アニメでもよく見る設定です。
「コミュニティ」と呼ばれる隔離された社会で過ごす青年のお話。
ナウシカの世界でつくられた新人類ほど進んではいなく
科学でコントロールされています。
箱庭で飼われている人間といった感じっす。
⇓
しかもまだこのコミュニティ創始者がご存命なので
コミュニティ内も3世代目くらいまでの歴史のようです(^^;)
色々ツッコミどころもあるように思えるのは
「ナウシカ」全7巻の世界観の壮大で細部までしっかり
創りこまれている完璧さに先に触れてしまったらかも。
意外とハートフルな映画でもあるので
悪役やらせても「心の奥底にある良心」が隠せない感じは
メリルストリープさすがです。
ではいろいろ映画の感想と考察いきます(^^)
- 完全に平等で差別や怖れや苦痛のない世界
- コミュニティ内の人々の生活
- 記憶の器・レシーバーに選ばれたジョナス
- 「記憶」を得てコミュニティの実態を知る
- 記憶と愛をしったジョナスの選択
- 人工:エデンの園で人間ブロイラーとして生きるよりも
完全に平等で差別や怖れや苦痛のない世界
世界というか
俗世間から断絶した「コミュニティ」のお話です。
政治的なものが独立的なので小国家に近いです。
◆コミュニティとは
映画の冒頭にこう語られています。
荒廃後の灰の中から
ある社会が再建された。
境界に守られた「コミュニティ」である。
ここでは誰も過去の記憶をもたない。
さらっと語られていますが
「誰も過去の記憶を持っていない」んです。
既に異常や!
◆コミュニティの特徴
完全に平等な社会
差別、差異のない世界
色もありません(モノトーンの世界)
有名人も勝者も敗者もいない。
差異がなければ争いは起きない。
そのため、
- 恐れ
- 苦痛
- 嫉み
- 憎悪
これらの言葉は人々の記憶から消し去られた世界。
逆に怖いんですけど(^^;)
◆コミュニティを支配する長老委員会
コミュニティ内をすべて監視しており
全てを決めてコントロールしているのが
「長老委員会」です。
この世界の創始者たち。
長老委員会の中でも絶対的なトップがメリルだよ。
「めちゃくちゃ差異あるやんけ!?」
※私の心の叫び
民主主義というよりも
完全なる支配国家(^^;)
家族も職業も長老会が日々監視カメラで観察して
個人の適性をみて決めていきます。
◆コミュニティ内のセレモニー
コミュニティ内の人間がすべて集まり
センタードームにて行われるイベントが「成人式」
のようなもの。
9才のお祝いと
新成人たちの職業決めの任命式が
同時に行なわれます。
9才のお祝い式典では
責任と自立の象徴である「自転車」が与えられます。
◆新成人たちが割り振られる職業
- 出産の母(子を産むことが仕事・お腹を貸す感じ)
- 教官
- パイロット
- レクリエーション係
- 遺伝学者
- 養育係
- 他
こういった世界に生きるある青年のお話です。
コミュニティ内の人々の生活
色々な決まりがあって
みんながきっちり守って生きています。
◆幼少期から刷り込まれる規則
- 正しい言葉を使う
- 指定服の着用
- 毎朝の投薬
- 門限の厳守
- 正直であること
みんながこれを厳守して生きています。
◆長老会が決めた人達で家族生活
コミュニティに暮らす人たちに苗字はありません。
血で繋がる家族はいないからです。
新生児の誕生から育成に至るまでも
長老会が徹底管理をしているのです。
そして家族を模した共同生活をおくるメンバーは
長老会が勝手に決めたものです。
それでも「家族」として親と子のように暮らします。
本人たちはこれしか知らないので
この形態に疑問はないようです。
◆毎日の投薬と監視の目
街中が監視されています。
無数のカメラが住民たちを24時間360度監視中。
それと長老会が特に厳しく
監視しているのが「毎日の投薬」の徹底!
コミュニティ内の日常を一言でいえば「穏やか」
といった感じです。
記憶の器・レシーバーに選ばれたジョナス
はい、やっと出ました~主人公ジョナス!
