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【BBA映画部】アシュラ~感想:ラスト~エンドロールのアシュラ、そこまでの歩みが知りたくなる

アシュラ

「飢え」が人間をどう変えてしまうのか?

目をそむけずに正面からとらえ描いている作品。

母に喰われそうになり、人喰いとなった獣のような8歳の少年の話。

 

アシュラと名付けてくれた坊さんと優しく接してくれた村娘ワカサ

このふたりとの出会いがアシュラを少しづつ変えていく。

でも飢饉により残酷な人間の本性をむき出しにした村人たちが

アシュラの前に立ちはだかる。

アシュラ

アシュラ

  • メディア: Prime Video
 

 

8歳の少年の人生が過酷過ぎる…

でも混乱の時代の日本は本当に「こうだったんじゃないか?」と

思えるし、今もどこかでアシュラのように戦いながら生きている子供がいるのかも…

そう思えた。

 

 

映画アシュラ~あらすじ

 

アシュラ(上) (幻冬舎文庫 (し-20-2))

アシュラ(上) (幻冬舎文庫 (し-20-2))

 

15世紀中期の京都

相次ぐ洪水、飢饉で荒野と化していた…

 

そこに追い打ちをかけるようにはじまった応仁の乱

戦乱の地獄と化した中

狂女と化した母により産み落とされた赤ん坊(後のアシュラ)

 

母が朽ちたお堂の中で

大仏の見守る中産み落とした赤子はこの後波乱の人生を歩んでいく。

 

食べるものを探し

歩き回る母は地面に転がる死人の肉をも食べるようになる。

それでも満たされず空腹感に心を蝕まれていき…

遂に腕に抱く自分の赤ん坊を喰うために火の中に放り込む!

 

我に返った母親はその場から逃げ去ってしまう

そして村に雨が…

 

8年後、長い着物を引きずり

斧を担いだ少年は村人を襲ってはその肉を喰う

「人喰い」になっていた。

 

この地を訪れた放浪の僧:法師は

自分の襲い掛かる獣のような幼子の中に「阿修羅」の姿を視る。

この幼子に「アシュラ」と名を与え、粥を食べさせ

南無阿弥陀仏」と念仏を教え

「どうか人間らしく成長してくれ」と立ち去る。

 

アシュラは村で働く子供達についていくと、

突然襲ってきた地頭のひとり息子をかみ殺してしまう。

怒り狂った地頭により

追いつけられたアシュラは崖から落ちて姿を消してしまう。

 

村の農民の娘ワカサは川で

ケガをして瀕死の少年アシュラを見つけ

村の廃屋で手当てをしてやる。

 

ワカサはアシュラに飯を与え、言葉を教え

少しづつアシュラも彼女に心を開いていく。

 

だんだんとアシュラはワカサに

母のような、美しい女性への憧れのような感情を抱くように。

アシュラが終始自分を遠くから見つけていることに気が付いたワカサは

少しづつアシュラと距離をとるようになっていく…

 

そしてワカサが密かに心を通わせている七郎との密会現場を見て

とっさに斧を手に取り七郎に襲い掛かってしまうアシュラ。

この件で怒ったワカサからアシュラは恐ろしい言葉をかけられてしまう。

 

「人でなし!」

心を寄せていたワカサからの拒絶の言葉にアシュラの心は壊れてしまう。

悲しみは怒りに変わり

アシュラの怒りは村に洪水を招き…村は壊滅的被害に…その後村には酷い飢饉が。

 

先の見えない飢えと貧しさから

村人たちの心も段々と変わっていく。

 

絶望と怒り狂うアシュラの前に再び現れた法師は

凄まじい覚悟と犠牲をもってアシュラを諭す。

 

飢えでやせ細っていくワカサを救うためアシュラが動く

そこには地頭をはじめとする鬼と化した村人たちが

アシュラの首をとるために待ち構えていた。

 

ワカサの言葉、

火に染まる村、

真っ赤に燃える山、

アシュラの前に広がる生き地獄

 

アシュラはどう戦い生き抜くのか?

 

言葉を知らなかった獣同然に育った少年が

はじめて自分の感情を叫んだ時

彼が放った言葉は、きっと今の時代の大人にも刺さるはず。

 

法師とワカサ、アシュラを人間にした2人の存在

法師とワカサの優しさは全く違う。

父性と母性の違いなのか?不明ですが

「優しさ」や「哀れみ」について

映画鑑賞後にものすごく考えさせられた。

 

法師はアシュラを力で圧倒し

その後、飢えているアシュラに粥を与え

「分け合う」とこを教え、名を与える。

そして人間らしい心を育んでいけるように

今は意味がわからなくとも唱え続けよと

南無阿弥陀仏」を教えて去っていく。

諭し、自ら行動で見せて教え、

アシュラが自分で悟るように道を示し去っていった。

 

