プロ独女のライフハックブログ

BBA独女みつまるが「今」気になることを追いかけ綴る人生冒険日記

【映画】落下の王国~感想:CG無しで圧巻の映像美!本物の輝きを放つ「少女とおとぎ語」

ザ・フォール/落下の王国 特別版 [DVD]

これはホントに凄い、観てよかった、記憶に残る映画です。

CG無しで圧巻の映像の嵐です。

自然の絶景も歴史ある建築達も素晴らしい(;;)

 

 

過酷な現実の中を必死に生きる5才の少女と

過酷な現実に絶望し死のうとする青年スタントマンの

偶然の出会いと交流が生み出す不思議なお話

 

ザ・フォール/落下の王国 特別版 [DVD]

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  • 発売日: 2009/02/11
  • メディア: DVD
 

 

 

映画 落下の王国~あらすじ

圧巻の物語が今始まる。

 

youtu.be

 

オレンジの収穫を手伝っていて落下し骨折してしまった

5才の少女アレクサンドリアはギブスで固められた腕以外は元気なので

病院内を走り回り冒険していた。

 

人懐っこく天真爛漫な少女に病院内の大人達もどこか癒やされているようだった。

そんな彼女はある日、窓から投げた手紙の行方を追って

大人病棟に入院しているロイに出会う。

 

ロイは映画のスタントマンをしている青年で

大ケガをしてベッドから動けない状態だった。

この時ロイは人生のどん底にいた…

恋人を映画俳優に奪われ、大ケガで下半身麻痺で感覚は無く

死への願望だけが大きくなっていた。

 

そんな彼のベッドに5才の少女アレクサンドリアが近づいてきたのだ。

人懐っこい少女はロイのベッド横にやってきて話しかけてくる。

ロイは少女に「ある物語」を語りはじめる。

そして興味津々に聞き入る彼女に「この先を聞きたかったら」と

ある条件を出すのだ。

 

ロイはベッドから動けない自分に変わって

少女に「モルヒネを1瓶」とってこさせようと考えていた。

 

ところが、少女にせがまれ「自作の物語」を語っていくうちに

ロイと少女に少しづつ変化が…

 

ロイが少女に語る「愛と復讐の物語」が佳境を迎える時

死を望むロイの願望が少女に思わぬ形で襲い掛かる。

 

少女にせがまれるままに

「愛と復讐の物語」はその壮絶な死の終わりに向かっていくのだが

ロイの作り話が「ふたりの物語」になった時

いつしか2人に希望を与えるものへと変わっていたのだった。

 

4年以上かけて撮影されたCG無しの圧巻の映像の連続

この映画には「長い歴史」が詰まっています。

世界中の遺跡や雄大な自然の絶景の中で撮影された圧巻の映像!

 

ロイの物語を聞いた少女が、脳内で映像化したものを

我々に見せてくれているのだという…これが本当に凄いのだ。

 

雄大で色鮮やかで美しい。

自然と巨大な歴史的建造物はどこまでも雄大

人が蟻のように描かれている…。

自然の作る複雑な曲線と

遺跡・歴史的な巨大建造物に見る数学的な線が

絡み合い、何ともいえない幻想的な映像になっている。

 

CG無しでリアルな映像だからこそ

逆にとんでもなく幻想的でもあるのだ。

 

多国籍・多人種な6人の英雄の復讐冒険物語

ロイが話す「作り話」は

ロイの「愛の復讐」がベースになっており

物語そのものは終始暗く重いのだ。

 

オウディアスへの復讐に向かう6人組

  • 山賊(ロイ自身であり少女に父の像が重なる)
  • 火薬職人(片足のルイジ)
  • ダーウィン(相棒の猿と一緒)
  • 黒人奴隷(アイス屋の運搬人)
  • インド人(オレンジ摘み)
  • 精霊(破壊されし自然の怒り)

人種も復讐に向かう理由もバラバラな6人組がメインの復讐物語なのだ。

 

故にいろいろな文化の影響が映像のあちこちに見られる。

これは少女アレクサンドリアの脳内映像であるため

彼女の育った環境や出会った人の影響が大きい。

 

