プロ独女のライフハックブログ

BBA独女みつまるが「今」気になることを追いかけ綴る人生冒険日記

【映画】レベル16 服従の少女たち~感想:醜さを隠す面の皮1枚の美 この世界を疑え!

レベル16 服従の少女たち(字幕版)

優しそうに声をかけてくる大人に注意!!

孤児院に見せかけた…美容整形素材工場…飼育場

欲にまみれた大人達と洗脳+薬漬けにされた少女たち

 

 

富裕層相手の最先端美容整形病院の闇と

大人の欲と金に食われる少女たちを描いているようで

大人達の「教育」という名の洗脳から

少女たちが自律する姿や友情が描かれている。

 

 

 

ある意味、「ホステル」にも似てるし

「私を離さないで」にも似ている。

 

 

映画「レベル16 服従の少女たち」あらすじ

Level 16 [DVD]

16才の少女ヴィヴィアンとソフィアは孤児として

幼いころからある寄宿学校で育てられてきた。

 

この寄宿学校の教育は徹底しており

少女たちは「従順」と「清潔さ」が女性の美徳と教え込まれ

正しく優秀な生徒は16才の卒業と共にこの学校の後援者たちの

裕福な家庭に里子として迎えられると信じている。

 

また、「学校の外の世界は大気が汚染されている」

外界と遮断された学校生活は少女たちを守るためだとも

教え込まれており、彼女たちは学校の建物から外に出たことが1度も無い。

 

レベル10(10才)の頃

ヴィヴィアンは視力が弱い東洋系少女ソフィアに頼まれ

助けたのに裏切られ地下室でお仕置きされた。

 

それ以来、ヴィヴィアンは「友達」を持たないことにしている。

ところがもうすぐ卒業となったレベル16のクラスで

ヴィヴィアンはソフィアに再会する。

 

ソフィアに「毎晩渡されるビタミン剤を飲まないで」と忠告され

ヴィヴィアンは戸惑いながらも、その日はビタミン剤を飲まずにトイレに捨てた。

 

その夜…みんなが寝静まった中

学校の先生と守衛が部屋に入ってきて

眠っている少女たちを連れ去っていく…

なんと寝たふりをしているヴィヴィアンが選ばれ

謎の部屋に運ばれていく。

 

そこでヴィヴィアンが見た

この学校の秘密とは…

 

以下はネタバレ有の感想と考察になります。

 

この施設の奇妙な教育

孤児院+寄宿学校というこの施設では奇妙な教育が行なわれている。

 

少女たちは規則正しい生活を送っているが

ここで「教育」といいながら

教えられていることはたったこれだけ。

清潔な少女は慎重でまじめ

清潔な少女は従順です

清潔な少女は謙虚で忍耐強い

清潔な少女は愛らしい

清潔な少女は健康で穏やか

 

これだけ、

これを毎日復唱させられ

謎のペースト状の食事を床に座って食べ

掃除・洗濯などをこなし

休憩時間はボードゲームなどに興じ

夜には毎晩ひとりづつカメラの前に立ちビタミン剤を飲む

そして大部屋のベッドに入ると皆死んだように眠るのだ。

 

驚くことに、卒業間近の16才であっても

彼女たちは「文字」を知らないのだ!

読み書きも一切教えられていないのだ…

つまり、私たちが思う「学校教育」は何も受けていない。

 

ただただ「従順」で「清潔」に育つことだけを

教え込まれ管理されている。

 

ビタミン剤を飲む時も

「ビタミンは健康な身体をつくり病気を防ぎます」と復唱させられる…

 

富裕層向けの最先端美容整形病院が少女たちを飼う目的

若さと美しさを求める富裕層向けの

最先端美容整形手術の為に少女たちを飼っている施設

これがこの孤児院寄宿学校の正体だった…

 

天才的腕前の美容整形外科医が

闇の組織に脅されながら運営を任されている。

彼らは貧困家庭から赤ん坊を買い

16年間かけ、この施設で徹底管理して育てている。

 

