「えっ、なんで?」と思う部分がたくさんな映画だった(^^;)
ロシア文化や思想に対する私の智識不足のせいで謎が残ったままさぁ
映画ミラーズ 呪怨鏡~あらすじ
少女アーニャは
友人たちとのオカルト話の話題から
実際に鏡を使った降霊術をやってみることに。
鏡に扉とそれに続く階段を描いて
「出でよ、スペードの女王」と3回唱えると
鏡に中にスペードの女王が現れ呪われるというのも。
アーニャは周りに云われるがままに呪文を唱えてしまう。
特に何も起きなかったが、
翌日から一緒に鏡の儀式をやった友人たちに異変が…
スペードの女王の鏡の話を持ち出した17才の少年や
カメラで儀式を録画していた少年が次々と突然死。
すっかり怯えてしまったアーニャを心配した母が
離婚して離れて暮らすアーニャの父を頼り電話を掛ける。
娘を心配してすぐに駆け付けた父アントンは
娘を救うため「スペードの女王」の呪いの謎を解こうと奔走する。
スペードの女王の秘密を知る謎の男を見つけ出すが
「スペードの女王」に関する深い闇にのみこまれていくことに。
迫りくるスペードの女王の魔の手から
娘アーニャを助けることはできるのか?!
※以下、ネタバレ有の感想となります
スペードの女王の呪いで死ぬのは男性だけ?
この映画を観終えた私が感じたモヤモヤはここだった。
スペードの女王は鏡の儀式を行った
少年少女4人の前に現れたが
彼女の呪いで亡くなったのは少年2人だけ。
少女アーニャとカーチャは
女王に狙われつつも殺されることはなかった。
アーニャについては肉体を乗っ取ろうとしたから殺さなかったともとれるが、
カーチャについては謎が深まる。。。
カーチャの前にも女王は現れ、少年二人の時と同様に
彼女の髪を切り、襲い掛かっていた。
でも、カーチャは何もなかったようにアーニャの家に現れた(?-?)
アーニャの父アントンと
女王の呪いについて知るスミルノフ
に至っては儀式をやった子供の「父」であるだけで
彼らは鏡の儀式には関わっていない。
にも関わらず、女王は彼らを狙っていた(謎)
アーニャの母は、
女王の呪いに追われたりしていないのに…
スペードの女王の呪いは特に男性を厳しく
男性への恨みが大きいのかもしれません。
鏡の中の悪女は実は無実の女性だったのかも
スペードの女王の正体といわれる
過去に酷い死を遂げた没落貴族の女性。
没落貴族となった彼女は孤児たちを受け入れ
孤児院をはじめたという。
ところが孤児を受け入れ、行政からお金が入ると
その子たちを次々に殺していたと噂が…
彼女は捕えられ、髪を剃られ舌を切り落とされ処刑された。
その彼女が「スペードの女王」となって
今でも子供たちを狙っているというのだ。
- 鏡の中に現れる(反転した世界)
- スペードの女王という違和感(スペードは男性的印象)
- 酷い拷問と死を迎えている
- 男性への恨みがより強い
これらの点から考えると
スペードの女王って鏡の中の怨念になる前は
普通に身寄りのない子供たちを面倒見てた優しい女性で
女であること、没落した貴族であることから
男性社会で迫害された女性のように見えてきた。。
ハートの女王やダイヤの女王ではなく
スペードの女王ってどこか
スペードのキングが絶対的な支配者である世界の影の存在っぽいし。
男性社会で生きる女性の怨念の象徴なのか?
カーチャが無事だった意味
鏡の儀式をした中でも「曲者感」漂う少女カーチャ
アーニャと同じ集合団地に住み
伯母の家に暮らしている複雑な事情が見える彼女。
昔、アーニャのベビーシッターもしていたという。
カーチャは女王に襲われつつも
次のシーンでは何ごともなかったように
アーニャの家に現れた。
スペードの女王が世話していた孤児たちに似ているから許されたのか、
もしくは女王に近いモヤモヤを抱えているがために器になったのか??
何となく、分霊箱的にカーチャの中にも
スペードの女王の怨念の一部が入りこんだような気がします。
女王に気に入られた父アントン
アーニャの父アントンはかなり早い段階で
スペードの女王に気に入られていた。
娘を守ろうと必死な父アントンは
なんだかんだ周囲の女性たちから人気がある(^^;)
男の荒々しい強さと、娘のために自分の命も投げ出す程の大きな愛情
確かに魅力的な男なのだ。
女性っていうのは
どこか深層心理にこういった男性の父性的な
「絶対的な強さと大きな愛情」で
”守られること”を求めているのかもしれません。
女王もアーニャのフリしてアントンに近づいてきたし。
でも、ロシアの文化や思想についてほぼ知識ゼロなんで
トンチンカンな見方をしている可能性大の私です(--;)