面白すぎる!何この映画!?
しかも画がどこで切っても美しいっ
脚本もすごい、最後の最後に「そういうことか!」って
なってからの深みがエグイ
アート職人たちのこだわりも
監督の絵づくりもすごいし
主演のアリスが無から感情爆発のコントラストすごいし
黒い箱の設定もすごいし
最後の最後まで「???」って思いながら
「3本のシリンダー」の意味がわかると
ぞっとするほどこの作品の完成度の高さにビビる。
そんな映画がこちらです
⇓
私、大絶賛のこの映画
「黒い箱のアリス」の見どころ紹介&私の謎解きを
ここに書いていっちゃうよ!
- 第1章:THE CUBE
- 第2章:THE STRANGERS
- 第3章:THE LISTENING
- 第4章:THE JUORNEY
- 第5章:3本のシリンダー
- 私の考察:過去の修正にかかる時間
- 私の考察:タイムトラベルの方法
- お互いの「死」を通しての父子再生物語
- イメージと感覚のリアルな再現こそ未来を変える力&見どころ
第1章:THE CUBE
この映画は主人公アリスが父と2人で暮らす
とってもアートな豪邸を舞台に起こる不思議なお話です。
こちらが主人公のアリスとアリスが「ママ」と呼ぶ犬
パパの運転する車が起こした交通事故で
大好きな母と右腕を失ったアリス。
そのショックからパパを許せず、パパに冷たく当たってしまう娘。
アリスがママと呼ぶ犬は
バウリンガルみたいな音声翻訳機を首輪に下げており
アリスとは会話ができる。
アリスの失った右腕の代わりに
パパはものすごいハイテクなロボットアームの義手を特注した。
この腕がすごいところは
物理的な脳との配線接続無しに
脳で強くイメージして動かせるところ!
どういう仕組みか、わかりませんが
このアームを動かすには動かしたいイメージを「強く思う」だけ。
ただその分非常に難しいのです。
普段無意識に動かしている手の動きを
脳内で感覚まで細かく再現し映像化しないといけないから。
そのためパパはロボアームをうまく動かせるように
アリスにこちらを用意
※「黒い箱のアリス」より
「掴んで動かす」という動作用のリハビリ具
当然ですがなかなかうまくいかず
リハビリを投げ出すアリスにパパは「もう少し頑張って」と
そこからアリスの感情プチ爆発
アリス:「パパ大嫌い」
パパ:「知ってる」
この会話がね・・めちゃくちゃ切ないんですよ(;;)
パパに背を向けたアリスはママ(犬)を連れて森に散歩に出かけちゃうの。
そこで、チクタクという時計の音とともに
この黒いCUBEが突如アリスの前に表れるのです。
しかもこの黒いキューブ
流動体みたいに可変型!
アリスが手を触れると一部が隆起した後
今度は凹み中にメモが!
アリスが取り出したメモには
「彼らを信用しないで」と、アリスの字で書いてあるのです。
こわっ
その頃パパは森でとんでもね~モノを見つけ
持ち帰ってくることに
第2章:THE STRANGERS
※「黒い箱のアリス」より
字幕では【第二章:見知らぬ姉弟】となっていますが
英語のままの方が正確です。
なぜなら「the strangers」は姉弟だけではないからです。
父が森で傷だらけの姉と弟を拾って帰ってきたのですが
こいつらが超曲者なのです。
しかもどこか不気味だし。
でも、パパがふたりを家に連れてきたシーンは
もう芸術的な画になっているのでお見逃しなく!
宗教絵のようです。
姉エリカが言うには
弟ポールはしゃべることができず
このケガは「彼氏のデイビッドにやられた」と。
姉弟は近くの町に住んでおり
両親は亡くなっているという。
とりあえず今日のところは
ふたりをこの豪邸に泊めることに。
この姉弟が!!!!
エデンの園の蛇のように
姉エリカが父を、弟ポールがアリスを性的に誘惑してくるのです。
弟ポールのハグに気持ちは動&高揚しながらも
「はっ!? 父とエリカは??」と、気が付くアリス。
第二章から気を付けてみて欲しいのは
アリスの衣装の色です。
第3章:THE LISTENING
第3章「聞こえてくる声」からは一気に物語が進みます。
第2章の終わりに父がエリカの誘惑にのせられている姿を見て
父と娘はまたしても激しく口論になります。
※とはいってもアリスが父を一方的に攻める感じ
そしてアリスはまたしても
家を飛び出しママと森に行きキューブで
メモと音声データが入ったマイクロSDを手に入れます。
メモには
「黒い時計で4時になったら話す。ヘッドフォンを使用せよ」
と書いてあった。
4時になりマイクロSDの音声を再生すると
驚くべきことが!!!!
