言霊学からみても「阿波岐原」は重要なコトバですので、
この「禊の聖地」にどんな作用・意味があるのかじっくり考えて参りましょう。
伊耶那伎大神が禊の為に訪れたのは
”筑紫の日向の橘の小門の阿波岐原”です。
「日向(ひむか)の橘(たちばな)」という表現・詞も気になりますが、今回は先に「阿波岐原(あはきはら)」が如何なる地(空間場・界・領域)かということを読み解いていきます~
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「阿(あ)の波(は)が分かれ出る原(湿地)」
「阿・ア」は、造化のはじまりのヒビキ⇒生命・現象のはじまりの声(ヒビキ)
その「造化・生命・現象のはじまりのヒビキ」の「波=波動」が「岐=二岐に分かれ」出る原(界・空間場・領域)なのです。
それが 海辺~海沿いの湿地場にあるということは
⇒「地と水(海水)の交わる場」に於いて「阿波は分岐発生している」というわけっす。造化機関たる「地」と造化エネルギー(根源の海のウツシ)たる「水」が交わる場(融合の場)において、「生命・現象のはじまりの波動(ヒビキ)」が2つに分岐発生している、のです。
「阿波」とかいて「あわ」と読みますよね。
「あ」と「わ」が非常に重要な対なる詞・音だということは「あわ歌」など聴いてご存知なかたも多いかと存じますが、是非とも「言霊百神」を読んで再確認してみてほしいと思います。
潜象の声音(はじまりの呼吸)=「ス」
その「ス」の響きが「ウ声」となり、アマ界となる「ウ声響く圏」を創る。
そして、その「ウ声」が「ア=主体(主観側))」と「ワ=客体(客観側)」に分岐しして 母音「アイウエオ」と半母音「ワヰウヱヲ」の二本柱が立ち、その声音(ヒビキ)の呼応により万物万象が生み出されているというのです。
その「ウ声」から「ア=主体」と「ワ=客体」に分かれ出る場が「阿波岐原」なのです。現宮崎県のその地だけをいうのか、それとも「日向+橘」を充たす 特定の「地と海(水)の交わる場」をいうのか…私の身近な地にも実は「阿波岐原」が在るのかもしれない、と解釈しております。
(つづく)