プロ独女のライフハックブログ

BBA独女みつまるが「今」気になることを追いかけ綴る人生冒険日記

【独女映画部】「復讐鬼」~愛の表と裏、最後に復讐鬼をつつんだ拷問され続けた男の慈悲

お題「最近見た映画」

復讐鬼 マイ・ジャスティス(吹替版)

大工の世界では「段取り八分」という言葉があるらしい。

決行前の準備で結果の8割は決まるのだ。

そんな言葉を知った日にちょうど見てしまった映画「復讐鬼」

準備の甘さがどんな結果になるのか?教えてくれます。

 

 

 

 

映画レビューや評価を見ますと

なかなか低め厳しめの評価されています(^^;)

 

でも私は結構よくできた脚本だと思いました。

ところどころ細かい比較描写も入れているし。

ラストの大どんでん返し(?)も

その意味は「意外性」よりももっと深い意味があった気がします。

 

ということで

完全に私目線の感想・考察日記いきます!

 

 

愛する6歳の息子を殺害された夫婦

 

夫グレイグは医師、妻のエリースは不動産業、

6歳の息子ベンジャミンはパパ&ママ大好きな可愛い子

そんな3人家族にある日突然悲劇が。

 

庭で遊ぶベンジャミンに日焼け止めを塗ってあげようと

家の中へ日焼け止めをとりにいったちょっとの隙に

幼児愛好者の変態ジジイに息子が誘拐されてしまう!

 

夫グレイグはその光景を窓越しに見ていて

慌てて追いかけるも

用意周到に車を横付けして逃げる準備をしていた犯人には追い付かず。

 

息子の無事を祈り

テレビでも「息子を返してくれ」と訴え続ける夫婦(;;)

しかし、無情にも息子ベンジャミンは無惨な状態の遺体となって発見され

夫婦の元に戻ってくる。

骨を18本も折られ、内臓も傷つけられた6歳の息子の遺体を前に二人は泣き崩れる。

 

そしてちょっとずつ夫婦に亀裂も生まれていたのです。

自分の不在中に息子から目を離した夫を責める妻。

妻に責められ、目の前で息子を誘拐されたことの自責の念に押しつぶされそうな夫。

 

 

逮捕された犯人は

ベンジャミンの他にも多くの子供を誘拐・殺害しており

多重人格なのか女装趣味があるのか・・とにかく異様な狂気をまとった幼児愛好者。

 

裁判で犯人を目にした夫婦は

「あいつが息子を・・・」

「息子が死んであいつが生きてるなんておかしい!!」

と怒りをつのらせていきます。

 

犯人の刑が軽すぎる!ならば自分たちでアイツに罰を

 

当然終身刑だと思われていた犯人の刑が禁固25年と決まり

「これじゃ10年後にはアイツが出てくるかもしれないじゃない!?」

「刑が軽すぎる!!!」

と息子ベンジャミンを殺された夫婦は怒り心頭!

 

そこで妻のエリースは

「ならば自分たちでアイツに制裁を与えましょう」

「ベンジャミンの味わった苦しみをアイツにも」

と夫に復讐計画を持ちかけます。

 

相談というより「私はやる!だから協力お願いね」という宣言に近い。

 

犯人護送中に犯人を誘拐する計画を立てるのです。

 

 

犯人誘拐計画が計画通りいかずもたつく夫婦

 

不動産業の妻が山奥の空家を準備、

医師の夫が救急車にある薬品や器具を拝借、

こうしてふたりは護送車から犯人誘拐計画を実行に移します。

 

犯人がのせられた車の後につき

彼らが休憩に車を止めると

妻が運転手に近づき、夫が店内の気を引く中で

彼らの買ったコーヒーに下剤を入れます。

 

彼らの計算では10分後に下剤の効果で

車を止めるはずなので

その隙ににっくき犯人を誘拐することになっていた。

 

しかし、なかなか薬が効かない!

車が止まる気配もない。

妻はイライラ、妻に責められ夫もイライラ。

 

そんな夫婦が険悪なムードで車を走らせ続けていると

犯人の乗った車が道路下に転落しチャンスが!!

横転した車から血だらけの犯人を捕獲に成功。

 

復讐鬼と化した夫婦の犯人への拷問がはじまる

復讐鬼 マイ・ジャスティス(吹替版)

 

イライラと亀裂が生じていた夫婦ですが

犯人を捕獲し、犯人への復讐という共同目的の前に

すっかり心は一つに。

 

車の事故で既にだいぶ傷だらけ、血だらけの犯人ですが

目覚めるとテーブルの上に金属で固定され

気道確保のための気管チューブが挿入されていてビックリ!

 

何やこれ!?

 

驚く犯人の前に

怒りに満ちた目と罵倒の言葉を投げつけてくる夫婦が現れます。

 

犯人が何か言おうとしても

口喉にはチューブが挿入されてて話せません。

 

こうして夫婦の復讐がはじまります。

壮絶な拷問を重ねる中で

どんどん夫婦は復讐鬼と化していき

拷問も過激なモノになっていく。

 

記憶がなく、自分の犯した罪が思い出せないという犯人

拷問を続ける中で

犯人にさした気管チューブを抜いた時

犯人が「私には記憶がない」と言いだします。

 

「自分がどんな罪を犯したのかわからない」

「自分が何をしでかしたのか思い出せない」

と訴える犯人に医師である夫は揺らぎ始めます。

 

記憶がないなら、何も知らない彼に

自分たちがしていることは

ものすごく残酷なことではないのか?

