分かり易く、面白い!おすすめの映画です。
目の前で起きている「悪」に同対処するか?
警察も法の裁きも待っている時間はない、さぁどうする!?
【映画】Mr.ノーバディ~あらすじ
繰り返される日々を淡々と生きる中年男性ハッチ
妻の父(義父)の印刷会社で会計を担当
妻と息子、娘を大事にしているが
毎週ゴミ捨てに失敗する夫、なんだか冴えない父親に
妻と息子の視線は「失望感」が滲んでいた…
そんな日々に鬱々としていたハッチだったが
ある夜、家に忍び込んできた2人組の強盗に遭遇!
そこで家族を守るために、ゴルフクラブを手に強盗に向かっていくが
そこに息子が飛び込んできて…
結局ハッチは強盗に出が出せず、
騒動に気付いた妻が警察に電話し事なきを得る。
この一件以来、妻と息子のハッチへの失望がより強くなってしまう。
唯一、幼い娘だけは「パパがいるから怖くない」と
ハッチを慕って信頼してくれていた。
そんな娘が大事にしていた『猫のブレスレット』が
あの夜の強盗により盗まれたことに気が付いたハッチは立ち上がる。
犯人の居場所を突き止め
娘のブレスレットを取り戻しに行く。
老人ホームに入っている元FBIの父から銃などを借り
犯人の家に突入するが…
その帰りに ハッチがバスに乗っていると
酒に酔った輩集団がバスに乗り込んできて
騒ぎ暴れ出す…
この時、これまで抑え続けてきた+今も躊躇し抑え込んだハッチの感情が爆発する!
目の前にある「悪」にすべての自分の怒りをぶつけ
奴らを病院送りにしてしまう。
すっきりしたハッチだが
バスでぼこった輩の中にロシアマフィアのユリアンの弟がいたことで
ユリアン一派に命を狙われる事態に!
ハッチは平凡な幸せを手にするために捨てた過去の自分を
この激しい戦いの中で取り戻していくのだった…
※以下、ネタバレ有の感想になります
自分らしく生きる≠家族の為に生きる!?
難しいテーマを見る者にも投げかけてきます。
かつて国の暗部で「会計士=金絡みの始末屋=暗殺者」だったハッチ
人間と社会の汚い裏側=本質を見てきたので
心は渇き何の躊躇もなく任務を遂行してきた。
ところが、ある時 命乞いするターゲットを興味本位に逃がしてしまう。
「どうせ更生せず、1~2年もすればまた闇に戻ってくる」だろう、
その時に始末すればいい…と。
ところが、数年後その男の居場所をたどってみると
男は更生し妻と子供に愛犬に囲まれ 笑っていたのだ。
この「平穏な幸せ」にハッチは急速に心惹かれていった。
これを俺も手に入れたいと欲望が湧いてきたのだ。
その結果手に入れたのが今の家庭。
愛する家族に恵まれてはいるが、家庭の中に笑い声は溢れていないし
妻・息子との距離は開くばかり…
ハッチの我慢と犠牲は正しかったのか?
いや、ハッチほど本来の自分と家庭人の自分のコントラストが無いにしても
『家庭人』として夫・妻・父・母という立場になった時
みんなどこかしら「本来の自分」を犠牲にしているんやなかろうか?
結果ハッチは「自分の心を開放し、思う存分やる」ことで
本来の自分(生き生きした自分)と笑顔溢れる家庭を両方手に入れます。
思いっきり自分をさらすと、案外周囲はそれを受け入れてくれるものなのかも。
やはり「自分を最大に活かせる場」で自分の能力を発揮したいし
家庭でも家族から「冴えない夫・父」と思われるより
尊敬・信頼される存在でありたいもんね。
独身なんでイマイチ臨場感無い私ですが
シェルドンの生き方見てると「ありのまま」「いつも本音」で生きてる分
交流の幅は狭いが、その分 理解してくれる良き親友に恵まれているから
実はそれが一番いい生き方かのかも。
◆様々な家族の形
ハッチが築いた家庭だけでなく
ハッチが育った家庭(家族)にも注目です!
加えてマフィアの兄弟関係もね。
老人ホームにいるハッチの父も退職後
またハッチと同じく「平穏な日々」に憧れ
自分の過去と真逆の生き方をはじめた人だったんです。
この父と離れて暮らすハッチの弟がハッチの闘いに加わり
もの凄い家族の一体感を見せてくれます。
ちなみに「ハッチの父」を演じているのは
ドクなんだよ~
今作ではめちゃカッコいい戦闘シーンやってるで~
◆父の日、母の日に感謝を伝えよう
なんとなく、自分も感じていたけど
私の両親もそれぞれにいろいろと我慢や犠牲を払って
「家庭を守ってきてくれた」んだろうな、と。
人生における挑戦や冒険で「家族の為」我慢してきたことも多いんだろうな…と。
だから、感謝してちゃんと伝えないといかんね。
けっこう照れるし、恥ずかしさもあるので
父の日や母の日に 真正面からの感謝の意を伝えようっと。
そんな思いにさせられた映画です。