心霊ホラーのようでどこまでも生身の人間の「罪と罰と愛」について描かれています。
どこか現実味を帯びた「過ちと懺悔と愛」のお話よ。
111111111111の1ならびの日に起こる空間の歪み。
この映画を見た方の割と多くが
「泣ける」という感動に値する評価をしているのですが
私がみた感想を率直にいうと…
どの人物も過ちからの十字架を背負っていて
その後のやり直しのチャンスで懺悔しているけど救われたとは言い難い。。
というのが正直なところです。
気がついたら血だらけで目が覚めた母親が
目にした旦那の死体、息子が目の前で消えた、
旦那と息子殺しの罪で30年服役し
この家に戻ってきた妻であり母の物語(;;)
- みんな罪人という胸が詰まる話
- 11月11日11時11分11秒に時空の歪みを起こせる生きている家
- 母の囚われと屈辱の30年
- 3つの次元が動く中でみな懺悔するが過去は変えられない
- 母の愛と友の約束
- 誰も悪くないけどみんなが罪を背負っている映画
みんな罪人という胸が詰まる話
- 無職で家にお金を入れない夫
- 亡くなった恋人との息子をお腹に宿したまま結婚した妻
- 初恋の子が弟と両想いなことに嫉妬し弟を遊んでいる間に殺してしまう兄
- 兄の嫉妬に無意識に対抗意識を燃やしてしまう弟
ぶっちゃけて言うと「弟」君はほぼ罪はないです。
でも因果に囚われているという点でやはり同じなのかも。
みんな家族を愛しているのに
憎悪や嫉妬から怒りを抱えているというややこしい関係(;;)
幼き兄弟の初恋における三角関係から起こってしまう
不慮の事故・・・。
不慮の事故ですがそこには兄弟の嫉妬があった。
このややこしい感情で縛られた家族が
100年以上もの間人を飲み込む家の意思により翻弄される物語。
11月11日11時11分11秒に時空の歪みを起こせる生きている家
イギリスの建築家によってたてられた
「時空実験装置の家」…家の住人を次つぎに飲み込んで
異なる時空間に放り出すこの家の支配を超えた母の愛の物語です。
物語の後半30分が粋も付かせぬほどの時間軸の移動につぎ移動の連続の
映像になっていきます。
現在×過去×過去×未来というめまぐるしい展開のその先に!!
100年もの間この仕掛けられた家は
人を時空ポケットに飲み込んでいた!?ようです。
母の囚われと屈辱の30年
母親は気がついたら旦那が殺され
息子を時空の歪みに奪われただけの存在。
なのに30年も投獄され
恐ろしい屈辱に目にあってきたそうだ。
30年間堪えがたきを耐えてこれた理由は
生き残った息子に再び会う・・という儚い希望のためだった。
目の前で消えた息子に再び会うためだけに
無実の罪への罰と屈辱に耐えてきた母。
3つの次元が動く中でみな懺悔するが過去は変えられない
後半になって「家」の意思で置かれる空間の歪みにより
3つの現在、過去、未来の我々が七転八起しはじめます。
幼い兄は自分のせいでなくなった弟に再び会えるのですが
「ごめん」と「愛してるよ」しか伝えられず…
その先に起こる悲劇から目をそらしてしまいます。
懺悔はすれども繰り返される悲劇(;;)
懺悔からのハッピーエンドでもよさそうなのに
この映画は淡々と進みます。
救いの手はなかなか資源派生しないようです。
母の愛と友の約束
母の子への愛と
友達へ穏やかな愛情が
世界を創り育てていきます。
母の子への愛は時に勇敢で時に力強いです。
それと同じくらい友への愛情も
ものすごく力強く描かれています。
誰も悪くないけどみんなが罪を背負っている映画
罪に対する罰は結果的に受けるようになっている。
ただ罪の意識がある場合、
罰を何らかの形で受けられるというのは救いに値するのかも。
そんなことを思った作品です。
でもその罪を背負ってしても
「愛する者の存在」
「愛する者に再開する希望」
それは絶望の中の生きる希望になるようです。
穏やかでシンプルな愛の関係希望の私です。
では、また~☆