少女たちを飼う目的は

若さと美しさを求める富裕層女性に

彼女たちの皮膚を剥いで移植素材とするため。

 

少女たちは商品なのだ。

外気にも日光も遮断して大事に育てられてる。

 

夜にはビタミン剤と偽って

睡眠薬を飲まされ、深い眠りについた少女を

客が買うために選びにくるのだ…

 

「好きなモデルを選べます」これがこの施設のウリ

好きな外見と若さを手にできるというわけ。

 

醜さを隠すための面の皮1枚の美

私が不思議に思ったのは

この美容整形で必要とされるのが

少女の顔面から首にかけての皮膚だけなところ。

 

他の部位の皮膚に損傷があっても気にしていないのだ。

少女たちは毎晩強い睡眠薬で深い眠りにつかされているため

彼女たちのほとんどに「床ずれ」ができている(;;)

 

更に謎の投薬、注射により腕の皮膚が変色したりしてる

ええんか?!

(顔以外はどうでもいいのか!?)

 

そもそも年老いた外見が醜いのか…

少女たちの皮を剥いでまで若さを求める心が醜いのか…

 

顔~首だけ若くて

手足やボディは年老いたまま

もちろん、内臓や筋肉も年老いたまま

経年劣化が恐ろしいことになりそうやないかぁ~

そもそものバランスが変だから

どえらいことになる予感

 

ここで正直に言うと…BBAはてっきり

少女の体に富裕層老婦人の脳を入れる

「脳の入れ替え手術」目的だと思っておりました。

楳図かずお先生の『洗礼』のような。

 

洗礼(1) (ビッグコミックススペシャル)
 

 

最近の話では

若い血と年老いた自分の血を

まるっと入れ替えると若返るという説も…

でも、顔は元の自分の顔だけどね。

 

16年間与え続けたという医師に少女が言った言葉

真実を知ったヴィヴィアンに対し

この施設の責任者であるウィリアム医師は

「私は君を貧困から救い、家を与え、食事を与えた」

16年間も大事にしてきたと話す。

 

でもヴィヴィアンは鋭くこう返した。

「私から考える力を奪った!」

 

どうやらソフィアの話によると

ここで飲まされる薬により

常にぼーっとした状態にさせられていたようだ。

 

この物語は思春期の少女たちが

大人に教えられた世界と現実の醜い世界との間で

戸惑いながらも自律した思考を手に入れるまでを

描いた比喩なのか??

 

嘘の世界で手にいれた唯一の本物

大人の欲によりつくられた嘘の世界に生きてきたヴィヴィアン

その世界では大人と自分しか信じられなかった彼女が

最後に唯一手に入れた本物の存在こそ「友人ソフィア」だ。

 

10才の頃に裏切られた憎しみの存在が

16才になった自分を救ってくれた友となった。

 

ソフィアが教えてくれたのだ

「この世界を疑え!」と。

 

“真実は疑いをもって見つめたその先にある”

これって大事な事かもしれない

φ(..)メモメモ

 

採算の合わない倫理なきビジネス

人の欲に限はなく

技術はどんどん進化するけど

そうなると暴利をむさぼっている様にみえる

「倫理なきビジネス」も

採算の合わない曲線に入ってくる…というのが面白い。

 

16年間少女たちを飼育管理するのに

膨大な費用を使っているのだ。

私はてっきり孤児院ということで国の補助を得て

うまいこと考えるなぁと思っていたが

闇商売なので下手に国の管理下には入らないようだ。

 

作中でもこの施設が経営危機という描写がある。

倫理なきビジネスも最終的にはこうして崩壊していくのかな??

 

美しさって儚いね。

美しさって醜さがつくる幻想なのかも。

 

少女の皮を剥いで自分の顔に縫い付けるようになったら

いくら金持ちでも人として終わってるで!

では、また~☆

 

 

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