一方、ワカサは

傷だらけの獣のような孤独な8歳の少年を

「哀れみ」助けの手を差し伸べる。

「優しさ」でアシュラを包み

アシュラがもう人を殺して食べぬことを祈る。

 

ワカサの優しさは、母の愛を知らぬアシュラには甘くもあり

麻薬のような強い依存性をもたらしてしまうことに…

 

その結果、ワカサは自分にまとわりつくアシュラに恐怖と疎ましさを

だんだんと抱くようになっていく。

アシュラと距離をとるようになり、それが余計にアシュラの執着を招いてしまう。

 

恋人との逢瀬に乱入し

恋人の七郎に切りかかったアシュラに怒り、

ワカサはアシュラに「人でなし!」と言ってしまう。

母親のような心で接していたアシュラに

女として牙を剥きその後「人間性を否定」し拒絶…

 

アシュラの中にどこか「子」ではなく「男」としての

自分への執着心や七郎への嫉妬心を見たからこその拒絶だったのかも。

 

このワカサの優しさからの拒絶が

人間の心を持ち始めたアシュラに強い絶望と怒りをもたらします。

そこで鬼のように怒り暴れ狂うアシュラの前に、再び現れた法師

「生まれてこない方がよかった、こんな苦しいところに産みやがって!」

と叫ぶアシュラに「苦しいと思う」のは人間の心を得た体と諭します。

 

それでも怒りと絶望がおさまらず

破壊と殺戮に魂を燃やすアシュラに法師は突然…

 

自らの腕を切り落とし「これを喰え」と差し出します。

法師の差し出す「切り落とした腕」を前に混乱し怯むアシュラ

法師の肉を喰うことを拒むアシュラに

 

“人と獣の違いは何か?人には心がある、だから今お前は私の肉を喰うことを拒んだ”

“己の中の獣と闘わなければならない”

 

と語りかけ教えます。

 

この2人のアシュラとの関わり方をみて

「優しさ」って人を癒やしもするし、傷つけもするから

覚悟をもって行動にうつすべきだと教えられた気がします。

 

「与える」優しさは危険…依存させる優しさは危険

哀れに思って関わるにも、法師のように腕を切り落とすような

痛みも共有するような覚悟がいるようだ。

そういえば法師は最初から「分かち合う」って教えてたなぁ。

 

でも、ラスト~エンドロールで大人になったアシュラの姿をみて

ワカサの与えた「優しさ」の目が

しっかりと根をはり大きく花開いたことを知り

与える優しさがもたらした「あの時の幸福感」はずっと本物だったんだなぁと。

 

描かれていないラスト~エンドロールのアシュラの人生が気になる

※大いなるネタバレが含まれております

 

飢えで殺気立った村人たちと地頭による

怒りと憎悪により村も山も焼き払う激闘の末

またしても谷底に堕ち姿を消したアシュラ…

 

次の冬のシーンでは

雪の中、荷車で運ばれるワカサの遺体と

橋ですれ違う下を向き歩くアシュラの姿が…

 

やせ細り、頬がこけたワカサの死に顔は

とても穏やかで眠っているようだった。

 

このシーンから急に

暗闇の中、念仏をバックに木彫りの仏像を彫る僧侶の姿が映し出された。

その顔はアシュラ、彼だった。

 

そしてエンドロールの最後には更に驚くアシュラの成長した姿が!!

 

あの雪の日の幼子アシュラから

都の僧侶として笑顔をこぼすようになるまで

アシュラにどんな人生があったんでしょうか。

非常に気になります。

そして、本来は「この空白部分こそ重要」なのでは?

 

と、思って調べたところ

どうやらこの原作漫画は発表当時

過激な内容から…批難を受け…作者が描きたかった全部は書き残されていないらしい。

めっちゃ残念…ちゃんと描かれていれば

歴史に残る「大事な教え」のある作品になってたのに。

 

「生まれてこなければよかった、こんな苦しい時代に産みやがって」

って叫ぶ子供たちに何か道を示してくれる作品になったかも。

 

母の着物を引きずりながら着続けるアシュラ

BBAが個人的に印象に残った部分です。

アシュラ(下) (幻冬舎文庫 (し-20-3))

アシュラ(下) (幻冬舎文庫 (し-20-3))

アシュラ(1)

アシュラ(1)

 

アシュラは実の母が残していった着物を

小さい体にまとい、引きづりながらもずっと着続けています。

ここ気が付いた時、胸が締め付けられる感じだった。

 

子供にとって母親の存在の大きさを思い知らされた気がする。

 

これがアニメ映画で制作されたってことは

子供も観るということも視野に入れられていたのでしょうか?

過激な内容ではあるけど、私が小学生の頃に受けた「道徳」の授業よりも

学びは大きく、印象に残る映画です。

 

では、また~☆

 

 

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貧困と飢饉 (岩波現代文庫)

貧困と飢饉 (岩波現代文庫)