少女アレクサンドリア自身も5才にして、辛い人生を背負っていたのだ。

移民の子として迫害にあい、

「怒れる人々」により馬を奪われ、家を燃やされ、父を殺されている。。

 

英語が話せない母と妹を支える5才の少女は

生きるために「英語」を習得していた。

医師と母の間を通訳でつなぐ彼女を見ていると

5才にしてかなり現実の厳しさをしており

周囲に気を使って生きているのがわかる(;;)

 

ロイの嘘の物語はいつしか「ふたりの物語」へ

ロイが少女の興味を引き、薬を持ってこさせるためだけに語る「愛の復讐物語」

物語の途中で行われるロイと少女の会話によって

実は最初の頃から「少女の希望」により

物語の設定がちょこちょこ都度変更されている。

 

ロイも気がつかぬうちに

彼自身の人生の絶望と愛の復讐の物語に

父を殺された少女が入りこみはじめていたのだ。

 

物語の中でロイ自身の投影である主役の山賊は

いつしかロイ自身であり、少女の父でもあるようになっていく。

物語の中に小さな山賊が勝手に登場し始めると

少女の物語への影響力はどんどん大きくなっていく。

 

「死を望む」ロイに少女は「勇者を殺さないで」と懇願する。

いつしかそれは「生きて」のメッセージとなりロイの心を動かすのです。

 

これが物語の力なのかも。

物語に入りこむと、それは現実となる。

現実を動かす力があるようです。

 

落下した世界にも出会いと希望はある

監督自身がロイのような目にあい

酷く落ち込んだ時期を経験し生まれた映画なんだそうだ。

 

人生に落下し、辛く暗い中で絶望していても

自然は変わらず雄大で美しく私の前にあり続ける。

人間の創造力は巨大な建築・遺跡としてそこにあり続ける。

 

落下しているのは私の気持ち・意識・認識だけなのかもしれない。

失ったモノを見つめる私の横には新しい出会いがあるのに

気が付いていないだけかな??

 

新しいモノに目を向けたら

新しい世界や希望も見えてくるのかも。

 

少女の放つ本物の輝き

5才のアレクサンドリアを演じる彼女は

監督がやっと見つけた逸材のようです。

 

とりたて「目を引く美しい少女」というわけではなく

本当に子供らしい少女なのです。

お話好きで、ロイの話に真剣に耳を傾ける。

 

この少女の表情が「本物」なのです。

監督が細かい設定を無しに

少女の反応に合わせて話を進めていったという凄い映画。

 

少女は本当にロイ役の役者さんは「下半身不随」だと聞かされており

本物の病院で撮影が行なわれ、少女がアレクサンドリアであり続ける為

順撮りで撮影が行なわれた作品なんですよ(;;)

 

この少女が本物の反応と知り心底驚くのは

「何があっても不幸や不運に飲まれないその透明な心」

これがもの凄い輝きなのです。

 

彼女はアレクサンドリアになりきっていただろうに

父を殺し家を焼き払った「怒ってる人達」について

恨みや怒りを口にしないのです。

 

不運な中、自殺しようとしたロイと真逆で

不幸な中でも「面白いモノ」を探している子なのです(強い)

ロイの為に再び落下して大ケガしても

「また落ちちゃった」笑うだけ(;;)

 

たくさん物語を語ろう

私は物語を創造できる人に憧れており、

それはもう「才能の有無」で仕方のないことだと思っていた。

 

でも、ロイのように

ハッピーエンドでもなく、夢も希望もその先になくても

物語を語りはじめるうちに物語は動きだして

思わぬ力を発揮してくれ、本来望む主人公になれるかも。

 

なら、駄作でも何でもいいから

とりあえず自分の投影を主人公にどんどん物語を

書いたり語ったり創っていく方がいいことありそう☆

 

BBAもムーア人にいろいろな話聞けるかも!!

φ(..)メモメモ

 

物語に入りこめば、現実も動き出す気がしてきた。

面白い話ができたら、どこかで誰かに話してみよっと。

それまではひとりでたくさん創ってみる。

 

では、また~☆

 

 

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