もう「ええええええっ!?」とう怒涛の展開で
あのここまでずーっと感情が「無」に等しかったアリスが
感情を爆発させます。
その時、パパとママ(犬)・・・は
第4章:THE JUORNEY
字幕の訳では「第4章:長い旅」となっています。
ここからアリスの長い旅がはじまります。
まずは絶望の中、
森の中にある黒い箱の元に向かいます。
なんとかメモやヒントを貰おうとするのアリス(;;)
ところが無反応なキューブ。。。
色々試してダメだったアリスは
黒いキューブに向かって
「大嫌い!」と叫びます。
何度もアリスが「あんなんか大嫌い」と叫んでいると
キューブが動きだしアリスを中に招き入れ閉じてしまうのです。
第5章:3本のシリンダー
あの招かるざる客の姉妹から父と母を救うべく
キューブの中に入り時空を超えて過去にやってきたアリス。
今度こそ父を守るべく動くのですが・・
同じ次元に同じ人物が生きたまま存在はできないようで
今の自分か過去の自分のどちらかは死にことになります。
エリカとポール姉弟のが家に来てからの
義劇を止めるべく
何度も過去をやり直してきたアリスと父ですが
ここで重大なことを知ります。
全てはあの日の交通事故に繋がってると・・
アリスと父は既に過去の修正を行ったばかりであり
デイビッドの話から全てを察します。
この悲劇を失くすためには
あの時の交通事故を防ぐしかない!と。
キューブの正体を「タイムトラベル装置と理解したアリスは
「あの日の交通事故からやり直そう」と父に提案。
そうとわかってからの2人は
アリスのロボ腕のリハビリに励みます。
交通事故が起きた過去を変えるために。
そうして父娘のイメージ修業がおわり
アリスはふたたびキューブの中に消えていくのです。
私の考察:過去の修正にかかる時間
この映画はアリスが黒いキューブを利用して
過去を書き換える時空間移動のお話ですが
このキューブの設定がよく出来ているのです。
キューブはアリスのロボットアームによく似ていて
アリスの強い念で動くようです。
もっと言えばその実態はアリス自信がつくり出しているのもであり
アリスの妄想や念の一部がビジョンとなんてあらわれたっぽい(^^;)
そのため、過去を意図的に帰るためには
ロボアームを感覚的に動かせるくらいの修行がいるようです。
あの自動車事故前に戻って
未来を変えるための「感覚」修行に費やした時間
7か月と12日だという。。。
「過去を変える」これがとても繊細な作業で
身近な時間からしか「過去を変える」ことはできないのです。
そのためアリスは何度もタイムトラベルを繰り返し
この家に起こる悲劇を止めようとしているのです。
私の考察:タイムトラベルの方法
これは黒いキューブの使い方に通じることなんですが
タイムトラルの方法は
アンナのロボットアームと同じです。
よりリアルに擬態的に思い浮かべることが大事。
ここでおもしろいのは
キューブ内にとり込まれて
キューブ内から過去の自分を操作しているようでもあり、
キューブにより過去に瞬間移動し実体ある人として
やり直しているようにも見える点です。
でもここで第5章の「3本のシリンダー」にご注目!
※「黒い箱のアリス」より
アリスと父は過去の交通事故から修正するために
アリスのアームリハビリを今まで以上に頑張ります。
この3本をロボアームで自由に動かせないと
過去の修正は無理という判断のもとでしょう。
しかもこの現職の3本の色をまとめると
「黒」になるんですよ(^^;)
お互いの「死」を通しての父子再生物語
キューブそのものがアリスの思想の具現化ぽいのですが
キューブの動きだしきっかけが常にアリスが叫ぶ
「お父さんなんて大嫌い」なので
そこヘンにも注目してみて欲しい!
しかも!
再生(?)お互いの死を知り
お互いを救うべく過去にいってやり直そうとするときに
望んだ過去の地点に行けるのです。
キューブは多次元移動が可能なようで
平行宇宙の望んだ時点にイケるようです。
修業次第だけど。
平行宇宙のどれかと
過去と未来の接続のやり直しができるという仕様のようだ。
同じ時空間に本人が2人存在してはダメなようで
過去の自分を殺して入れ替わらねばならないという苦痛を
超えなければなりません(;;)
過去の修正には身近な時間から徐々に・・しなくてはいけない為
ふたりは「交通事故の日」までさかのぼるのに
お互いの死を何度も経験しているようです(;;)
イメージと感覚のリアルな再現こそ未来を変える力&見どころ
アリスのロボアームと
キューブの操作方法が同じ
「念じる」「強く思う」という点に
ちょっと感動した私です。
あと個人的にアリスの超ミニ丈ワンピ姿にもドキドキ
下に短パン履いているので
大き目シャツ×短パンのファッションなんだろうけど・・
エロくない!?
アリスの容赦ない刃物使いにも注目して!
過去を何度も繰り返してるせいか?
アリスは思った以上に落ち着いています。
ある意味、
狩られる前にヤル!
というシーンでも
その強さを示しています。
面白いし美しいので是非一度は見て欲しい映画です。