プロ独女のライフハックブログ

BBA独女みつまるが「今」気になることを追いかけ綴る人生冒険日記

【深夜映画部】ヴィジット 消された過去~ラストシーンの持つ現実の重み 復讐と恨みの連鎖

ヴィジット 消された過去(字幕版)

ヴィジット 消された過去(字幕版)

 

シャマラン監督じゃない方の「ヴィジット」を観ました。

ラストシーンの解釈で観客をざわつかせているこの作品。

あなたはどう思いますか?

 

 

ちなみに有名な方の「ヴィジット」はこちら

 

ヴィジット (字幕版)

ヴィジット (字幕版)

 

 

私が観たのはこっち

 

 

ということで

出だしからややこしいのですが

映画の内容はそれほどややこしくないです。

 

 

バイク事故で記憶の無いままかつて逃げ出した実家に送還

 

旅先で彼氏とはしゃいでバイクの二人乗りしてたら

事故って車椅子生活に・・・。

 

過去の記憶の無いまま、

少女の頃に逃げ出した実家に帰ってきた女性の物語です。

 

出迎えてくれた家族に感じる違和感・・・。

彼氏も一緒に彼女の実家に引っ越してくるのですが

途中消されます(;;)

 

  • 恰幅よく厳しい父
  • 父に従うおとなしい母(ちょっと痴呆の気が・・)
  • 下品で気持ち悪い兄
  • 敵対心むき出しの妹

 

歓迎してくれているようで

どこかよそよそしく

観察するような目で見てくる家族。

 

 

復讐の矛先:親の罪は子が背負うことなのか?

 

この話はもしかしたら

めっちゃ宗教的な意味合いが大きいのかも。

 

私は原罪とか免罪符とか

現世の苦労は死後の救いに通じるとか

信じていないので・・この映画に関する解釈は浅いかもしれません。

 

父親の犯した罪をその血を引き継いだだけの

なんの罪もない子が背負う必要あるのか?

 

復讐の矛先がどうして無実の子に向かうのか?

ただややこしいのはこの子が加害者と被害者の両方の血を受け継いでいること。

 

そして被害者の夫からすると

「嫁を穢された、盗まれた」という思いはマグマのように

熱くうねりをもって体中を復讐を果たすまで流れるようだ。

 

 

ラストシーンは「救われない人」の存在をリアルに表現

 

ハリウッド的な映画だったら

最後に主人公が散弾銃で自分に酷いことばかりしてきた家族に

復讐を果たしたところで爽快に終わるのかもしれません。

 

この映画は主人公がこの家の狂った住民を全員散弾銃で吹っ飛ばした後

監禁・虐待の末にお腹に子を宿した姿で玄関に座り込んで呆然とたたずむ姿で

終わります。

 

このラストシーンの解釈に映画を見た人はざわついているのです。

「この後どうなるの?」

「この先どうするの?」

 

誰もが無実の罪で復讐の標的にされ

長きの苦痛と屈辱に耐えた彼女が報われることを願うのです。

私はこのただただ呆然とたたずむ彼女を見て

「この救いのない状態で生きる気力スレスレで耐えている人」が

リアルに世界中にいることを示しているように感じられました。

 

理不尽な環境、人達に従う必要はなく

反撃をしてもいいのですが

絶望的な状態から急に天国のような状況へ変化はしないんですよね。

 

でも彼女は闘うべき相手と闘って

討つべきものを討ったので

またゼロから「生きる」ことを進めていくんだと思います。

 

お腹の子は・・・父から受け継いだ罪のようでもあり

あの復讐ヤローの血を引く子でもあり

どうするかは彼女だけが決められること。

彼女の選択が唯一の答であり、正解も不正解もないのです。

 

ズン!とくるこの映画の後に見た映画が

またズズン!とくるものになることをこの時の私は知らなかった。

 

つづく。

 

 

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