プロ独女のライフハックブログ

BBA独女みつまるが「今」気になることを追いかけ綴る人生冒険日記

【映画部】テラーハウス~感想・考察 2層仕立てのバーチャルお化け屋敷として楽しめる作品

 

テラーハウス(字幕版)

ホラーハウス(お化け屋敷)アトラクションが

いつしか本物のホラーハウスへ

バーチャルお化け屋敷体験を楽しめる映画です。

 

 

 低予算でつくられた映画とのことですが

ホラーハウスのクオリティーはなかなかのものですぞ!

自分がこのお化け屋敷に入ったように楽しめるよ

テラーハウス(字幕版)

テラーハウス(字幕版)

  • メディア: Prime Video
 

 

一見するとストーリーに深さがない浅めの

「驚かし命」な作品とみせかけて~

実は2層仕立てで「お前は何を信じているのか?」と

問うてくるのです。

 

「お前は何を信じる?」

「お前が現実を思ってみているものは、

すべてお前がそう信じてるものにすぎない」

 

みたいな、

いや~な じわりじわり攻撃してくる(;;)

 

 

「テラーハウス」あらすじ

大人も本気で恐怖するお化け屋敷がウリの

ホラーハウスを手掛けるティム率いるチームが

次の企画「地獄の門」のため

急ピッチで改装作業中

 

そんな中

ホラーハウス内で

ひとり、またひとりと仲間が

何者かに襲われていきます。

 

ホラーハウスの内装担当ジェイミーは

霊能者の家系の娘なので

この異変に気が付きはじめる。

 

地獄の門」というタイトルの本の出版記念講演で

忙しいマイケルズ元神父も加わって

ホラーハウスに「悪魔の祭壇」があり

その祭壇により地獄の門が開こうとしている事を知り

なんとか祭壇を破壊し、地獄の門が開かないように

ジェイミーが奔走

 

なぜ、祭壇が現れたあのか?

誰が祭壇の守護者なのか?

ジェイミーにしか見えないあのゴーストは誰なのか?

 

最後にあなたはどう理解するでしょうか。

 

鍵:はじまりの詩

この映画の2層部分の深い下層部分を理解するために

大事な鍵となる

オープニング直後に読まれる詩

天国と地獄も

善と悪も

 

ある者たちは地獄に灼熱の門が存在し

その門が開く鍵があると信じている

 

ここで我々が問われることは1つだ

“What do you believe?”

 

この

What do you believe?

がこの作品の「鍵」となります。

これはこの映画を見る者への問いかけです。

 

このことを自問自答しながら観ると

2層部分の深くにある下層が見えてきます。

 

ホラーハウスで暴れるピエロの正体

※思いっきりネタバレしていくので注意を

 

ただ、この映画の核心部分は「殺人ピエロの正体」ではないはず。

ホラーハウスでの惨劇の影には

地獄の存在がその姿をみせず念力とも思える力で

命を奪うパターンと

祭壇の守護者が「殺人ピエロ」として

ホラーハウス内の人間を襲っていくパターンの

2つのパターンが混在しています。

 

祭壇守護者のピエロの方の行ないは

どこまでも「欲望で歪んだ人間」世界を描いたモノで

地獄も悪魔も実はそんなに関係なくて

「ホステル」的に他人に苦痛と恐怖を与える事に快楽を感じ

中毒化している人を象徴しているように見えます。

 

こちらのパターンの方が目を引くように

この作品は作られていますが

私が注目して観て欲しいのは

ジェイミーと地獄のゴーストの会話ややり取りの方です。

 

マイケルズ神父の存在

マイケルズ神父は元々は悪魔祓いも行う

かなり信仰心の厚い神父だった。

 

でも悪魔研究をするうちに

どうやら陰陽や「禅」の世界に近い部分まで

思想がすすんだようです。

 

神と悪魔

天国と地獄

善と悪

陰と陽

すべてがバランスをとっている

どちらか一方だけでは存在できない

ということを講演で語っています。

 

この神父の存在が

この映画における「地獄の門」の存在を認める鍵になっている。

門を開ける鍵でも門を封印・破壊する鍵でもなく

地獄の門の存在を信じるこの神父がいるからこそ

地獄の門の存在をジェイミーが信じたのです。

 

地獄の使者とジェイミーの駆け引き

ここが「見どころ」です。

地獄の使者ははじめからジェイミーしか見ていないのです。

祭壇を組み立て、殺人ピエロになったティムは

はじめから地獄の使者=悪魔に相手にされていないのです。

 

悪魔は悪魔を否定する者を誘惑するのです。

ティムのような悪魔崇拝者は

「自分の欲や狂気、悪を悪魔を崇拝することで肯定したいだけ」

なので、悪魔が手を出すまでもなく勝手に堕ちていく人間

 

悪魔が自分の存在を確かなものにするため

誘惑しその人の意思を誘導するのは

「神を信じ悪を恐れ否定する者」なはず。

もしくは神の寵児たる無垢な子供。

 

だからこそ地獄の使者もジェイミーの前にだけ

その姿を見せているし

会話での誘導もしている。

 

地獄の使者の本当の狙いはジェイミーだったと思うのです。

まだ不完全だったジェイミーを誘導したんでしょう。

 

悪魔の手に堕ちたジェイミー

悪魔の手に堕ちたジェイミー

自分が封印だと思いこんでいたことが

実は封印の祭壇の破壊だったと知り絶望

 

そして何よりも

「神父殺し」の罪を背負った彼女

悪魔の狙いは

「悪魔殺しの女の血」だったと私は思うのです。

 

神父もジェイミーも自ら死を決意したことも

悪魔が無理に人の意思を曲げられないからこそ

誘惑して意思を変えさせる手法にはまった結果。

 

陰と陽、光と闇、世界はバランスをとっている

「絶対」というモノは無いと言いたいのかな?

すべては相互関係でバランスをとっている「状態」

 

安定しているように見えて

常に動いていて

「絶対」という極点は無いようです。

 

ジェイミーが悪魔に勝った!と思ったと同時に

悪魔の策略に負けたことを知ったように。

 

What do you believe?

 

その答えが、あなたの世界そのものを形成しているのかも。

 

まーでも

深く考えずに

目の前で繰り広げられる

ホラーシーンに素直に「キャー!!」って

叫んで楽しめる映画です。

 

では、また~☆

 

 

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