実話をもとにした映画だそうです。
ドクター・シャーリーの”理不尽へ「品格」で対抗する”姿勢、好き☆
黒人差別の酷い時代に、才能と品格で理不尽な社会に挑んが天才ピアニストと
そんな彼の南部ツアーの運転手兼ボディーガードのトニーの物語
映画:グリーン・ブック~あらすじ
舞台は1962年のアメリカ(黒人差別の酷い時代)
ニューヨークのナイトクラブ「コパカバーナ」の用心棒ニックは
クラブの老朽化に伴う改装工事による閉鎖で新しい仕事を探していた。
ニックは愛する可愛い妻と子供たちの為にとって良き夫・父であったが
妻は夫の黒人差別的な言動に密かに胸を痛めていた。
ニックは仕事を紹介され、
アフリカ系アメリカ人の天才ピアニスト「ドクター・シャーリー」の
アメリカ中西部・ディープサウスを巡るツアーの助手
(ドライバー兼ボディガード)として働くことになった。
ツアーは8週間に及び、帰ってこられるのはクリスマスギリギリ。
でも高額報酬のためトニーはハンドルを握りツアーへ同行。
紳士的でいつも品格ある行動に徹するシャーリーと
荒くれ用心棒のトニーは正反対ながらも
この旅を通してお互いを知り、交流を深めていく。
トニーは黒人差別激しい南部で目にしたシャリーへの不当な扱いに驚く。
天才ピアニストとして称賛される一方で
舞台から降り、一歩街に出れば酒場では殴られ
警察からは「黒人の夜の外出は違法だ」と捕まる。
黒人に嫌悪感を抱いていたトニーだったが
シャーリーのピアノの演奏と彼の人柄と苦悩をしり
いつしか彼に敬意と親しみを持つようになる。
ツアー最終日、思わぬ事件が起きる。
トニーは無事クリスマスイブに家族のもとに帰れるのか?
※以下、ネタバレ有の感想いきます
◆ざっくり解説~トニーは北野武
この映画を一言で言うならば
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みたいな映画です。
私的には作中の「適度に闇社会とも関わりある」
夜の世界の用心棒トニーが北野武とイメージが重なった。
”根はイイ奴だけど、口と素行が悪い下町の江戸っ子”
社会的善悪よりも自分の仁義で生きる感じとかね。
◆「理不尽な社会・人々」に品格ある姿勢で挑み続ける
差別や見下しに対するドクター・シャーリーの挑み方が凄い。
才能と品格ある態度で挑むのだ。
相手がどんなに理不尽で、下品で、不当な扱いしてきても
自分自身は「品格を落とさない」ことで戦っている。
これが実話だというから、ホントに頭が下がる思いです。
不当な怒りや見下しを向けられても、凛として受け流すのだ。
怒りを怒りで跳ね返さないで自分の魂の高潔さを保っている。
本来はこの「自分の魂の高潔さを大事に生きる」ってのが
最重要事項ですよね。ムカつく相手と同じところまで
自分の魂を『下品』に落とすことないんですよね。
そんなことしたら、実際自分の人生が汚れていくだけだし。
◆正反対だから変化を起こせる
ディズニー映画のバディーのも通じる2人でした。
正反対だからこそ変化を起こせるし、
ぶつかり合うからこそ深く理解し合える。
黒人ピアニストとして成功し、
地位も名誉もお金も手にしたシャーリーを
見つめる南部の農夫たちのあの冷たい視線…敵意に近いモノを感じた。
私も映画を観ながら途中ずっと気になっていたが
シャーリーは白人からも黒人からも「別物」として見られ
本当に「孤独」な存在になっているようだった。
だからこそ、余計に「凛とした態度」で自分自身を奮い立たせていたのかも。
そんな、シャーリーの社会にどこにも居場所がない孤独な胸の内を
トニーにぶつけるシーンに少しホッとしたよ。
「本音をぶつける相手見つけたんだな」と。
だから、映画のラストで自宅に帰ったシャーリーが
”クリスマスイブをどう過ごすか”がめっちゃ気になってしまって(^^;
やっぱり、最後まで紳士のまま一歩を踏み出せた彼に
拍手を送りたい気持ちになりました。
鎧を脱いで、心から笑える場所見つけてよかったね(;;)
やっぱり「鎧を脱いで、心から笑える場所」大事、
ってかむしろこれを得るための人生だよね。
『何のために生きているか』見失わない様にしなくては!