いかにして「ああなったか?」が描かれています。
前作はこちら!
前作が1982年作で、アメリカ観測基地の人たちと物体Xの攻防が描かれています。
この時彼らの元にやってきた物体Xが擬態化したハスキーが
ノルウェーのヘリに追われていたのか?
ノルウェー基地で何があったのか?
この前日談ですが こっちの制作は2011年なので
ちょっとあべこべな点も見て取れます(^^;)
2作連続で観たことで
物体Xがどんな生物なのか?より理解できました。
1作目を観た時に書いた感想の最後にも書きましたが、
今回よりはっきり
「やっぱりナウシカの世界やないか!!」
と思うようになりました。
では、映画部感想日記いきます。
- 氷の下の巨大構造物はシュワの墓場的生物化した科学
- 物体Xが人を襲いコピーしようとする理由が判明
- 人間は不都合なモノはなんでも焼き払おうとする
- 物体Xは「個にして全、全にして個」
- ナウシカと見せかけて「猿の惑星」的オチの可能性も
氷の下の巨大構造物はシュワの墓場的生物化した科学
前作の前日談なのに
「遊星からの物体X」よりも
氷の下にあった巨大構造物が地下の未来都市のように描かれています。
めっちゃハイテクだし。
10万年前に異星からやってきたにしては
すごーく技術が進んでいるよ。
しかも今作でその内部の様子が見られるのですが
有機物半分+無機物半分みたいな気持ち悪い構造です。
機械的な部分が頭脳部と駆動部のようで
有機物部分は機械+デジタル部分が生み出した化合物なのかも。
機械部分が動くとき青いライトが光っているのも印象的。
そしてこの全体のシステムの核にあるのが
次元を超えて仮想現実を操作しているような「生きてるデジタル生命(意志)」
みたいな奴なのです。
こっちが本体だろう・・って思った。
っていうか、全体にこれ、、、シュワの墓場やろぉぉぉぉぉ!!
そう思った時に
どうりであの細胞単位で生存できて
寄生した生物をコピーできる「物体X」はヒドラじゃないか!!
って気が付いた。
すごい能力もっていながら
肝心な頭脳部分がいまいちな理由がわかった。
あの生物は宇宙船を操縦してきた者たちではなく
彼らの道具(生物兵器なのか異性の生物データ採取器なのか?)でしょ。
物体Xが人を襲いコピーしようとする理由が判明
前作からずーっと疑問だったんですよ。
この物体Xが人を襲いコピーする目的はいったい何なのか?
コピーできる癖に
割と形状維持力がないのはなぜなのか?
体液1滴でも寄生できるし
焼かれても冷凍されても生きているのに
無理に地球の生物に寄生して擬態する意味あるのか?
どうやら物体Xは
「南極の環境から脱出するために人間になる必要があった」ようなのです。
まー10万年間氷の中で固まっていたしね。
彼らをしても過酷な環境なのでしょう。
捕食できるものもないしね。
なるほど~納得。原作「影が行く」だと
この物体がやってきたのは2千万年前なんだよ。
あとね、この物体Xはとっても食欲が旺盛なのです。
食欲と生存欲だけで生きているようなところあり。
襲い続けることと食べ続けることしかしないので
目的に対する計画性や戦略はないみたいね(^^;)
人間は不都合なモノはなんでも焼き払おうとする
風の谷で異国の船の侵入により
畑や森に降り注いだ胞子を焼き払う火炎放射機を
村人が背負っていましたがこの映画でも同じなのです。
なんでも焼き払っちゃう!
今回のノルウェー基地でも物体Xの能力から「ウィルス」への対策と同じく
隔離して全滅を狙うことになったのです。
もう物体Xと感染した人を「焼いて焼いて焼きまくる!!!」
ナウシカで風の谷の人たちが
森を焼き払っていましたが
一度感染してしまってはもうああするしかないのか・・。
物体Xは「個にして全、全にして個」
物体Xは原作によると
「あらゆる部分がそれ自体で全体であり、小さな部分でさえ自足できる」
ってことなので 王蟲も言ってたやつや!
「個にして全、全にして個」
もっと興味深いのは
掘り起こした時の最初の形状が「巨大な昆虫」っぽかったところ!
全体にはでっかい昆虫なのよ。
腐海の虫たち!!!
ナウシカと見せかけて「猿の惑星」的オチの可能性も
ナウシカの世界が科学による世界浄化システムであり
生態系から生き物までを1000年の歳月をかけて丸ごとつくりかえる
計画の途中というお話です。
ということは
この話ももしかしたら
10万年前の宇宙からやってきた生物じゃなくて
遥さきの未来からやってきた地球人(人じゃないけど)じゃないか?
この可能性も大いにあるよね。
だとすると
はるか先の未来の地球では既に科学がデジタル意志となり存在となり
生物を支配してたよ。生物を必要な機能だけ特化した道具にしてた。
この映画をどう解釈するか?
では、また~☆
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