ゴッホに関するドキュメンタリー作品を見て
ゴッホが死後に評価され、今も人々に愛される世界一有名な画家である
理由がわかったプロ独女みつまるです。
ゴッホについては有名作品を数点と
自分の耳を切った奇行と
若くして自殺したことと
生涯で1枚しか絵が売れていなかったこと
くらいしか知らなかった私です。
それでもあの絵のタッチは印象的で
あるテレビ番組を見ていて
私の知らない、たぶん世間的にも有名ではないゴッホ作品が
問題にだされ「作者は誰か?」の問いに「ゴッホ!」って即座に叫んだ。
そのくらいあのタッチと色彩でゴッホ作品ってわかる(^^)
ゴッホの作品というのは
今現在、世界中の多くの人に愛されている。
しかも「絵としての金額的価値が高いから」とか
美術界の有識者やコレクターに評価されているからといった次元ではなく
「ゴッホの絵を見た時に感情を揺さぶられるから」
という絵画やアート本来の理由からではないでしょうか?
私はゴッホの作品見ると
感情が揺さぶられるんですよね。
ゴッホという人はその平穏ではない生き様がまた
人々の興味関心を引いている人でもあると思うのですが、
このドキュメント見て少し印象が変わりました。
かなり紹介されます。
- 生前評価されず短い生涯を自殺で閉じた苦悩の天才
- 人間が好きで勤勉で家族を愛したゴッホ
- 人は「物語」に魅せられる
- 独女みつまる的ゴッホの絵画の好きなところ
- ゴッホの絵画を有名にした人物
- ただただ理由なく夢中になって没頭できるモノがあるか?
生前評価されず短い生涯を自殺で閉じた苦悩の天才
ゴッホのイメージって
- 生きている間は画家として評価されなかった
- 精神不安定ぎみ
- 自分の耳を切り落とす
- 37歳で銃弾自殺
- 弟に支えられていた
こんな感じではないでしょうか?
私はこんなイメージでした。
天才特有の人に理解されない孤高の画家って感じ。
でもね、
このドキュメンタリー映像みて
ゴッホのテオにあてた手紙を読むと
だいぶ印象変わります。
ちょっと上記のゴッホにドキュメンタリー見て知った
ゴッホの生涯補足書いてみますね。
人間が好きで勤勉で家族を愛したゴッホ
人間が好きで勤勉で家族を愛したコミュニケーション下手な男というもの。
テオへの手紙で
ゴッホ自身が人が好きと語っているし、
父を見習っての牧師になり
子供達や多くの人に説教する仕事を
楽しんでいるようでした。
でもある時、好きなことをしよう!と
絵を描くことにすべての時間を使うようになったそうです。
驚いたことにゴッホはめちゃくちゃ絵画に対して勤勉で研究熱心!
ミレーの模写からはじめ
油彩に挑んだ時に自分の力不足を自覚して
色々な方面から絵画の勉強をはじめたのです。
シャルル・ブラウンの「補色の法則」や日本の浮世絵などを
取り入れ『自分だけの画法』を追求し完成させていくのです。
ゴッホは色彩とデッサンにこだわっていました。
デッサンが絵画の基本であり自身もデッサンを重視してました。
輝く昼の太陽の光も、夜の月明かりや街明かりも好きで「光」を愛していたようです。
そして「線で描く」ということに情熱をもっていたゴッホ。
とにかく絵を描きまくり、
弟に手紙を送り
絵画と弟テオを愛して生きたゴッホというイメージになりました。
耳たぶを切ったことも手紙でテオに語っていますが
ゴーギャンとの共同生活の中でその日は酒と高揚感で
自分の耳たぶを切ってしまったようだが覚えていないとのことでした。
またこの件で精神科施設のような静養所での生活にうつるのですが
テオに息子が生まれたことで
自分がテオに迷惑をかけてはいけないと
弟家族の生活と自分の存在に苦悩しているゴッホの姿が画面に映し出されていました。
この2つのことから
「ゴッホって狂人でも変人でもなく普通の人じゃん」って思いました。
ゴッホの描く絵もそれまでの西洋絵画とは全く違うけど
「天才・・・?」ではなく圧倒的個性は感じるなぁと。
人は「物語」に魅せられる
ゴッホの特徴的な画法と
ゴッホのその生き様が
一体となっているからこそ
今、ゴッホが愛され評価されているのではないでしょうか?
