何度も見たくなる映画に出会った(;;)
教育に熱い思いを抱くサイモン先生(エド・ハリス)に
人生で大事なことをたくさん教えてもらえる名作です。
何この映画!
めっちゃ心に刺さるんですけど(;;)
これから何度も見る事になるでしょう。
時代にも社会にも流されず「正道」を歩む
仁義に生きる教師がいた。
思春期に尊敬できる人に出会うと
その後の人生にこんなにも影響を与えるのかぁ
と胸にチクリと刺さる
実話の持つ力にガツンとやられる映画です。
⇓
- 「スクール・デイズ」のあらすじ
- 人として大事なことを子供たちに教えるサイモン先生
- 見どころ①ニコルとスタンリーの関係性の変化
- 見どころ②ビッグGことスタンリーの人間性のでかさ
- 見どころ③サイモン先生が説く世界を平和にする方法
- 見どころ④ゲイ疑惑をサイモン先生が否定しなかった理由
- 見どころ⑤エンドロールで知らされる生徒たちのその後
- That's What I am.
「スクール・デイズ」のあらすじ
作家になりたいという夢を持ちつつも
自分は勉強もできないし、
文章力も無いと思い悩む少年ニコル
そんなニコルにサイモン先生は
「君は作家になれる」と声をかける。
誰にも言ったことのないニコルの将来の夢に
サイモン先生は気が付いていたのだ。
一見平和な学校では
いじめが横行しており
いじっめられっこが集まる中庭は
「ギーク・コーナー」と呼ばれ『変人の庭』とされていた。
サイモン先生の授業の課題で
ニコルはクラス一のいじめられっこ
赤毛で体と耳の大きな無口な少年スタンリーとペアにされる。
「お互いの強みを見つける」課題に取り組む中で
ニコルはスタンリーのもつ素晴らしい資質に気が付いていく。
教育熱心で生徒のことをよく見てくれているサイモン先生
サイモン先生を尊敬しているニコル
ニコルが思いを寄せる学校一の美少女マリー
ビッグGと呼ばれる「変人の庭」の住人スタンリー
「変人の庭」の住人でスタンリーの親友ノーマン
暴力的ないじめっこのリッキー
いじめで怪我させたことでひどく叱られサイモン先生を恨むジェイソン
13才のアンドリュー・ニコルの人生は
8年生の1年体験で大きく影響を受けることになる。
きっとこの映画との出会いが
あなたの人生にも変化をもたらすはずです。
人として大事なことを子供たちに教えるサイモン先生
サイモン先生がとにかく魅力的です。
大きな視点からモノを見て
子供達を正しい道に導いてる。
⇓
こんなに優しい表情の先生になって登場!
サイモン先生は生徒ひとりひとりを
本当によく見ているんです。
行動や表情から言葉に出せない胸の内や悩みも
見抜いているのです。
いじめによりケガをした「ばい菌」呼ばわりされている
少女がトイレに籠って泣いていると
かけよって彼女に優しく声をかけ抱きしめ
彼女をいじめた男子生徒を烈火のごとく叱ります。
「いじめ」についてサイモン先生も心をいため悩んでいる。
教育熱心で生徒たちからも人気の先生です。
先生が生徒に語る言葉の中に
たくさんの大事な教えがつまっています。
先生の言葉によく耳を傾けて映画を見てね。
見どころ①ニコルとスタンリーの関係性の変化
スタンリーと組まされた時
クラス中に笑いものにされたニコル
サイモン先生はちゃんと理由があって
ペアを決めたとニコルに言います。
ニコルはいじめっ子でもいじめられっ子でもないけど
どっちとも適度に距離を保ち、静かにでもそれなりに
学校生活を楽しんでいる少年。
はじめはスタンリーと課題を一緒になるために
「変人の庭」に足を踏み入れることを躊躇していた彼ですが
スタンリーと話すようになって
他の人には無いスタンリーだけが持っているモノに気が付きはじめます。
いつしかニコルは実は考えが深く
勇敢なスタンリーを尊敬するようになっていきます。
そうして二人の関係が自然と変化していき
「友情」に育っていきます。
この関係の変化は「友達」って言葉じゃないなって教えてくれます。
一緒に遊ぶから友達なんじゃなく、
「友達だよね」って確認し合うから友達なんじゃなく、
友達というのはお互いに人として認め合う関係のコトなんだね。
見どころ②ビッグGことスタンリーの人間性のでかさ
スタンリーの人間性に触れて
この話が実話ってことに驚くばかりなのです。
13才でこんなに成熟した人間性の人いるの!?
ってくらい凄いです。
この後ろ向きの少年がスタンリー
背が大きくて、耳が大きくて、赤毛の気弱な少年です。
気弱故にいじめの標的にされ毎日からかわれている。
勉強ができて頭のいい彼は
授業以外は「変人の庭」で読書をしている。
そんなスタンリーですが
実はケンカしないだけで
腕っぷしはめっちゃ強いのです!!
