同時に見せつけられたようで

まったくついていけていない私です。

「内戦を生きる子供たち」という存在が「いる」ことは知っていても

どこか遠くの他人事でまったく知らなかったのです。

 

①アフリカのコンゴ民主共和国の内戦

アフリカ大陸の中央に位置するコンゴ共和国

この国がずっと内戦状態だというコトを全く知りませんでした。

 

この国の紛争の原因が先進諸国にあることも。

資源が豊かな国コンゴ

この国の資源はどこに渡り、

この内戦で使用される武器はどこが製造し、

反乱軍の資金はどこからきているのでしょうか?

 

  • ダイヤモンド
  • コバルト
  • 木材
  • コルタン(製錬するとタンタルになる)

 

これだけ資源豊かな国なのに

経済の発展や国民の生活が豊かにならず

子供たちは兵士にされ

昼夜働かされ恐怖の中息を殺して生きている。

 

この国の豊かな資源と国民の血と汗による生産は

どこに行っているのでしょう?

だれがコンゴの豊かさを搾取しているのでしょうか?

 

コンゴの豊富な資源が呼び寄せる人間の欲望に

コンゴの人たちが犠牲になっています。

 

15年以上にわたる紛争で犠牲者は540万人以上とも

20年間で600万人以上ともいわれている。

人口6000万人の国で国民10分の1が国内の内戦で亡くなっているのだ。

 

敵は外にある。

敵は武器ではなく金の力を使っている。

そんなことを考える暇もないほど

今を生き残ることに必死な状況なのかもしれない。

 

政治と社会が安定していることの重要性を改めて思い知りました。

 

②コモナのいう魔法の樹液

コモナのいう幻覚をみるという魔法の樹液なんですが

これを兵士にされた子供たちは頻繁に飲まされます。

 

たぶん覚醒効果がある神経系に影響する植物成分なんでしょう。

本来は「戦闘時の身体能力と身体感覚のアップ」が目的だと思うんです。

 

時に超自然的能力もアップするんでしょう。

実際にコモナはずっとうつろな目をしているのです。

 

③アボガドの種に剃刀を仕込み自分の体内に入れる少女

こういった発想がまったくなかった・・・。

コモナはどうやってこの方法を知ったんだろう?

思いついたんだろうか?

 

こういった社会で暮らす女性が共有している知恵なんだろうか?

自分の身にも相当な危険が及ぶのに・・・でもそれしかないんだよね。

 

日本もレイ〇事件やセクハラはある。

でも多くの人が「それはいけない事」と認識してくれている。

この社会意識があることがとても大事でありがたいことだと思う。

 

④子供の環境適応能力

反乱軍が子供を拉致し兵士に育てる理由がよくわかる作品にもなっている。

子供の置かれた環境への適応能力がものすごく高いのだ。

 

教育しやすく、洗脳しやすい。

知識がないので、扱いやすい。

こういった点が理由かとはじめは思っていました。

 

でも拉致された当初は武器をもっても

怖くて震えていた彼らが

1年とたたず、銃撃戦で相手を撃ちまくるようになるのです。

自分がやられないため・・というよりはもっと積極的な感情に見える。

 

⑤少年夫や少女妻に教えてくれたこと

この絶望的にも見えるコモナの12歳からの人生。

でも彼女が「生きる」ことをあきらめないのは

夫だったマジシャンが体験させてくれた

つかの間だったけど「争いや武器のない生活」や

もう1つ見せてくれた奇蹟のおかげだと私は思っている。

 

プロポーズしてきたマジシャンに

コモナは父に教えられたとおりの返事をする。

 

「本当に私と結婚したいなら白い雄鶏を探して」と。

 

※この地域では白い鶏はいない

相手の本基度をためすためだったり

その気がない相手をあきらめさせるためのようです(^^;)

そんなことは知らないふたりは

必死に白い雄鶏を探しまわります。

 

大人たちには笑われ、

「白い鶏なんていねーよ」と何人に言われても

あきらめないマジシャンは遂にアルビノの集落で白い雄鶏を捕まえるのです!

 

ふたりはこの集落でみんなに祝福されて夫婦になります。

 

みんなに笑われても、

そんなことありえないと言われても

願いを叶えた少年夫。

その夫の奇蹟を一緒に横で観ていた少女妻。

 

この経験は非常に大きな意味を持ったんじゃないかな。

 

リアルに感じられる映像に注目です

是非多くの人に見て欲しい作品です。

 

亡霊のシーン(白塗り人間)がなければ

ドキュメンタリーを観ているような気になっちゃいます。

※内容的にはコンゴのリアルを描いていると思いますけど

 

コモナの妊娠中の全裸シーンは

本当にお腹が妊婦さんのハリでリアルなのです。

さらに出産シーンは

力むコモナの股の間から胎児の頭が出かけているところが

映像で納められているんです!

胎児のあの頭髪がはっきりと・・・

 

銃撃戦もけっこうリアルです。

派手な演出はなく

弾がある限り、敵がいる限り

撃ち続ける。

銃から出る火花がとてもリアルに感じられました。

 

世界を知ることを意識し始めたとたんに

自分の無知と無関心を自覚させられた私です。

 

では、また~☆

 

 

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