この映画を見終えて、登場人物の中で何人が「善人」だと思いましたか?
見る人によって善人:悪人の比率がまったく変わってくるかもしれません。
加えて、この世界・この社会の「善と悪の比」の認識も揺らぐかも。
【映画21ブリッジ~感想】
最初からずーっと感じていた違和感が、最後にリアルな絶望と吐気にかわる。
ずっと「何かが変だ」と思いながら見ていた。
警察・警察官の動きも変だし、独自の判断で極悪犯を討つ孤高の警官アンドレ(主人公)にやたらと犯人を殺させたがる85分署の署長も変だし…みんな変だった。
基本的には皆、手が血と金で汚れている。
金(金目的の犯罪)で汚れてるだけの人と、血で汚れているだけの人もいるが
結局私が登場人物の中で「(魂は腐っていない)善人」だと思えたのは2人だけだった…あんなに正義のバッジや市民を守る立場の人が多く登場したのに。
怖いのはこの映画が描きだした「社会の善悪の比」ってのが
超リアルにこの世界⇒人間社会の善悪の縮図になってるんじゃねーか、と感じてしまうところなのです(;;)
「金で幸せは買えないというが、実際は金があれば家族を幸せにできる」
この言葉、正義+薄給に身を起き頑張ってから→闇堕ちし大金の源泉を得た人が言うからこそ説得力…あるね。
「金」への信仰が本当に世界を支配しているんだな、と強く感じた。
拝金主義が世界を覆う世界統一信仰へとどんどん力を増している。
「金の力」は容易に人を変えてしまう。
社会を円滑に循環させるためのツールだった「金」が
いつしか人間を、人間社会を、人間世界を支配してる。
その「金」を支配している人は誰(世界人口の何%)なんでしょう?