プロ独女のライフハックブログ

BBA独女みつまるが「今」気になることを追いかけ綴る人生冒険日記

【BBA映画部】わたしは、ダニエル・ブレイク~感想:弱者救済制度はあるが、複雑で弱者を弾き飛ばす現実

 

わたしは、ダニエル・ブレイク (字幕版)

大きな奇跡は起こらないけど、ダニエルに救われる人は多い気がする。

広がる格差、国家は弱者救済の制度を一応設けてくれてはいるが、

実際はその制度は複雑に入り組んでいて申請段階や審査で弱者を弾き飛ばす…

というリアルを淡々と描いている映画です。

 

 

 奇跡は起きませんが、「それでも、尊厳を持って生きる」ヒントが詰まっている。

わたしは、ダニエル・ブレイク (字幕版)

わたしは、ダニエル・ブレイク (字幕版)

  • 発売日: 2017/09/06
  • メディア: Prime Video
 

 

市場経済の加速度的な成長で

「昔」に置き忘れてきた「大事なモノ」に

人々が気づきはじめていて

取り戻すために動き始めているのかもしれません…。

 

 

映画「わたしは、ダニエル・ブレイク」あらすじ

イギリス北東部ニューカッスルで大工として働く59才のダニエル・ブレイク。

大工歴40年のベテランで仕事に誇りを持ち、認知症の妻の介護を長年しながら看取り、

独りになっても規則正しく暮らしてきた。

 

ところがある日、心臓発作で倒れ、

医師に「仕事を辞め安静にくらす」よう言われてしまう。

 

国の援助を受けようととするが

理不尽で複雑に入り組んだ制度が立ちはだかり

必要な援助が受けられなず、経済的・精神的に追い詰められていく…。

 

役所で出会ったシングルマザーのケイティを助けたことで

彼女とその子供たちとの交流がはじまる。

ロンドンのホームレス支援施設からこの町にやってきた

ケイティの新居の古いアパートの修理を無償でやってあげるダニエル。

子供達とも仲良くなり、家族のような存在になっていく。

 

ケイティと子供達とダニエル

わたしは、ダニエル・ブレイク (字幕版)

 

貧しい中でも寄り添い、助け合い、絆を深めていくダニエルたちだが

厳しい現実が彼らを次第に追い詰めていく…

 

これまで必死に働き、税金を納め

真面目に生きてきたダニエルが

「制度は一応ある」だけで

いざ、困って国に助けを求めても

申請段階、審査段階ではじかれ話も聞いてもらえない…現実の中

貧しくとも人の尊厳を持って立ち上がる。

 

でも、現実は更に厳しさを増してダニエルに襲い掛かる(;;)

 

複雑な手続きに機械的な対応で門前払いされる弱者

この映画がリアルに描き出しているのは

形だけ整えられた社会保障や国の弱者救済制度だ。

 

制度的には「ある」が

ちゃんと機能していない…

 

また役所側の職員も、救済を求める者たちに対して

機械的で冷たい対応で話もちゃんと聞いてくれない。

 

働きたくてもドクターストップがかかって働けないダニエルが

失業給付申請に行っても面談で「まだ働ける」とされ、給付金はおりない…

何を申請するにもパソコン操作を求められ

パソコンが苦手なダニエルを手伝ってくれる職員はその上司に呼ばれ

「入力を手伝う(代行)する前例をつくるな」と怒鳴られている。

 

申請を希望する人でがフロアに溢れているのに

同僚との立ち話ばかりしている職員たち…

 

やっと窓口にたどり着いても

あれが足りない、これじゃ対象にならない、

の繰り返し。

 

『制度は一応ある、あるけど使わせたくない』が見え見えや!

まー制度を不正利用する輩もいるからなんだろうけど…。

 

今、日本もどんどんあらゆるものがネット申請や

電子決済に移行されようとしていますが

なら「スマホ」とか国で国民支給にしてネット網(通信事業)も管理すべきでは??

なんてことを最近BBAも思っておりました。

 

アナログですんでいたことをわざわざ電子化して、

更にその移行に関わる機器や通信費を国民負担にしていくというと

弱者はもはやセイフティ―ネットの網に手も伸ばせないのでは??

 

制度はあるけど、実際には使えないってかなり重要な問題の気がします。

 

どんな状況でも、尊厳をもった生き方は選択できる

ダニエルが教えてくれたことの1つ

「どんな状況でも、尊厳をもった生き方は選択できる」

 

この映画のタイトル

わたしは、ダニエル・ブレイク」とは

社会保障の役所の壁に抗議分をスプレーで書いた時の出だしです。

 

今まで真面目に働き納税し、規則正しく生活を送ってきた国民として

彼は自分の生き方を誇りに思っています。

だからこそ、堂々と自分の名を名乗って異議を申し立てるのです。

 

ダニエルは最後まで国や社会の理不尽と闘う気だった。

心臓発作で命を失う、その寸前まで。

 

「人生は変えられる、隣の誰かを助けるだけで」

これが、監督が込めたメッセージだそうです。

人が人を見て、困っている人に手を差し伸べる。

この当たり前のことが、今の修羅の世を生きる中で

いきづまった時に人間らしく生きるコツのようです。

 

困っている人がいたら

見返りを求めずに、自分ができることをしてあげる

これだけで、尊厳をもった人間らしい人生を送れる。

 

ダニエルは「口うるさいジジィ」な一面もあるけど

お隣さんのチャイナとも何だかんだ仲がいいしね。

 

人も政府も組織も企業も世の中全体が「人をデータで見る」時代ですが

そんな今だからこそ「人が人を見る」ってことが大事なんでしょうね。

φ(..)メモメモ

 

シングルマザーの厳しい現実

ダニエルの生き方だけではなく、

この映画はケイティを通して

シングルマザーの厳しい現実も映画いています。

淡々と描いています。

 

学歴なし、就職難、子育て、貧困、助けなし…の状況で

万引きに手を染めたり、

シングルマザー支援者という名で近づいてくる売〇組織…

そしてお金を稼ぐために性を売る彼女たち。

 

貧しさが子供達の「いじめ」につながることも描かれている。

弱者はいつも「狩り」のターゲットにされる。

どんな世界でも、これはずーっと変わらないようです。

 

堂々と生きる、正しいと思うことをやる

私的にダニエルが教えてくれたこと。

「堂々と生きる」

「正しいと思うことをやる」

これができれば、人生は完璧なんじゃないでしょうか。

 

人間修業完了!

そう自分に言ってあげられる気がします。

でも、これがなかなか難しいのよ。

 

ダニエルのように

わたしは、ダニエル・ブレイク」と宣言してからの

国や制度や役所への異議申し立てとか…なかなかできることではないよね。

 

戦いや争いはできるだけ回避してしまうわぁ

逃げているだけともいえる(--;)

 

難しいけど、これからの生き方の指針に

「堂々と生きる、正しいと思うことをする」をセット!

 

では、また~☆

 

 

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