モロッコの砂漠で偶然出会った6人の男女+赤ちゃん
砂漠の中央から脱出を計るため協力し合う中で
それぞれが持つ秘密が明らかにされていく…
金持ちの夫に美人の妻
ハネムーン中のこの夫婦の嘘と裏切りを中心に
砂漠で出会った男女6人の運命が交差しねじれていく
⇓
一見すると金や力ある男たちと
その男に支配される女たちの物語なのですが
「赤ちゃん」にまつわる話の展開で
それまで見えていた男女の間にあるモノの見え方が変わります。
映画インターセクション~あらすじ
砂漠のオアシス、
砂漠の中のリゾートホテルでハネムーンを楽しむ
金持ち夫婦のスコット&テイラー
ヘッジファンドで金をころがし大金を稼ぐ夫のスコットは
ハネムーン中も仕事の電話に忙しい。
そんな夫にうんざり気味の妻はバルコニーでタバコを吸う…と、見せかけて
浮気相手の若いイケメン:トラヴィスと密会
情事の後に、二人は「夫スコットの殺害計画」の最終確認を
砂漠をドライブしに出かけた夫婦を1台の車が追いかけてくる。
ここから砂漠の中のカーチェイスがはじまり
道をそれ、スコットが車で飛び込んだ先に
立ち往生したバスに必死に何かを訴える人の姿が急にあらわれた。
スコット夫婦も追いかけてきた男(妻の浮気相手トラヴィス)も
立ち往生していた人たちも交えて大クラッシュ!
生き残ったのは
- スコット(投資家・夫)
- テイラー(美人な妻)
- トラヴィス(事故の衝撃で意識なし)
- オードリー(赤ちゃんを連れた女性)
- オマール(ダイヤ泥棒)
そしてバイクで通りかかったというサレイ(修理屋)、
彼らは協力し合い、この場に残された使える車や部品を使い
砂漠からの脱出を試みることに。
トラヴィスが意識を取り戻すと
「実はトラヴィスは夫が妻の本性を暴くために雇ったスパイ」と判明し
ここから脱出の為に協力し合いながらも
6人の男女の人生が愛と欲と復讐と裏切りにより
色濃く交差していく。
砂漠で出会った男女が語る本音と嘘。
そこに盗まれた「ダイヤモンド」が加わり
大人達の欲望を刺激する。
どう見ても、だたの修理工ではないサレイ
妻の裏切りを知りながらも彼女を憎らしいほどに愛する夫スコット
美人でしたたか、自分の欲望のために他人を利用しまくる妻テイラー
そして「ワケありの赤ん坊」
最後に生き残るのは誰なのか?
それぞれが何を腹に抱えているのか?
どんどん明らかになる彼らのバックストーリー。
彼らの本心にあなたはどこまで迫れるか?!
男に支配される女たち
①美人妻テイラーの場合
彼女は自分の家族について「最低な奴ら」とだけ話
一切スコットの前で家族のことを離さなかったという…
これだけ自分が持つ「美しさ」を活かし、他人を利用してきたのだから
よほどの環境を生き抜いてきたんだろう…
結果、超金持ちのスコットと結婚しても
心の奥底で「彼の金」に支配され続け、スコットに従っている。
スコットの理想の妻を演じている。
②オードリーの場合
オードリーが抱いている赤ちゃんは
15才で路上生活者となった彼女を拾い、
身も心も支配しているチンピラ893男と
その妻オデットの間に生まれた赤ちゃんである。
彼女は今も男からの暴力を日常的に受けており
恩人でもある男との関係から抜け出せないでいた。
③赤ちゃんの母オデット
たぶんオデットもチンピラ893の夫の暴力の支配下にあったのだろう。
夫が捕まり刑務所にいる間に夫の金を持って逃げ
生まれたばかりの息子と新生活を送っていた。
そこに夫が仕向けたオードリーとアヤブにより
赤ちゃんを奪われ、半殺しの目にあわされたのだ。
どこまでも暴力夫の手が伸びてくる…恐怖。
ただオデットは新しい生活の中で
「心から信頼できる男性」を見つけていた。
