プロ独女のライフハックブログ

BBA独女みつまるが「今」気になることを追いかけ綴る人生冒険日記

【深夜映画部】「グリーン・インフェルノ」~武器はスマホだけ!先進国の傲りと何重にも仕込まれた皮肉なメッセージ

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どうも~酒と本と映画が好きな「考える」暇人プロ独女みつまるです。

今回みた映画は「グリーン・インフェルノ」だよ。

 

 

のってた飛行機が墜落したら

そこは食人族の村でした!

 

って前情報しか知らないで見たんですよ。

母がホラー好きなもんで

さいころからあらゆるホラー見てきたので

むろん映画「食人族」も見てた私です。

映画パンフレット 「食人族」 監督 ルジェッロ・レオダート

そうそうこのシーン・・・印象的だった。

子供の頃見たので

人食いシーンをホラー映像として、

また異文化に触れるような感覚で見おりました。

 

でも今回みた「グリーン・インフェルノ」は

なかなか社会的なメッセージや皮肉が随所に込められていて

自分事としての反省させられること多し。

 

 

 

この森が骸骨に見えるポスターも素敵です。

 

今の世界中を巻き込んで

金儲けの仕組みを作った先進国(特にアメリカ)への

皮肉たっぷりで胸にグっとくるものがある。

 

そしてジャングルに生きる食人族の人喰いシーンは

「食べるため」にさばいて調理して食っているだけなので

実はそこに悪意は描かれていないのです。

 

いろいろ何重にも皮肉が織り込まれ

重なっている映画なのではじめてみた

私の感想と考察を書いていきます。

 

映画部日記はじまるよ!

 

 

 

 

武器はスマホだけ!立ち上がった意識高い系大学生たち

 

そもそも、

なぜ彼らはジャングル上空を飛んでいたのか?

どうして食人族に捕まったのか?

 

彼らがなぜあの場所に向かったのか、ここが非常に重要です。

 

なんと彼らはこの食人族たちジャングルに生きる原住民ヤハ族を

救うために立ち上がった志高い大学生たちだったのです。

 

主人公の大学1年生ジャスティンは父親が国連の弁護士というお嬢様。

父に勉強や習い事や生活面で小言を言われちょっと反抗期気味(--;)

大学の授業で未だに女性器切除が文化として残っている地域の状況を知り

講義をしている教授に

「こんなの間違ってるわ! 私の父は国連の弁護士なので

父にいえばなんとかしてくれるかもしれないわ」

とかいっちゃうお嬢様(--;)

 

教授には「文化とはそう簡単に立ち入っていいモノじゃないのよ」

みたいなこと言われてしまう彼女。

すごく大切なことを教えてくれているがあまりお嬢は聞いていない模様(--)

 

 

お嬢ジャスティンが密かに気になっている上級生アレハンドロ。

彼がリーダーを務める大学の積極行動グループが次なる活動として

「ペルーの熱帯雨林開発をはじめた大企業から迫害されている原住民を救おう!」

と計画していてジャスティンも参加することに。

 

積極行動グループというだけあって

その行動力はすごいのですが

計画力は無いという惨劇!

 

リーダーアレハンドロの独断で進められていくのですが

なんと!どうやって巨大企業の熱帯雨林開発を阻止するかというと

スマホで動画をライブ配信して世界に訴えてやめさせる」

これだけ。

 

現地での小型飛行機とか作業現場への侵入は

ペルー側にいる薬の売人もしているアレハンドロの友人がしてくれる。

活動資金もこの友人が援助してくれるというのです。(怪しい・・)

ということで意気揚々と森林伐採現に乗り込んでいくのですが

なんと!

現地で作戦前夜の最終ミーティングでメンバーは知ることになるのです。

 

森林伐採現場には警護の傭兵が銃を持って待っているということを。

メンバーがアレハンドロに「我々の武器はどこに?」と聞くと

彼は表情一つ変えずにスマホを掲げるのです!

 

「我々の武器はスマホだけだ!」

 

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リーダーが無鉄砲・情熱家パターンきた!

こうして彼らはスマホだけを武器に

現地に乗り込んでいくです。

 

※しかも警護の兵士はペルー政府側の人っぽいよ

 

 

リーダーの悪知恵:ジャスティンを盾にして森林伐採阻止に成功

 

作業員に紛れ現場に忍び込み

自分たちを重機に鎖で縛りつけ

抗議動画撮影がはじまります!

 

ことろがジャスティンの鎖だけ細工されていて

彼女が警護兵に捕まり銃口を向けられてしまいます。

 

そこでリーダー・アレハンドロがスマホ配信しながら叫ぶのです。

「彼女の父親は国連職員だ! その娘に銃口を向けるなら大問題になるぞ」

といいながら

必死に森林伐採現場と自分たちの抗議デモの様子をライブ配信

「世界中が見ているぞ」

 

この時、ジャスティンはひどく傷ついていました。

だって自分のことを志一緒にする仲間と思っていてくれたわけではなく

「父親の肩書や力を利用しよう」という目的で連れてこられただけだったから。

 

 

祝杯中に小型飛行機が墜落し食人族に捕まり地獄がはじまる

 

リーダーの友人アレハンドロの裏工作で

ペルー政府に捕まることなく解放され

帰りの小型機内で祝杯中に機械トラブルで墜落(--;)

食人族に捕まる

・アレハンドロの恋人は殺され

・数人は事故死

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ひとり、またひとりと仲間が食糧にされ

目の前で食われていく・・。

 

ここから先は是非自分の目で確かめてみて!

