安岡氏の処世訓は単純明快にして、深いものがある。
私が尊敬する偉大な哲人・安岡正篤氏にはじめて触れる方におすすめな2冊
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安岡氏が晩年に、主宰する全国師友協会発行の月刊誌「師と友」の巻頭言に書いた自身の処世訓がこちらだそうです。
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養寿規
- 早起き、静坐、梅茶を服す
- 家人に対し、温言和容を失わず
- 養心の書を読み、養生の道を学ぶ
- 老荘の良友に交わり、内外の時勢に通ず
- 凡ての宿滞を除き、陰徳を施す
やはり、早起きって大事なんですな。
トートも「朝の太陽」を重視してたしなぁ。
梅茶ってやっぱ体にいいんですね。
梅こぶ茶でもいいんでしょうか?(これは好きや~)
さて、私が注目したのは②と⑤です~
②は、わかっちゃいるけどついつい「家族だから」の甘えで、外から持ち込んだストレスやイライラで冷たくあたってしまったり…しちゃうことある。結局は自分で自分が嫌になって余計に落ち込むとこになるけどね。
だからこそ、「家人に対し、温言和容を失わず」を心にいつも留めておかねば、と思ったよ。
そして最も注目したのが⑤です。
「すべての宿滞を除き、陰徳を施す」
身心のすべての宿滞、心のわだかまりや抱えた心配・不安や 目をそむけている問題とか宿便とかそういう「自分に関わる全ての宿滞を除く」…なるほど。
その次、『陰徳を施す』こっち!
陰徳=人に知られないように密かにする善行 だそうです。
もう完全に意識は「己と天」に向いており
「自分と天に対して恥じない、誇れる生き方・行いを日々積んでいく」
ってことですよね。ただ黙々と陰徳を積んでいく。
日の当たらない、人目につかぬところで、ひっそりと徳を積んでいく。
それが「誠に生きる」に繋がるんでしょうね。
いいことも悪いことも何かと皆アピールしまくるSNS時代ですが、
だからこそ日常が修験場になり、徳慧の学問を修める好機かもしれません。
現代社会は日常・人間社会そのものが魔・邪・悪・暗うごめく魔界みたいなものだから山深くに入らずとも「修験の道」を進めるのかもしれません。
(つづく)