プロ独女のライフハックブログ

BBA独女みつまるが「今」気になることを追いかけ綴る人生冒険日記

【芸術的映画】「サスペリア PART2」感想・考察~体感型アート4D以上!音楽が鼓動と連動する

お題「最近見た映画」

サスペリアPART2 (完全版)(字幕版)

パート2という邦題ですが

実際は「サスペリア」と全く別話なんで

これだけ見て楽しめます(^^;)

この映画めちゃくちゃ面白い!! 1970年代の攻めた映画作品です。

 

 

まさに映像、音楽、脚本、カメラワーク、演技、大小道具の総合芸術作品!

やっぱり映画ってすごいよなぁ・・って思える作品。

 

体感型のアート作品のような味わいですよ。

 

 

本当は『PROFONDO POSSO』が原題タイトル

英語版タイトルだと「Deep Red」です。

 

しかも実際は「サスペリア」よりも前に撮られていたという・・(^^;)

日本の配給会社の…罠なか?

 

私は早々に監督の仕掛けた一番のトリック(?)に

気が付いてしまったのですが

音・音楽による聴覚刺激効果やカメラワークに「おおっ!」と感激。

さらに小物や部屋のセットや幽霊屋敷など

空間の創りこみの細部にも「おお!」と感心。

 

1970年代の映画ですが

今見てもそのかっこよさに唸る作品だよ。

 

 

「重要なモノを見ているのに見過ごしている」

 

これがダリオ・アルジェント監督からの挑戦状です。

私はすぐに気がついちゃって一時停止からの

巻き戻しで確認しちゃいました(^^;)

映画館で観ていたら気になる程度で流していたかも・・。

 

でもね、監督が画面に気になるものたくさん詰め込んでいるのよ(><)

だからいろいろな部分で「なんだこれ?」と引っかかっちゃうの。

 

ラストに向けて

いくつもの暗示も仕込まれている

監督が観るモノに挑んでくるサスペンスホラーです。

 

サスペリアPART2の気になる演出

サスペリア PART2 完全版(字幕版)

 

このカラクリ人形・・・大きいんです。

ソウシリーズのジグソウ先生人形のようだった。

 

Trick Or Treat Studios ビリー人形小道具

Trick Or Treat Studios ビリー人形小道具

 

私が気になった部分を勝手にバーッとあげていきます。

 

◆ホテルの部屋の壁に飾られている絵画

怖くて美しい世界の名画 (綜合ムック)

怖くて美しい世界の名画 (綜合ムック)

 

欧州超心霊学会でテレパシー能力者として講演した彼女が

殺された現場となるホテルの部屋。

この部屋の廊下に飾られている多くの絵画が

どれも不気味なのです。

夜中に目が光って動きだしそう・・・

 

しかも彼女の泊まっている部屋のテーブル・・

六芒星がでっかくデザインされているのです。

 

◆カルロの実家の鏡の多さ

カルロをたずねた主人公マークが

出てきたカルロの母に案内され家の中に入ると

鏡が印象に残る家だったのです。

 

私はずっと鏡の中になにか映るんじゃないかと

気になってしかたなかった。

 

もしかしたら鏡の多さは「内包する人格の多さ」を

表していたのかも?

 

◆血が鮮やかな色で立体的に描かれている

映画の本来のタイトルが「紅い深淵」であるからか

殺人場面でアップで映し出される血の演出が異常にデフォルメされている!?

 

色が鮮やか過ぎるのです。

そして粘度(?)硬度(?)が高いのか

トロっとして流れでてできる血だまりに立体感があるのです。

 

体内で酸素を運んでいたとは思えない血なのです。

はじめは暗い映画館の中でも血が目立つために演出かな?

と思ったんですがタイトルからすると

もっと深い意図がありそうですよね。

 

音楽の効果を最大に活かしている!

音楽による心理誘導が素晴らしいんですよ。

エクソシストの音楽効果に負けない感じっす!

サスペリア 【DSDリマスタリング】

 

ゴブリンの音楽が

観る者の鼓動を誘導してくるのです。

鼓動と重なる低音部ヤバいっす。

 

ゴブリンの音楽があって完璧な映画ですが

この映像に自分なりに合う音楽を見つけて楽しむのもいいかも?

映像自体も光と影の使い方かっこいいんで

音楽を変えるとまた違った味わいになりそうです。

 

カメラワークが攻めている!

ローアングルから蛇が這うように

犯人目線でカメラが進んでいったり、

人物の奥の暗がりを画面の中央に据えてみたり、

カメラワークによりジェットコースター感増しています。

 

やっぱりサスペンスはこうでないとね。

 

カメラに収める画の

光と闇のバランスとか奥行とか

すごくいいです。

 

犯人とラストを暗示するカケラ達

ところどころに

犯人とそのラストを示す演出がちりばめられています。

 

特に「人形」達がすごく意図的に使われています。

バスルームで熱湯で顔に重度のやけどを

負わされショック死した女性の家につるされた人形。

また彼女が触るとその首が堕ちる演出・・・。

 

サスペリア PART2 完全版(字幕版)

 

このからくり人形が頭部割れたのもちゃんと暗示になっております。

誰にどうつながるのかは観てお確かめください。

 

「犯人は精神分裂症さ」という精神科医の推理や

「私はもともと女優だったのよ」という母の話や

犯人の引く太い下アイラインの黒!

などなど気になるカケラ満載です。

 

カルロが男性に安らぎを求める理由

私の個人的な考察ですが

カルロの恋人が美しい男性なのは

子供の時の恐怖衝撃体験によるトラウマで

母や女性に対してものすごい恐怖心を

抱いているからではないでしょうか?

 

同時に小さい時に目の前で亡くなった

優しい父への思いが複雑な形で表れているのかも?

 

性的な部分の目覚め前で

男性でも女性でもなく子どもの時に受けた

衝撃が恋愛観やパートナー観に大きく影響している気がします。

 

カルロは自分のことを気にかけてくれて

優しい主人公に好意(人として)を抱いてましたしね。

 

 

制限があるからこそ創造が生まれる

1970年代の作品ですが

今見てもすごく面白いし、かっこいいです。

心理的な揺さぶりもすごい!

 

今のようにCGとか映像技術の進化で「何でも創れる」

訳ではないからこそ

人の創造力がグングン伸びている感が伝わる映画です。

 

本当のサスペリアシリーズ3部作にも興味が湧いてきた。

 

 

 

では、また~☆

面白い映画が多くて忙しいっす。

 

 

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