森に潜んでいたモノの正体が最後の最後に明かされるぜ~
「嘘から出た真」みたいな映画です~
大学時代のグループ内カーストで「疎外感」に苦しんだ陰キャによる代理復讐劇さ
1時間6分ほどの短い映画です~低予算でコンパクトながら
脚本はなかなかよくデキているのではないでしょうか。
物語を作れる才能…羨ましいぜ(欲しい)
映画 潜む森~あらすじ
大学時代からよくつるんでいる男女6人グループ
1年ぶりにみんなで集まり「山小屋」へ泊りがけで出かけることに。
メンバーは
バーガー店を最近やめたばかりのティム
家業を継いでいい調子のスコット
同じく親の仕事をついでイケイケにスポーツカーを乗り回すマイク
スコットといい感じのアリス
金髪のベディーちゃんことアーリーン
そして女子組のボス的なアンドレア
6人はトヨタ車にのりこみ
ティムが予約した山小屋へ
山小屋の管理人3人衆の超感じの悪い受付を済ませ
別荘風に快適な山小屋に入るとテンション爆アゲな6人
ここで話は7人目の仲間エディの話題に…
ティム曰く連絡が取れなかったということだが
実はスコットが2か月前に酷いケガで入院中のエディに偶然遭遇していた。
エディは何かと不幸続きだったようで…
と、ちょっと沈んだ空気を換えるべく
女子3人が今日の為に用意した「宝探しゲーム」をやることに!
男子3人が森の中での宝探しゲームに挑戦し、
勝者には今日の夜を共にする女子をゲットできる。
つまり「宝=女子」なのだ。
女子3人が森の数カ所に指示やヒントが入った封筒を配置し
地図とコンパスを頼りに男性陣がゲームをスタート
ところが、このゲームにとんでもない参加者が紛れ込む
サイコ殺人鬼がひとり、またひとりと彼らを襲っていく…
乗ってきた車もスマホも奪われ、
頼りにしていた管理人たちも無惨な姿になっており
この地獄の森で殺人鬼相手のゲームが続く。
最後に勝のは誰なのか?
※以下、ネタバレ有の感想・考察です
◆最後まで見ないと「森に潜む」モノの正体がわからない
いろいろなものが「潜んで」いるのですが
タイトルにある「潜む森」にある『森に潜んでいたモノ』は
実際になんであるか最後に明かされます。
<ヒント>
- 6人を狙う殺人鬼と管理人たちを襲う殺人鬼の描写をよ~く追ってみてください
- 乗ってきた車、車の鍵、その行方を追ってみて~
- 殺人鬼は「本物のサイコパス」(←これ最大のヒント)
- 物事に偶然はない⇒タイミングに注意!
◆グループ内カーストの陰陽キャラと「疎外感」
これは「社会に潜む闇」をついた映画なのかもしれません。
グループメンバーとしてつるんでいても
「自分だけ誘われない」「他のみんなと距離を感じる」など
陽による陰への「からかい」「見下し」が、陰の心に暗い影を落としていく。
この映画では
彼らへの憧れと嫉妬がねじれ絡まっており
「冴えない自分」へのイライラを陽キャにぶつけているようにも見える。
でも、学生時代に根付いてしまった「劣等感」って
その後の人生にもことごとく悪影響を及ぼすよね。
なんか心に刺さるわぁ。。
だからこそ人間関係・友人関係での「疎外感」を
露骨に感じる場面が増えている気がします。
ニュースで報じられる事件も増えているような…
◆斧から目を離すな!
この映画を楽しむ為のポイントを1つ上げるとするなら
「斧から目を離すな!」ってことでしょうか?
殺人鬼が手にしている斧
これから目を離してはいけない。
作中に「斧」は何本登場しているでしょうか?
◆自分中心の陽キャと他人中心の陰キャ~想いの比重
この映画が描く
イケイケ側の陽キャ陣は皆、
自分以外=他人への想いが「軽い」
男女関係(恋愛・肉体関係)に於いても
相手への想いは「軽い」
そして思いの殆どが「自分」に向かっており
自分中心に外を見ているってのがよく分かる。
対して陰キャ側は「他人の目に映る自分」が存在価値基準になっているようで
彼らは「他者中心の世界」に生きているようにも見える。
だから陽キャに認められること、
陽キャに重要視されることに必死になってしまったようだ。
彼らの「他人への想い」は非常に「重い」
恋愛に於いても、友人関係に於いても
相手が自分におく重要性が、そのまま自分の存在価値に
直結するようなので「思いが非常に重い」
想いの重さが歳月をかけ
とんでもなく練り上げられ
粘り気と歪みをもったエネルギーの塊になっていた。
それが「怨み」から「殺意」になってしまうのだ。
「重い想い」には気をつけようとおもった。
自分の中に「重い想い」をなるべく抱えないようにしたい。