これは…想像よりずっと静かで重い。。
【映画ハミングバード~感想】
岩崎宏美さんの「聖母(マドンナ)たちのララバイ」の世界を映画化したみたいな作品!
♪この~都会(まち)は~戦場だから~
(男は~)みんな~傷を負った戦士~♪
この歌詞の世界そのまんまの大都会の裏側=実姿が描かれており
これがロンドンに限った話ではなく
各国の大都市や日本の大都市でも同じ状況なんだろうな…と思わせてくる。
「聖母たちのララバイ」では、「男はみんな傷を負った戦士」とありますが、実際は「老若男女、社会に生きる ほぼ全ての人が傷を負った戦士」なのです。
無傷なのはマフィアか政治家か富裕層で、彼らの飽くなき欲望の為に「弱き者・小さき者(貧しい人々・力無き人々)」が犠牲に成り続けている、わけです。
映画のラストはもう(;;)「聖母たちのララバイ」の唄い出しそのまま。。。
ただ、この話の中では「戦士の傷をいやす聖母(修道女)」もまた子供の頃に欲にまみれた大人によって汚され深き傷を負った戦士なのです。彼女は子供の頃の「あの時」から今もずっと闘い続けている。
必死に生きた為に「罪」を犯し、その罪を償うために「更に必死に生きる」。。。
歪んだ社会では「罪と罰」が人を追いかけ引きづってゆくのですな。
この物語の中で「正しい行いをした人」「正しく生きた人」って誰なんでしょうね?