中央の青年です。
映画中だと少年~青年の間といった感じ。
隣の少女は彼の親友フィオナです。
成人式でジョナスは最後に残され
4つの資質を兼ね備えた者として
「記憶の器」役に任命されます。
コミュニティで唯一「世界の過去の記憶を持つ者」が記憶の器です。
またそれは前任者から引き継いでいくので
「記憶を注ぐ者:ギヴァー」も存在しています。
過去にアクセスできるの特別な存在はこの2人だけしかいません。
◆レシーバーの規則
- 訓練の内容は口外禁止
- ウソをついてもいい
レシーバーとギバーは記憶の館にて
2人だけで記憶の引き継ぎを行っていきます。
手首にある黒い部分を接触させると
脳内に直接記憶を転送できる仕組みなのよ!
他にも「記憶の館」ないは本でいっぱいです。
全世界のこれまでの記録や知識が書物でも残されています。
「記憶」を得てコミュニティの実態を知る
ジョナスは「全世界の記憶」を受け取る訓練を楽しんでいました。
彼が観たのはみんなが歌い踊り、ハグしたりキスしたり
結婚式のパーティーだったり
人々が大笑いしたり、感動で泣いていたり
ワクワクするものでした。
ただ「痛みの記憶」の段階にきて
戦争や虐殺や多くの人の血と涙を見たことで
ジョナスは動揺し、レシーバーをやめようとさえ思います。
でもだんだん自分が居る世界の「違和感」に気が付きはじめるのです。
- 色彩も無く
- 暑かったり、寒かったり、自然の驚異もなく
- 音楽もない
- 人間以外の生き物もいない
- 樹も人工の組み立て式
- 愛がない
この世界には「感情」がない!
怒りや悲しみや嫉妬や憎悪がないけど、
喜びの感情が高まって踊りだすことも歌いだすこともない、
ましてや家族の中でも「愛しているよ」の言葉がない。
礼儀正しい関係だけど「愛情」がないのです。
「コミュニティ」は「人間の同一化計画」のための実験場で
毎日の投薬は感情抑制剤だった・・。
そして感情を持ったモノ、
思わしくない傾向がみられるものは
生まれたばかりの赤ちゃんであろうとも
「解放」と称して処刑されるのです。
不適合者は消されていくのです。
記憶と愛をしったジョナスの選択
ジョナスの家には
コミュニティには珍しく「よく泣く赤ちゃん」が
父の仕事場からイレギュラーな形でやってきていました。
もともとジョナスの家の父とジョナスは
「優しさ」の強いタイプで
この赤ちゃんを可愛がっていました。
ところがこの子が長老会の命で「解放」の対象になったのです。
ジョナスはこのコミュニティの不適合者処刑システムに異をとなえ
弟や家族や愛する人を守ることを決断します。
そして大胆な行動に出るのです。。。。
人工:エデンの園で人間ブロイラーとして生きるよりも
科学で操作、コントロールされた人間の社会。
感情のない(正確には感情の揺れがほぼない)人間社会。
完全に平等で差異も差別もない世界。
もう科学でつくった人間ブロイラーの鶏舎ですやん!
全然楽園じゃないぞっ
バジンガ!
※Big Bangセオリーでシェルドンがよく使う「バカ者めっ」
やっぱりね、
感情って陰と陽が揃ってないと意味ないんですよね。
実際はどれもが溶け合って1つですし。
人間らしさって「不完全さ」ですもんね。
不完全なうえにみんな個々に違うからこそ
変化が生まれ、進化・発展につながるんだもの。
人の魅力はとがった個性や
一見すると欠点に見える部分にある
ということを最近つくづく感じています。
このドラマの主人公シェルドンがホントに凄いんですよ。
周りに合わせないし、空気も読まないし、
相手の曖昧な表現や相手が押し付けてくるルールなど
納得いかないことはとことん論破し
自分優位に再定義しちゃうんです(^^;)
社会性や社交性は大きくマイナスなんですが
正直で裏がないためどんどん魅力的にみえてくる!!!
同一とか同調圧とか踏んづけて我が道をいけるタイプ。
これね、周りになじめないことで悩む人は見た方がいいよ。
シェルドンの生き方も1つのヒントになるはず。
憎らしいのに、憎めない人はなかなか強い。
好きになってまうやろ~☆
では、また。
「ダメなところ」ほど、あなたの魅力☆

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