やっぱり、信頼とチームワークだよね!
富豪母娘の再出発は恐怖の一夜からはじまった。
やはりジョディ・フォスターは「賢く、強いぜ~」
映画パニックルーム~あらすじ
大手製薬会社役員で有名な資産家の夫と離婚して間もない
メグ(ジョディ・ホスター)は11歳の娘との新生活のために
不動産屋の知り合いが勧めてきた
ニューヨークの豪邸を浮気した元夫に買わせ引っ越してきた。
この家は少し前に死去した老富豪が住んでいた豪邸で
防犯用の緊急避難用密室パニックルームがあった。
不動産屋の説明では、今 金持ちの間でパニックルーム設置が流行っていると。
この家のパニックルームは
- 寝室に作られた隠し部屋
- 家中の防犯カメラの映像が一度に見られるようモニターが並んでいる
- 超分厚い鉄のドビラで外部からこじ開けることはできない
- 部屋内の電話も専用回線で埋め込み式
この豪邸は法律上あと数日は入居してはならないはずだったが
販売業者のミスでメグ達は予定よりも早くに入居してしまう。
そんなことを知らない前の住人である老富豪の遺族の一人である
ジュニアがこの家のパニックルームにある「老富豪の隠し財産」を
自分のモノにするためラウールとバーナムの2人を誘い
深夜この家に侵入してきた!
「空き家」だからと聞いてジュニアの仲間となった
警備会社勤務のバーナムは「話が違う、俺はおりる」と言い出すが
銃を持つラウールと必死なジュニアに説得されてしまう。
新居での夜になかなか寝付けないメグは
ベッドから起き、パニックルームを覗くと
モニターに侵入者の姿が!
メグはすぐに事態を把握し、娘サラを起こし
パニックルームへと逃げ込む。
これで一安心と思いきや、
強盗の中にこのパニックルームを設計・設置した
警備会社社員のバーナムがいたことで
母娘はどんどん窮地に追い詰められていく。。。
隠し財産を手に入れたら、速やかに去るつもりだった
ジュニアたちの計画もどんどん狂って行き…
金の為には殺人もいとわないラウールが手にしている銃を発砲!
元夫も巻き込んだ地獄の一夜が母子を襲う
※以下、ネタバレ有の感想いきます
◆バラバラな強盗3人組
プロの窃盗団でもなく、親戚の老富豪の隠し財産のことを知り
欲を出したおバカなジュニアと「大金欲しさ」に仲間となった
チンピラのラウールと娘の養育費の為しぶしぶ参加のバーナム。
計画実行の場で初対面のラウールとバーナムの仲は最悪(^^;)
銃を所持し、乱暴な言動のラウールにバーナムは不信感を募らせる。
無人だからと忍び込んだ家に「住人」がいると知った時点で
この強盗チームは揉めはじめバラバラだったのだ。
そして、このバラバラな関係とラウールの銃が
どんどん状況を悪い方向へ導いていくことに…
◆我が子を守る為に必死になる親の強さ
強盗チームのバラバラ加減に比べ
母娘はお互いを守ろうと絆と信頼で「強さ」を発揮!
加えて、かろうじてなんとか電話がつながり
メグ達からの「助け」を求める声に
急いでこの家にやってきたメグの夫でサラの父が
2人を守ろうとして大ケガを負います(;;)
この両親の鬼気迫る姿を見て
両親の離婚からどうも世間を冷めた目で見ていた
娘サラに変化が…
バラバラな強盗達にくらべ
親子の絆や家族の信頼関係の強さが光る展開になっております。
◆娘サラが見た「大人の世界」
資産家の父がB級アイドルと浮気し
そのせいで両親が離婚、家庭が崩壊したことで
この世を冷めた目で見るようになっていた娘サラ。
加え1型糖尿病を患っており
この一晩で生死の狭間を彷徨います。
そんな中、病気の症状で苦しむサラに注射をし
強盗で有りながらも励まし、ラウールから守ってくれるバーナム。
サラはこの一晩で
- 強盗に襲われ命の危機を味わい
- 母の強さを知り
- 父が自分たちの為に瀕死の状態になった姿を見て
- 金の為に兵器で人を殺す人悪人もいれば
- 強盗なのに必死にサラを守ろうとしてくれる人もいる
と、表面的な善悪では計ることができない
「大人の世界」と「この世で生きることは誰にとってもサバイバル」だと知ります。
◆バーナムの最後の選択
バーナムは逃げようと思えば逃げられる状況にありました。
警察が突入してくる前に逃げられたけど
サラの悲鳴を無視できず、家の中に戻ります。
バーナムはこの選択で人生を棒にふったように見えます。
手元には大金の銀行債があり、そのまま逃げていれば…
でも彼はサラとメグを救うため家の中に戻り
狂気のラウールの頭に銃を向け発砲します。
この判断は、最終的にバーナムを救ったのではないか?
と私は思っています。
垣間見える彼の人柄から考えると
本来の計画に無関係だった母子の命がラウールによって奪われ
自分だけ平気な顔で生きていけるとは思えないからです。
最悪に思える選択も
実はよく考えると「最善の選択」なのかもしれません。
ここを描きたくて作られた映画なのかもなぁ。
◆ラストの母子の表情
事件前の母娘の表情と、
事件後の2人の表情と距離感が全然違う!
あの一晩で夫(父)に捨てられた「被害者(母子)」から
困難に打ち勝った「強い母子」として自信を取り戻した感じです。
夫(父)への恨みも消えたように見えました。
強い意志と信念を持った人が
「人生はサバイバル」を勝ち抜いていくんでしょうね。
バーナムにも犯罪者とならない選択の機会は何度もあったからね…
やっぱり、ジョディフォスターは
賢く強い女性の役がよく似合うぜ~