大学生たちが生きて帰るために奮闘するわ

 

 

リーダーがゲスで悪の極みだったことが判明!

 

捕まって仲間が目の前で食われているのに

慌てる様子のないリーダー・・・(?-?)

 

みんなが問い詰めると

「3日後には新しい業者が森林伐採にやってくる、それまでの辛抱だ」

と言い出すリーダー。

 

なんと!

この計画時代が新しい業者による依頼によるもので

森林開発の横取りを狙っての計画に

リーダーはメンバーを騙して利用していたのだ。

 

志高い他のみんなに責められて彼の放った言葉がすごい。

 

「善人の世界は裏で悪人たちが支配しているんだ」

「世の中っていうのはそういうもんなんだ」

 

と平然といっちゃうリーダーなのさ。

しかも目の前でメンバーの女子が自殺したのに

リーダーはそれを見てオナ●ーはじめちゃうの!!!

 

ダメだ、コイツ。

ホントにヤベー奴や!

 

ということで完全にメンバーから総スカンくらう彼。

 

 

監督がこの作品に込めた痛烈な皮肉

 

ロス監督のこの作品の登場人物に込めた思い

「この作品は、ネット文化にどっぷりつかり

自分は何ひとつ考えても動いてもいないのに

どこからか流れてきた社会性高そうな記事やツイートを

ただシェアしてるだけで活動家になった気になっている人達への

アンチテーゼだ」

 

と語ったそうだよ。

ズーーーーン(;;)

 

私から見ればこの大学生たちは

世間知らずで向こう見ずの意識高い系の若者に見えましたが

それは私が安全なことろにいて何も行動しないからできる見方でもあるのです。

グサッ!ときた。

 

この映画で描かれているヤハ族はかなり原始的で野性的な生活をしている。

村として長老の女性を首長にまとまってはいるが

その生活ぶりは日本の縄文時代に近い。

作物を育てるといった場面はなく、ほぼ狩猟で暮らしているようだ。

監督はわざとより動物的に描いているんだと思った。

 

その狙いは先進国のトップを走るアメリカの裕福な大学生からみれば

こういった文化や生活の人々を無意識に文明から取り残された

「可哀そうな存在」としてみている事を浮き彫りにしたかったのだろう。

 

だが食人族の村に入った彼らは何の力もない「食糧」になってしまった。

先進国の大学生が「可哀そう」と思っていたヤハ族だが、

ヤハ族から見た先進国の大学生は客人でもアメリカ人でもなんでもなく

ただただ「食糧」でしかないという皮肉!

 

言葉も通じないので

「国連がだまっていないぞ」も通じないし

そもそも彼らがこの村にいる事もだれも知らないのだ。

 

 

電波も電気もないので

彼らの唯一の武器スマホが役立たず!という皮肉。

痛烈すぎるぜ。

 

ただ監督の描いたヤハ族の文化は興味深い所も多いのです。

 

 

ヤハ族の興味深い生活や文化

 

ヤハ族は裸同然で狩猟により糧を得ていますが

それでも興味深い文化的な生活も垣間見えます。

 

①人肉の調理、加工の知恵

 

ちゃんと刃物でさばき

内臓は別に取り出し

肉は基本的に釜で焼いて食べるようです。

 

生きた人間を竹の檻にいれて

食べる時に檻から出してさばいて食うスタイル。

 

死んだ人間を見つけた時は

村に持って帰って

木の杭にさし天日干しして

保存食にしているようです。

※塩漬けしたり燻製しているかは不明

 

骨は装飾品や道具に加工するみたいです。

 

 

②食事に土器の皿を使っている

 

捕まえた大学生たちにエサとしてスープを与える時

土器の器を使っていました。

 

恋人の肉を食べたとこに気が付いたメンバーの女子が

この器を食わしてその破片で首を切って自殺したのです。

 

 

③村人だけで通じる言葉がある

 

短い音でしかないのですが

村人たちの間で通じる言葉があるようです。

 

でもあまり言葉での交流はないみたい。

村人どうしのしゃべり場面はほぼなく

長老が指示をだしたりするときに使ってた。

 

 

④毒矢や武器をつくる技術はなかなかのもの

 

狩猟民族だけあって

毒矢やでかい刃物や槍など

武器をつくる技術はなかなか高いようです。

 

この技術を「道具」づくりに持っていけば

もっと村が栄えそう。

 

 

私が気になったポイント

 

話し言葉は超短い音のものばかりですが

あるようなので

あとは「文字」があればもっと栄るだろうなぁと思った。

 

村一番の長老らしき女性が首長なのは

「知識と知恵」への敬意なんでしょうね。

 

長の老婆がどこか呪術的な言動なのは

やはり神とか科学の種はここにあるということなのでしょうか?

 

と、いろいろ気になっています。

 

 

政治的思考を身に着けた悪人の半端ない強さ!

 

最後の最後に

お話が綺麗にまとまってエンドロールってところで

衛星画像にうつったリーダーの姿が!!!

 

なんと体を黒く塗っているではないか?!

 

人づてに聞いた話では

老婆の長亡き後

政治思考を持ったサイコパスのあのリーダー男が

なんと!村の長になったとか・・・・怖すぎる(><)

 

ただ、「ありえるな」って思えちゃうんですよね。

アイツならそれくらいやれそうだぜ。

 

このリーダーをもっと注意深く見ることで

もっと監督の込めたメッセージが見えてくるのかもしれません。

今回は素直に主人公のジャスティンに集中して観てしまったので。

 

そんなに怖くないので

よかったら是非見ていろいろ監督のメッセージ拾ってみて~

では、また~☆

 

 

 

 

 

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