承認欲求と「私は特別」という思いが大爆発!
そんな映画ですが、いろいろ現在のデジタル社会の嘘と虚構まみれな
痛いところを上手く突いているようにも思えた作品です。
なんか昔読んでた写真・ファッション・アート系のカルチャー雑誌か何かで
「女は『芸術・アート』という言葉の前では簡単に服を脱ぐ」
みたいなことが書かれていて衝撃的だったのですが、
この言葉を思い出させてくれた作品です。
「自分はすごい」
「私には才能がある」
「私はこれからすごいモノを創り有名になるわ」
って自信があるのは大いに結構、羨ましいし
素晴らしいと思う。
でも「私はすごい」が「自分以外の人は全てカス」みたいな
超勘違いゴッドシンドロームは本当に恐ろしいと心底思う作品よ。
タイトルに「全滅」とありますが7人の内数名生き残りがいます。
割と生存率高め。
では、感想いくわ。
凄惨な殺人現場から回収されたビデオ映像
7人が乗り合わせたバスがコースアウト後事故で立ち往生。
そこで起きた凄惨な殺人事件の捜査のため
回収されたビデオカメラ映像を解析して事件を追う警察のお話よ。
そもそもどうしてこんな危機的状況で被害者たちが
ビデオカメラを回していたのか?!
それはバスの乗客の中に女優志望の女子大生と
監督志望の女子大生がいたからよ。
この2人は2人の作品が将来世界的に有名になるって確信している子たちなの。
監督志望の子は日ごろからカメラを回しているのさ。
■事件に巻き込まれた7人
- バスの運転手
- 女優の卵
- 監督の卵
- 女優の卵の彼氏(公開プロポーズして1度フラれている)
- 大金を詰めたカバンをもったおばさん
- 息子に会いに行く美人ダンサー
- 16歳の少年
女優&監督の卵チームが撮っていた映像に
ダンサーの彼女が息子へのプレゼントに持っていた
ハンディカムで撮影した事件映像と
大金おばさんがトイレの鏡で犯人に向けてとった自撮り動画
これらを頼りに事件の真相に迫っていく捜査官たち。
当たり前ですが映像は荒れまくりの飛びまくりです。
なんせ殺人鬼は火を使うタイプの奴ですから(^^;)
でもそこは警察の画像解析班!
ちゃちゃっと修復しちゃうよね。
溶接トーチを使う殺人鬼が大暴れ!
今回の殺人鬼は「溶接トーチ」で焼きまくりの
手足を切断しまくりです。
躊躇はいっさいないわ。
火を使うタイプか!
と思わせといて
刃物を使って何度も刺すの。
狂ったように何度も。
大金もったおばちゃんとか犯人が誰かわかったと動画を録画した途端
襲われて顔をめちゃくちゃにはぎ取られていくの。
顔を切り取られていく・・・って感じね。
とにかく残忍さがすごいのコイツ!
でもね、偶然バスに乗り合わせた7人を
次々に殺していく動機が全く見えないのよ。
何のために?
シリアルキラーたちでさえ目的があるし
自分の感情や欲を刺激してくる相手を狙うのに。
ここがね、犯人につながるヒントになるのよ。
溶接トーチから吹き出す炎の切れ味がすごい!
ダンサーママは四肢斬られちゃうの(;;)
警官は言う「殺人犯にとっては殺人は芸術なんだ」と
犯人を前に犯人が「こいつ」と知らずに
語ってしまう警官のセリフがすごい!
「殺人犯にとっては殺人は芸術なんだ」
「あいつらは殺人をショーだと思っている」
「生と死を自分が支配することで自分が神にでもなった気でいるのさ」
ここまで犯人像掴んでいながら
目の前の犯人に気が付かないなんてことある?!
実はけっこう酔いしれる犯人にチクチクささるセリフ多めなのよ。
ネタバレ:「そ・う・ぶ・ん・ぜ」逆再生
小学校の頃 流行ったし
実際にいわされて「イラッ」としたこの言葉思い出したわ。
警察で一生懸命に事件の真相と犯人の情報を掴むために
見続けていた事件現場から回収された映像は「全部編集された映像」で
捜査を操作するためのものでした!
強烈なダジャレ
大金おばちゃんだけが真実を見抜き携帯動画に記録していたわね。
ラストに出てくる勝ち誇った犯人たちの
決めセリフがまた「イラっ」とするわ。
デジタル社会は膨大な量の情報が溢れていますが
ほとんどが意図的に編集されたものです。
発信者の意思や意図が入っているからということもあるし
自分の利益のために目的もって意図的に人を騙す情報もあるよね。
玉石混淆なので宝玉情報を掴めるように
分析能力アップしよっと。
「私すごいでしょ」発信のいきつく先はなかなか恐ろしい世界なのかも。
ダメな自分もあってこそよ。
では、また~☆