二柱の神の「ミトノマグハヒ」へ話は進んでゆきます。
カタカムナの解読や、古代日本語のヒビキや歌に触れてから「古事記」の世界へどうぞ~その方が面白さが倍増するよ~
オノゴロ嶋と八尋殿を「見立て」出現させたイザナギ命・イザナミ命はこんな会話を成さっております。
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是に其の妹 伊耶那美命を問ひて日りたまはく、「汝が身はいかにか成れる」とのたまふ。答へて白さく、「吾が身は成り成りて、成り合わぬ処一処在り」とまおす。
(「古事記」より)
日本語は「音のヒビキが先にあり」なので、読み音を確認しておきましょう。
”是に(ここに)其の妹(いも)伊耶那美命を問ひて日(の)りたまはく、「汝(な)が身はいかに成れる」とのたまふ。
答へて白(まを)さく、「吾(あ)が身は成り成りて、成り合わぬ処一処在り」とまをす。”
ここで、神世七代の七代目の神にして初めて「人間の男女に近い身(姿・体)を持つ神」の出現が示されているのです。身体をもつ神の初出現であり、それ故にイザナギ命はイザナミ命に「汝の身体はどのような状態に成っているのだ?」と聞くわけです。
ここで私が注目したのは「白す(まをす)」という表現です。
「白す=申す」、「白さく=申すことには」の意になる言葉なのですが、「白」の字を使っていることがとても気になったのです。この字がここで当てられている意図があるはず…
ここで「白」の字の意味と成り立ちを調べてみたところ、非常に興味深いことがわかったのです。
【「白」の示し】
- 「ア」の色の碁石(ア色の示し)
- どの色にも染められていない、何も書かれていない素地
- 清い・正しい・明るい
- 申す・告げる・語る
まったく穢れも迷いもない「言葉(意)」を申すってこと
らしいことが見えてきました。
面白いのは「白」の字の成り立ちなのです。
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このような「形象」からできた字が「白」で、この形象が何をかたどっているかというと「人の頭骨・日の光・どんぐり」などだそうです(‘~‘)
私が興味をもったのは「2つの三角形から成る字だった」という点なのです。
私がこの2つの三角形を分解してみたところ、実は3つの三角形から出来ているんじゃないかと思ったのです。
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- 正三角形(大正三角形)
- 30度+60度+90度が創る直角三角形
- 直角二等辺三角形(45度+90度)
んで、この3種の三角形こそ造化三神の表れなじゃないか!?と。
正三角形は造化の立体構造の全ての基本にある。
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2種の直角三角形については「縄文の智恵編」で触れるつもりですが、
詳しくはこちらを読んでみて欲しい。
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「白さく」という表現には、造化三神の神意に通じる「真の言葉で申し上げる」という意図が込められているんじゃないかと私は考えております。
(つづく)