彼女に同時に生まれた弟が2人(2神・2柱)いる…
この弟たちとの因縁が深いのも天照の宿命なのか?
父イザナギに溺愛された優秀な長女と暴れん坊な弟たち…波乱の予感しかない。
一緒に生まれた「三貴子」
イザナギ命が日向の海で禊をした際にたくさんの神が生まれた。
でも、その中でも最後に生まれた「三貴子」と呼ばれる有名な三神
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父に溺愛され、高天原をしっかり治めている姉・アマテラス大神とは違い
弟たちはなかなかの乱暴者なのだ(^^;)
スサノオ尊の破天荒っぷりで隠れがちだし、
そもそも影がめっちゃ薄い「月読命」もなかなかの曲者で
その乱暴っぷり故に姉と決別してしまう(;;)
スサノオ尊の乱暴っぷりと姉・アマテラス大神の関係で
一番有名な話が「天岩戸隠れ」の話でしょう。
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天照大御神の”天岩戸隠れ”
母(?)イザナミ命を恋しがり、メソメソと泣いてばかりで
蒼海原を支配する任務を果たさないで
地上に災いを招いてばかりのスサノオ尊は
父イザナギの怒りをかい、地上から追放されてしまう(--;)
ここでも騒動を起こしまくる(なんてこった!)
- 天照の田畑を荒し
- 神殿(天照の寝所)に糞をまき散らし
- 天照が大事な織物をつくっていると、そこに皮を剥いだ馬を投げ込み
- 天照の織物女を殺してしまう
と、とんでもない乱暴狼藉を働きまくる!!
天照はあまりにひどい弟の乱暴っぷりにショックを受け
天岩戸(洞窟)に身を隠し引篭ってしまう(もう嫌や!)
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すると、世の中は太陽を失い「闇」と化してしまい…
食物は育たず、生命は育まれず、
悪霊が暴れまくって悪さをし、
世界中に災いが起こり…八百万の神々は頭を抱えてしまう(><)
困った高天原の神々は
天岩戸の前に集まり、なんとか天照大御神に出てきてもらおうと四苦八苦(汗)
様々な供え物をしたり、みんなで集まって踊ったり騒いで大笑いして
アマテラス大神の気を引くことに成功!
楽しそうな外の様子に「何ごと!?」と興味をもった天照大御神が
天岩戸から出てくると、世界は再び光に溢れ、悪霊も鎮まり災いも消え去ったという。
日本の神々のユーモア
天岩戸隠れの話で私が関心したのは
日本の神々のユーモアあふれる対応です。
洞窟に隠れ籠ってしまった天照大御神を連れ戻すために、
- 悲痛な訴えで懇願するわけでもなく
- 大勢で力を合わせ無理やり引っ張りだすのでもなく
- ただただ長の帰りを黙して待つのでもなく
「ごちそうを用意して宴会を開いて、踊りあり笑いありの大盛り上がり」
で天照大御神の気を引き、自ら出てきてもらおうって作戦…粋!!
めちゃくちゃスマートな解決法じゃないっすか!?
最高でしょ、出てくるときに既に天照の気分も晴れてきてるし(^^)
だいたい日本人って宴会好きだし、
美味しいものや楽しいこと好きだし、
歌や踊りも好きなめっちゃ陽気な民族なんすよ。
今も各地のお祭りを見ればわかる。
力で無理やりじゃなく、
楽しいやユーモアで場を変える能力が
日本をつくり守ってくれてる神々に溢れているんだから
嬉しいじゃないか~
最高でしょ(^^)
天岩戸隠れの話は、太陽信仰の思想面でも
深い意味があるようなので
その点は次回に深掘りしていきましょう☆
とにかく、今日は日本の神々のユーモアに乾杯したい(‘v‘)