その激しい生き様エピソードと
生きている間は評価されなかったこの才能、
そして孤独と奇行の天才画家でありもう本人に誰も話を聞くことができない。
このドラマが更にゴッホの画に勝手に自分を半分投影したような
物語を見出してしまうんじゃないでしょうか?
「今は評価されていないけど、私にもこんな才能がどこかにあるんじゃないか?」
そんな淡い期待も勝手に湧いてきますしね。
「金儲けが下手だった」という点も
多くの人が芸術家としてゴッホを愛する理由かも。
全然売れないのにそれでも最後まで絵を描くことに没頭していた
その姿がまさに神聖さを感じるのではないでしょうか?
今は世界的な天才画家で偉大な男ですが
生きている間のゴッホはとても親近感もてる存在ですからね。
「苦悩しながら生きる」仲間ですもの。
だからね、
彼の作品は彼の人生が一体となって価値を高めてるんだと思います。
独女みつまる的ゴッホの絵画の好きなところ
西洋絵画の多くが宗教色が強く
写実性高く光を再現することに必死なイメージだったところに
ドカーン!とやってきたのがゴッホ。
それまでみた西洋絵画は
奥行きをもって額縁を境にそのキャンバスの奥に
世界を立体に描き人を誘いこんでいたのに
ゴッホは逆!
あのうねる長い線も
キャンバスに厚く塗られ前に飛び出す絵具も
こっちの世界にキャンバスの世界が迫ってくるんだよね。
なんかね「圧」があるんですよ。
あとねいちいち「これはどんな意味の絵なんだろう?」みたいな
問いを勝手に心に湧き上がらせる絵画なんだよ。
興味を持って近くで見る程
ぼやけて見えるしさ。
それでいて画面のどこにも「ピント」あってないじゃねーか?!
っていうツッコミもしたくなるこの余白!
物凄く平面的な表現でもあるんだけど
絵画を見ている人の脳内には鮮明な映像が映し出されるのね。
脳内で完成する絵画っていうのかしら?
逆にゴッホの絵は脳内ビジョンに近いよね。
自分が気になったモノをでっかく強烈に描いて
他のところは更にピンボケ風・・みたいな感じだし。
ゴッホの絵画を有名にした人物
なんかね、
どうして生前評価されなかったゴッホの絵が
「天才画家」といわれるまでになったか?
そのきっかけを作ったのが
ゴッホのしからすぐになくなってしまった弟テオの奥様の尽力らしい(;;)
ゴッホとテオに関する記録をまとめ
更にはゴッホの作品の展示会を絵画の解説付きで行ったんだとか・・・。
すごい商才や!
人々が「物語」で心動かされるって知ってますやん!
絵もさ、
「ただ見て感じて」って言うよりも
説明があるとグッと興味が湧くし
理解できて感動すると「欲しくなる」よね。
描かれた背景を知ることで
グッと絵の見え方かわるもんですよ。
人ってそんなもんさ。
この辺のことが上手だったのがピカソらしい。
ただただ理由なく夢中になって没頭できるモノがあるか?
天才といわれようが
変人といわれようが
凡人といわれようが
愚人といわれようが
人からの評価なんかに負けないで
ただただ夢中になって没頭できるものがある人は「才能」ある天才だよ。
カッコいい生き方とは
かっこ悪い生き方と同じなのだ。
ゴッホに興味ある方は
「ゴッホ天才の絵筆」観てみてね~