背も大きく力も強いんですが
「誰かを助ける時」にしかその力を使わないのです。
ばい菌と呼ばれひどいいじめにあっている
カレンを助ける時も
リッキーにマリーに近づくなと殴られるニコルを助ける時も
スタンリーは1人でいじめっこ立ち向かい助けるのです。
本当は強いのにどうしていじめっこにやりかえさないの?
ニコルがこの疑問をぶつけるとスタンリーは静かにこう答えます。
「彼(リッキー)はやりかえしてやっつけても決して善人にはならない、
それに自分が彼を倒してしまったら、別の人が次のいじめの標的にさせるから
今のままでいいんだ」
私はこの13才の少年の言葉を聞いて心底驚いた!
ここまで考えられる人いる?!
大人でもいなくない…。
また彼はニコルと課題に取り組む中で
この差別にあふれた世界を変えるには何が必要か?
について語り合っていた時こういうのです。
「寛容さがあれば、人は傷つけあわずにいられる」と
「相手を好きにならなくてもいいんだ、ただ認めて干渉はしないだけでいいんだ」
そして映画の後半で
彼はとっても勇気ある行動と
言葉をみんなに示します。
スタンリーとの交流のなかで
ニコルもノーマンが言っていた
「スタンリーは他の人と違う」
「他の人にはないモノを彼だけが持っている」
という意味がわかってきます。
「それ」は大人になっても持っていない人は多い
本当に持っている人は極小なのかも…と
スタンリーを見ていると思うよう。
見どころ③サイモン先生が説く世界を平和にする方法
サイモン先生が新聞の懸賞で車を当てた!
その時の問題は
「世界を平和にする方法を25単語以内で書く」というもの
いじめの問題で心をいためた先生は
この時の回答を黒板に大きくかいて
生徒たちに大事なことを教える。
Human Dignity + Compassion=PEACE
人の尊厳+思いやり=平和
たった4単語で先生は世界を平和にする方法を教えてくれた。
シンプルでとても美しい式じゃないだろうか。
この方法をたったひとり、
行ない続けている生徒がいる
それがスタンリーなのです。
スタンリーに影響されニコルも動いだすとき
彼らの世界=学校が少し変わっていきます。
先生とスタンリーはどこか通じる部分があるのです。
見どころ④ゲイ疑惑をサイモン先生が否定しなかった理由
1965年の話とされているこの作品
英語で聞くと「ホモ」と表現しています。
この時代はこういった差別が強かったようで
教師がゲイであることが世間をにぎわす問題になる。
いつの時代も騒ぐ人はどんなことでも意地悪に
陰険にケチ漬けて騒ぐだけという部分もチクリと描いている。
恋愛相手が男でも女でも
人間性にも教師の資質にもなんの関係もない
ということを校長はじめニコルの母もちゃんとわかっており
子供達にもそう教えている。
サイモン先生は「ゲイなのか?」問われた時
「その質問には答えない」と毅然とした態度で答えている。
どうしてか?
校長からこの話題をふられた時
サイモン先生が窓から見ていた2人の少年達
「彼らが」ということではないが
これから生徒たちがどんな相手を好きになろうと
今自分が受けている偏見に晒されたり
生徒自身に偏見を持たせないための配慮だと思うんです。
この疑惑でジェイソン一家と争うことは
結局は偏見や差別につながると思ったんでしょう。
「争い」にしたくなかったんだと思います。
先生はずっと亡くなった奥様を愛し続けていましたから
そこにも踏み込んでほしくなかったのかもしれません。
見どころ⑤エンドロールで知らされる生徒たちのその後
サイモン先生がニコルとスタンリーをペアにした理由を
ニコルに聞かれ答えるシーンが
映画の終わりに在ります。
「人生はタイミングと機会、選択次第で決まる
あの課題で君に正しい道を選ぶ機会を与えたんだ
君には道をあやまってほしくなかった」
そう答える先生の真意をエンドロールで知ることに…
その後の生徒の人生が
エンドロールで語られるのですが
これを見ながら先生の言葉を思い出すと
「なるほど…」と思わされます。
思春期は特に他人から強く影響を受ける。
ニコルはスタンリーの大きな人間性に触れ
人として正しい道を歩むコンパスを手に入れたのかもしれませんね。
That's What I am.
サイモン先生の教え
作家になりたいけど自信の持てないニコルにも
この言葉を教えていた。
胸を張ってこう言いなさい、と。
「僕は作家だ、それが僕だ」
そして、こう言い続けなさいって先生は教えてくれた。
そして先生も自分で言ってた。
I'm a teacher.
that's waht I am.
私は教師だ、それが私だ。
夢に向かって進み続けなさい。
そうなると信じて、誇りをもって進みなさい。
胸を張って自分が何者か言いなさい。
私も心にメモしたよ
是非、多くの人に見て欲しい映画です。
では、また~☆