「どこでもドア」じゃん!と思ったら
ホントに暗黒版のどこでもドアだった!!
でも、根底にあるのは「いじめと闘う家族」ではなかろうか…
プライムビデオで観たのがこちら
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原題は「DOOR in the WOODS」です。
映画トビラ 魔の入り口~あらすじ
まだ幼い息子ケイン(自閉症)のため
ケア体制が整った私立学校を探し、
8か月前に田舎町に引っ越してきた一家。
DIY好きなママが新居を自分好みに改装中
新天地で無職だったパパはケインが通う学校長のとりはからいで
修繕工事など学校の仕事についていた。
ケインは新しい学校で「いじめ」にあっていて
学校に行くのを嫌がるように…
「みんな僕を嫌っている」と幼い心を痛めていた(;;)
そんな息子を励まし、なんとか学校に通わせる両親。
ママは趣味のDIYを活かし、家計をパパと支えるためにも
ネットを使って新ビジネスをはじめようとしていた。
友達をつくらず、学校でもひとりで過ごすことが多いケイン。
教師から両親への忠告で「もっと外で遊ぶように」といわれ
週末に家族3人で森にピクニックに出かけることに(^^)
国立公園内の大きな森を散策していると
古いドアが捨てられているのを見つける。
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これが発見時のドア
パパとケインは気味悪がったのだが…
ママは「アンティークのドア素敵!」と家に持ち帰ってしまう。
ママお得意のDIYでドアをキレイに修繕し
まだ未完成だったクローゼットのドアに使用してしまう。
このドアが家にきてから奇妙な気配が家の中に…
ママがこの街にきてから頼っている占い師(霊媒師)にも
家に禍々しいモノが入りこんだと指摘を受ける。
更にケインがいじめっ子たちとケンカして退学処分に
「ケインのような子のための学校なのに!?」
「ケイン以外の子も暴力を振るってきたのに、ケインだけが退学!?」
と、学校の理不尽な対応に涙を流す一家(;;)
色々な不幸が重なる中、
ママはこの街で過去の事件を調べ始める。
そしてママが「森で拾ったトビラ」の真実に気が付いた時
息子ケインが姿を消してしまう。。
トビラの向こう側に連れ去られたケインを救うため
ママとパパと霊媒師はトビラを森に運び
トビラの先にいる魔物たちと交流を試みる。
息子を返してもらうため
扉の向こうの世界を支配する悪魔に取引を持ちかけるのだが…
ケインを気に入って手放さない悪魔が提示してきた取引条件は
一家に「大きな苦痛」を迫るものだった。
息子を取り戻すために、両親が払った大きな代償とは?
※以下、大いにネタバレ含む感想となります
新しいドアが開くとき、反対側に何があるかわからない
謎の霊媒師・シャーマン・魔術師の「ユライヤ」が言った警告。
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「新しいドアが開くとき、反対側に何があるかわからない…
危険もあるから注意が必要」
ドアの向こう側には、
あなたが想像するのとは全く別の世界が
待ち構えているかもしれないよって云うんだよ(怖)
新しい扉を開ける時は覚悟と注意が必要
φ(..)メモメモ
出入り口じゃなくて、出口のない入口の扉かもしれないし
扉の向こうに「あなたを狙う魔物」が待ち構えているかもって
家に入れるものには細心の注意が必要
これもユライヤの言葉。
「家は家族の聖域」ですからね。
でも、森で突如現れたこの扉を
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「素敵なアンティークドア」っていうママのセンス!
どうかしてるぜ~っ
胸糞といわれているラストについて…
両親が息子を取り戻すために
霊媒師のユライヤを通して扉の向こうと交渉した結果
善なる霊の協力も得られず…
十字架の力も効かず…
最終的には悪魔(古代の悪霊)と取引することに。
取引といっても
「対等」な立場にないわけですから
悪魔>>>ケインの両親という関係上
めっちゃ無理難題を押し付けられるのです。
ケインを取り戻すために両親が「より大きな苦痛」を味わうことが条件
そして、悪魔はあらかじめその「大きな苦痛」味わう為に
両親がやるべきことを決めていたのです。
というか、この役目をさせるために一家の前に扉を出現させたんでしょう。
詳しい取引の契約内容が書かれた紙を悪魔が差出し
両親はその内容を読んで泣きながらサインします。
悪魔との取引がきちんとした契約であることに注目です。
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人間の悪党・悪人というのも物質界版の悪魔なので
相手を自分より下の立場に追い込んで
相手にとって不利。理不尽な契約を結ばせるんですよね(--;)
んで、ここで両親が究極の2択の末に選んだ
悪魔との契約内容とその実行に「胸糞ラスト」と
批判が多く聞かれるのですが…
私は両親の選択は「あれしかなかった」と思っています。
何よりも優先すべきは「息子の救出」だったし、
息子をいじめた子供達、息子だけを退学にした学校でもありますからね。
引っ越してきた新参者の一家にとって、この街は冷たく、一切の情はないし。
再び街を去ることを決めたら、あの行動も仕方がないのかも。
どこか「息子をいじめた学校」への復讐もわずかに感じるんですよね。
ケインの両親は生きている間ずっと
「悪魔の手先として、あの学校に通う子供達を生贄に差し出したこと」
の罪の意識を背負い続けなければならないのですから。
「大きな苦痛」というとんでもない代償を払い続けなければならない。
この一家が引っ越してきたとき
この街に新しい扉がひらいたのかもしれません。
そして一家は去り、魔界の扉だけが残された。
一家を受け入れた側の人たちの対応が生んだ結果にも見える。
人間関係って面倒でやっかい…