そこには支配はなく愛と助け合いの「穏やかな」関係があった。
金と力で女を支配しようとする男たち
①ダイヤ泥棒オマール
出会った時から美しい人妻テイラーに目をつけていたオマール
- テイラーが夫を愛していない事
- 彼女は「夫の金」目当てで妻になった事
- 彼女が非常に欲深いこと
なども見ぬいており
自分が手にしている盗んだダイヤモンド見せ
彼女を誘惑するのだ。
そして…テイラーはその話にのる。
自分が小汚いおっさんであることを自覚しながらも
「女は欲で動く、支配できる」と思っており
どこか自信がみなぎっている。
②赤ちゃんの父親
どうしようもない暴力男である。
女に愛情はなく、支配欲だけに見える。
「自分に従順であること」が女の存在価値だと本気で思っていそう。
こんな男でも
「自分の血を受け継いだ息子」への想いは格別なようで
必死に息子を取り戻そうとしてた。
父と息子というのは、何か本能に刻まれた
なにか強い思いがあるようだ。
宗教にみる「父と息子」の物語や関係性がこの話でも重要なのかも。
③女が狙う「男の金と力」に呆れるトラヴィス
金と力で女を支配する男ではないが
先に上げた2人と逆で
女が「男の金と力」を狙い、したたかに行動することに
心底呆れていた。
ある意味、上の2人と同じように女性をみるようになったかも
支配とは逆に「呆れる」方にいったけど、見え方は同じ。
女を本気で愛した男たち
①謎の修理工 サレイ
愛する女の為に、この砂漠にやってきたのだ。
冷静沈着、戦闘能力も高く、機械関係も強い!
彼が凄いのは、目的だけを見つめ
自分のことはできるだけ話さず、
周囲をよく観察し、「やるべきことだけやる」ところ。
自分が持つモノも、能力も見せびらかさない。
情報を自らもらすバカではないのだ。
さすが戦地を経験している元兵士だけのことはある。
②妻に愛されたかった男スコット
スコットは自信家でスカした面も大いにあるが
BBAが見た感じでは
心底、妻に本気で愛されたかった悲しい男
だった。
自分の殺害計画を立て
自分の金を奪う気の妻を生かしておくのも
どこかで「妻に本気で愛される」可能性を願っていたからだろう。
結果、何度も何度も裏切られるんだけど(;;)
そして、せめてこれだけは…と最後に彼女に聞くのだ。
「今は俺を憎んでいても、過去には本当に愛していた時もあったか?」
ここからの展開は切ない。
華麗なる紙袋使いにも注目!
エンドロールに流れるSDカード内の画像で夫婦の印象が変わる
これが、本当に一番の大どんでん返し!
なんじゃないかと思う。
すべての決着がつき
最後の最後に「あのはじまりの砂漠」に映像が戻る
するとそこにはテイラーが所持していたカメラの残骸と
そのカメラ内にあったSDカードを拾い上げるライダーの姿が。
そのカード内に記録されていた写真画像が
エンドロールでたくさん映し出されるのです。
「あ~本当に最初は愛し合ってたんだなぁ」
と、思った(;;)
テイラーも言ってたしね、
はじめは愛してたけどだんだんと支配的な夫のせいで
自分が変わってしまったと。
愛情って、期待を裏切られた時「憎しみ」に変わるから
小さな問題の時から話合うことができたら
この夫婦も違った最後をむかえていたのだろうか?
車とバイクに注目!
まず、砂漠でのカーチェイスで活躍するのが
トヨタと日産です。
エンブレムが光ってるぜ~☆
やっぱりね、過酷な環境で「壊れない車」が大事なわけです。
更に、終りの方で
事故現場を発見するバイカーたちが登場するのですが
着ているジャケットにでかでかと「YAMAHA」の文字が!!
よくわからんけど、
やっぱり日本人として何だかうれしくてテンションあがったぜ~☆
では、また~☆