「この動画で有名になる」と息巻く少年が
隣に暮らす孤独な頑固老人に大がかりな悪戯ドッキリを仕掛けた!
この動画が後々世間に衝撃を与えることに…
「実験」と称して、他人に悪質なイタズラを仕掛け
人が慌てふためく様子を動画にとってネットにアップして
バズって有名人だ!という少年2人が…
↓
このポスターもよく出来ている…ここからはじまっているのだ。
見る人によっては「ファニーゲーム」級の胸糞映画になるやも…
- 映画グッド・ネイバー~あらすじ
- いたずら実験のルール
- 実験が進むにつれて明かされていく別の顔
- この実験で3人の人生は大きく変わる(反転)
- 人は見たいモノを見る・認識に生きていると迫ってくる作品
- BBAの感想:老人グレイニーの熱演にやられた!
映画グッド・ネイバー~あらすじ
イギリスである実験が行なわれた。
被験者は2週間想定外の嫌がらせを受けるというもの。
通行人やウェイターなど、普段は気に留めない人との関係において
日常を変えるための操作が繰り返された…
実験終了後、参加者たちは実験を振り返った。
深刻な影響を受けた女性は神を強く信じるようになった。
”変わったのは彼らの生活ではなく、彼らの認識だ”
『人は見たいものを見る』
この実験の真似をして、「実験」と称して
隣人の偏屈じいさんの家にカメラとトラップを仕掛けて
「霊の存在を信じるようになるか?」というイタズラを思いついた少年イーサン。
相棒に秀才で金持ちのショーンを引き入れ
彼の父親の財力でプロ用の録画機材でこの企画に挑む。
イーサンは「この動画で注目され有名人になる!」と意気込んいる。
100万回再生がえられればいい~♪
欲しいのは再生数だけだよ~♪
と途中、歌まで作ってご機嫌だ。
隣の独居老人グレイニーの行動を監視し
彼が買い物に行っている間に家に侵入し
隠しカメラ数台とトラップを仕掛けていく…
そして実験がはじまると、
彼らが仕掛けた怪奇現象に怯えるどころか
予想外の反応を示す老人グレイニー。
それと同時にカメラを通して
老人の不可解な行動がわかってくると
少年二人は踏み込んではいけない領域に侵入してしまう…
この少年2人が仕掛けた「いたずら動画実験」は
思わぬ結末を招くことに。
イーサンが願った通りに
この実験動画は一躍話題になり
彼らは有名になったのだが…
いたずら実験のルール
かなり、前から準備していたようで
ルールもしっかり決めカメラの前で実験の説明も語っている。
【この実験のルール】
- 被験者への物理的な妨害行為は禁止(機械を通してのみとする)
- 実験期間は結果に関わらず6週間で終了
- 客観性:編集や台本は使わず、完全な事実のみ記録する
【実験の目的】
特定の方法を駆使して、無防備な人間に霊の存在を信じ込ませる
実験対象:ハロルド・グレイニー(向かいに住む不気味な変人)
目的:すべてを記録すること
●2014年9月19日 「幽霊プロジェクト」開始!
最初は「停電」、次は「ドアはひとりでにバタンバタン」…
更に夜中にエアコンの温度を勝手に下げて「コールド・スポット」作戦
最後は物を移動させるという(--;)
実験が進むにつれて明かされていく別の顔
少年二人は実験を行っている
仕掛け人で監視人の自分たちのことも動画記録している。
実験が進むにつれて
グレイニーばかりでなく
少年二人側の別の顔もどんどん明かされていくのだ。
そして、それは全部動画に記録されていく…
ここがすごく面白いのでよく見ていてほしい。
孤独で偏屈で変人な老人とイケイケな少年二人の
生き方の違いが光と影となって反転していく…
最初の頃にみた老人グレイニーの印象と
少年2人の関係性がどんどん違ったものに見えてくるはず。
この実験で3人の人生は大きく変わる(反転)
- 老人⇔少年(老いと若さ)
- 悪人⇔善人(偏屈じじいと恩人)
- どんどん調子づいていくように見えて⇔実はどんどん堕ちていく人生
- 孤独で空虚な世界を生きているように見えて⇔愛に生きている人生
実験の仕掛け人で、監視者で「場」の支配者であった少年が
気がつけば監視・観察される側に、
そして「晒される側」になっていくのです。
彼らにとっては「人生を悲観して」去っていったように思えた老人が
実は最愛の妻に呼ばれ「喜んで再会するため」に旅立ったのです。
人は見たいモノを見る・認識に生きていると迫ってくる作品
人が自分の「想いの中」、自分の認識の世界を生きているってことを
もの凄い強烈な映像で見せてくる…
少年二人は、この実験・この動画で
彼らが望んだとおり「有名人」になります。
テレビでも連日放送されるくらいに…
望んだ形はどうであれ。
面白いのは少年2人には想像もできない
「妻への愛に満ちていた老人の日々」と同様に
彼ら2人もお互いにまったく違った認識の世界に生きる者だとわかること。
彼らの起こした「結果」に対する
心の痛みがまったく別なのです。
自分を取り囲むマスコミを前に「ニヤッ」とするイーサン…
炎上を使ってネットで名を上げる人々のメタファーなのか?
BBAの感想:老人グレイニーの熱演にやられた!
終始、この表情からの
亡くなった奥さんを思い出している時の
奥さんへの愛に満ちた表情のギャップ!!
人の一面(断片)だけで
その人を判断できないってことがよくわかる。
「いい人に見られたい」「いい人と思われたい」という下心のない
ホントに中庸の善人とは雰囲気ではなく「行動の人」なのだと。
とにかく、なんか印象に残る作品です。
人の世界にヅカヅカ踏み込んじゃダメさ。
では、また~☆