では、剣先から岩石群に飛び散った血により成った 「この三柱の神」は、三神揃って何を指示しているのでしょうか?
古代日本の智の奥深さと日本語のヒビキの神秘構造に魅せられ、深追いしておる私です。今は「古事記」に込められた日本の叡智を探っております。
火神カグツチを生んだことで「神避り」となったイザナミ命、愛する妻イザナミを失ったことを嘆き悲しむイザナギ命。
その悲しみは「妻を奪った子神カグツチ」への怒りの刃となって振り下ろされてしまったのです…
この父子(母子・父子)のとんでもない因縁の中
まず生まれたのが「この三柱の神」なのです。
①いはさく神、②ねさく神、③いはつつのを神
この「剣先から岩石群に飛び散った血」から成った三神は、「何」の示し・表れでしょうか?
一般的には、「こう」解釈されているようです。
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”この三柱は岩石(鉱物)に含まれる鉄鉱を、火と水(火神の血)の力で刀剣を成す神話をあらわしている”
私もこの解読・解釈には賛成しております。
この生成祖神であるイザナギの神剣の力がもっとも強いってことは何となく読み取れますよね。
生成祖神が振るう神剣は、生成祖神二柱の命が揃って生みだした「火神」さえも斬り別けたのです。ここに「創造と破壊の力」が表裏一体となった…という示しがあるのではないでしょうか?
ですが、ここでいう「破壊」の本来の意味(本質)は「創造物を分析・解析」してその創造の仕組みを知り、構造物を分解して得た「構成要素」を材料に「新しい創造」が次の世代に託されたことを示しているのはないか、と私は考えております。
我々もまた自らの手で、
- 既にある創造物をと
- 火神の血(ヒ・カ・ミの力)⇒その力がウツされた我々の血と熱
によって「イザナギの創造と破壊の神剣(そのウツシ)」を得なければならないということではないでしょうか?
その「前(まず最初・はじまり)」にあるのが、「石析・根析」の現象・潜象の両側からの分析・解析力(知性・思考力)と「五百箇の磐石(ロゴス・伊葉=神の言葉の石版)」を追うこと。
今のところ、私にはここまでしか見えておりません。。。謎多し。。。
(つづく)