 

ところが妻は拷問に耐え切れず犯人がついた嘘だと主張。

ふたりは犯人が本当に記憶を無くしているのか確かめることに。

 

犯人が息子の名を答えたことで、加速する拷問

犯人の記憶をためすべく

ふたりは犯人に痛みを加えながら

「私たちの息子の名前は?」と脅すようにたずねます。

 

わからない

しらない

と答える度に万力で足をつぶされていく苦痛に耐えきれず

犯人は「ベンジャミン!」と叫んでしまいます。

 

記憶ないなんて、やっぱり嘘ね!!

 

と夫婦の怒りが更に燃え上がり

拷問でくわえられる痛みもどんどん大きなものに。

 

復讐に拷問を重ねる中で夫婦の心にも変化が

拷問を重ねる中で

夫婦の心は1つになっていく。

お互いを責め続けていた頃と違い

犯人に二人で激しい苦痛を与えた日の夜には

激しく愛し合うように・・・。

※ここ、ここってすごく・・セック〇の本質ついてる気がする。。

 

犯人が死んでは蘇生させ

気絶しないように薬をうっては拷問する日々の中で

いつしか拷問が二人の目的で二人を強く結ぶものに。

 

 

復讐鬼から拷問を受け続けた男の自殺と懺悔の手紙

復讐鬼となった夫婦からの拷問が

日増しに過激になっていく中

遂に犯人の男は恐怖から恐ろしい幻覚を見るように。

 

夫婦が寝ている時でも

男は夫婦から拷問され続け

自分の腹をメスで斬られ

内臓を引っ張り出される

という幻覚を見て彼は遂に脱走する。

 

脱走途中夫婦に見つかり

一度は引きずり戻されそうになる。

その時に腕を持つ妻は彼の見開いた目と目があった。

 

なんとか夫婦から逃げた犯人は

追ってきた夫婦の目の前で首を吊って自ら命をたった。

彼の右手には夫婦への手紙(紙切れ)が。

 

そこには自分の罪を悔いる懺悔の言葉と

夫婦への謝罪と

「私の罪は死に値します。もうこれ以上拷問に耐えられません」

と書かれていました。

 

夫婦は犯人の死体を埋め、

復讐は終わったと山小屋を後にします。

 

数日後に復讐の罪と罰を思い知ることになるとも知らずに・・・。

 

驚愕の真実!復讐鬼の犯した罪と下された罰

ここから大どんでん返しのネタバレいくよ~

 

事故で消えた犯人を警察も必死に追っていた。

そして夫婦が逃げ出した犯人を追って

彼が首を吊る瞬間を見つめている時、

警察もまた逃したベンジャミン殺害犯の男を捕まえていた。

 

夫婦が復讐していたのは

夫婦が拷問してたのは

同じ車で運ばれていたまったく別の男だったのです!

 

脱税で禁固18か月の罪を追った男だったのです。

 

この脱走事件はテレビでも報道され、

ベンジャミン事件の刑事も犯人逃走については夫婦に電話で謝罪と

「絶対に捕まえます」と連絡してきていたので

自宅に戻った夫婦はほどなくしてテレビや刑事からの電話で

この真実を知ることでしょう。

 

夫婦は復讐の鬼と化したことで

ベンジャミンを無惨に殺した犯人と同じことを

まったく無関係の人にやっていたのです。

肌を焼き、肉を斬り、手足をつぶし、骨を折る・・・・

息ができないようにガスマスクをかぶせ窒息させる・・

 

そして最後には殺して埋めてしまったのです。

 

ベンジャミンを殺した犯人とこの夫婦のしたことは同じではないでしょうか?

復讐に拷問を重ねる中で

その暴力、残虐行為に対し止められない快楽をみていなかったでしょうか?

拷問後のセック〇はその興奮の延長ではなかったのでしょうか?

 

夫婦は事件が明るみにでて

法で裁かれようが、裁かれずにすもうが

この自分たちの軽率な勘違いでひとりに男性を生き地獄に

陥れ殺したことの罪を背負っていくことでしょう。

犯人と同じことをしたという意識を背負って生きる重い罰。

 

復讐鬼の怒りも罪も背負って死んでいった男に重なる影

彼の懺悔と謝罪の手紙を夫婦にあて

亡くなった姿を見て

「キリストの最期に似てるなぁ」と私は思った。

 

一緒にはりつけにされた2人の罪人の罪も

一心に背負って死んでいったイエスに重なるんだよね。

しかも濡れ衣。。

 

男はどうして自分が見ず知らずの夫婦に拷問されているか?

はじめは何が起こっているのかわからなかったけど

だんだん責め続けられているうちに

事情が分かってきたんだと思うの。

 

自分が「息子を惨殺した憎き犯人」と思われて

こんな目にあっていることを。

そして何を言ってももう彼らの思い込みは変えられないことも。

 

ならば、もう拷問の苦痛に耐えたれないし逃げられないから

せめて自分の死と共に

子供を殺された夫婦が望んでいるものを与えてあげようとしたんじゃなかろうか?

同時に夫婦がおかした罪も引き受けてくれたんじゃなかろうか?

 

この3人の隔離された世界では

自分は子供を惨殺した犯人という立場から逃げられないと悟り

ならば3人が望む結末を一手に引き受けてくれたのかも。

 

それに殺人とかではないが

罪人であることには変わりない自分という罪悪感からも

逃げたかったのかもしれん。

 

どうせ死ぬなら

最後くらい誰かの役に立ちたいとい気持ちもあったのかな?

 

復讐は心を変えちゃうね。

復讐からは破壊しか生まれないということか。

 

何ともいえない気持ちにさせられる映画でした。

 

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