これは…湯津石村が「物実」?それとも「剣先の血」か?
重要な場面に入ったので先を急ごう~
ここから、イザナギの剣+火神の血⇒から八柱の神々が生まれます。
剣先、剣元、剣の柄と三部に分かれ その出現が記されている…そこに込められた意図とは⁇
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尓して其の御刀の前に着ける血、湯津石村に走り就き成れる神の名は石析神。次に根析神。次に石筒之男神。
(「古事記」より)
日本語は「音のヒビキ」が先にあったはずなので、読み音を確認しておきましょう。
「しかして、その御刀(みはしか)の前(さき)に着ける血、湯津石村(ゆついはむら)に走り(たばしり)就き成れる神の名は石析神(いはさくのかみ)。次に根析神(ねさくのかみ)。次に石筒之男神(いはつつのをかみ)。」
「御刀」で「みはしか」と読むのは、そもそも「御佩刀(みはせるかたな=みはしか)」を指しているからのようです。
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イザナギ命が常に腰に携えている剱であることが強調されているのかな?
丹田付近に常においている刀ってことに意味があるのかもね。
「湯津石村(ゆついはむら)」とは、「群がった岩石(岩石群)」のこと。
三柱の神が出現した状況を整理すると
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”この三柱の神は、岩石に含まれる鉄鉱を火と水の力で刀剣と成す神話を表わす”と云われています。
そこから、考えますとこの生成の図はこんな感じになるか、と。
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やはり「物実」は岩石で、生成の力が「イザナギの剣」と「カグツチの血」なのでしょうね。
ここで私の頭の中に浮かんだ図をメモ書きしておきます。
ここで地上世界の造化の根源力「ヒ・カ・ミ」の3つが揃ったのではないでしょうか?
3つが揃ったというか、その3つの結合が「火神の血」として出現したのかな、と。
「剣の刃先に着いた血」+「飛び散って着いた」ということが示しているのは、
剣で斬った時の”最大遠心力”の関わりが、この三柱の神の本質に深く関係しているということではないかと私はよんでおります。
では次に三柱それぞれがどんな神かを読み解いてゆきましょう。
(つづく)