天神と国神の「国土の統治権」をかけてのいざこざや~
神さま同士もいざこざあるのさ(神格の違いもあるしね)
感情豊か(?…激しい)神様たちが数々のドラマを生んでおります(^^;)
イザナギが黄泉の国で変わり果てた妻の姿を見て
逃げかえってきて日向で禊をした時に生まれた「三貴子」
この三姉弟たちが特に因縁深い神々の物語の祖となっている気がします。
そんなわけでスサノオ尊の系譜である「大国主命」が国造りを終えると
天からの使者が「国土の支配権を天神に譲りなさい」とやってくるのです。
国土の支配権をめぐる「天津神vs国津神」
日本の神話によれば…
大国主命が全国を巡り各種の「国造り」事業を成し終え完成した国を
「葦原中国(あしはらのなかつくに)」というらしい。
なんで「中国(なかつくに)」?かというと
たぶんこの世界全体を「葦原」と呼ぶらしく
「葦原」は三層の3つの世界から出来ているようなのです。
んで、大国主命が「国として整え完成させた」地上世界を見た天照大神は
「地上の国も天神が統べるべき」と高天原から使者を送り
大国主命に『国土の支配権を天神に譲りなさい』と天命を伝えたそうです。
んで、これがそうすんなり「はい、仰せのままに」とはいくはずもなく
はじめの使者は大国主命側にとりこまれてしまったり、
なんだかんだで国津神側も踏ん張るわけです(^^;
天界が葦原全体を統べるとするのが天界の神々からしても当然なのでしょう。
天界は「上なる世界」ですもんね。
大国主命の国譲り
地上の国津神たちも踏ん張ったのですが
結局、天照大神の最後の使いとしてやってきた
「タケミカヅチ命」により
大国主命一族は「国譲り」を受け入れるのです。
最後まで「国譲り」に反対・抵抗して
タケミカヅチ命に力比べ(闘い)を挑んだのです。
ですが、天照大神の使い「タケミカヅチ命」は剣神・武神・雷神であり
その強さは桁違いだったわけです…
ぶっ飛ばされ、吹っ飛ばされ、敗北(;;)
これが決定打となり、国譲りが成されたのです。
ちなみに、このとき天照大神が最後の使者として遣わした
そして鹿島さまことタケミカヅチ命に負けた
出雲から逃げて諏訪へ…(「諏訪様」なのです)
いろいろな因縁があるなぁ…神さまの世界もバチバチやで~
ということで
そのかわり大国主命には天界に劣らぬ立派な宮殿として
「出雲大社」が用意されたんですって。
大国主命のその後
私は「国譲り」後の大国主命の話にとても興味が湧いております。
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何でも、ニニギ尊に国の統治権を譲り渡した後
”多芸志の小浜に造営された広大な宮殿に隠れ住んで幽冥を主宰した”
というのです(私トキメク)
どういうことかというと
出雲大社に住み、今度は「見えざる霊的世界の主宰」となったというのです。
霊界やっぱあるじゃん!
これを霊界というのか幽界というのか…(黄泉の国(死者の国)とは別)
とにかく第四の世界つくっとるやないか~
やっぱすげ~大国主命!
私としては「幽冥の主宰」って顔にゾクゾクしますが
基本的には現在は「出雲の縁結びの大神」とか大黒様として人気な神様です。
次回はこの現代の認識での人気者の面を見ていきましょう。
つづく