幽霊モノですが、12才の少女3人が見せる「心の内」の揺らぎが
「じっとり」とした現実味ある恐怖を見せてきます。
原作はスウェーデンの児童文学なんだとか…マジか!?
映画 災い(RUM213)~あらすじ
12才の夏、子供キャンプに行かされることを嫌がるエルベラ
近所の親友シベルが病気のため不参加だからだ…
知り合いのいない夏キャンプに1週間も。
気持ちは重く沈むが、母から「参加」するよう促され
しぶしぶ参加するエルベラ。
伝統ある夏の子供キャンプは
古い寄宿舎を使って行なわれる。
エルベラが同室になったのはメヤとベアの2人。
※左から メヤ、エルベラ、ベアの3人だ
207号室の予定だったが、部屋の水道が壊れたため急きょ
開かずの間だった『213号室』が彼女たちの部屋になった。
久しぶりにあけられた213号室に泊まる彼女たちに
奇妙なことが起こりはじめる。
最初はエルベラの祖母の形見の指輪が消え、
翌日にはメアのデジカメが消え
その次の日にはベアの大事なペンが消えた。。
同室内のメンバーが泥撃棒だと疑い合う3人。
でも、ベアは夜に部屋に入ってくる「白服の少女」を見るようになり
エルベラは「メベル」と名乗る少女の声が聞えるようになり
不思議な手紙が部屋に届く。。。
「赤い家の女性に話を聞いて」と。
3人はこの100年の伝統あるキャンプの中で
不審な事故死をした1人の少女の存在を知ることに…
※以下、ネタバレ有の感想いきます~
少女3人が見せる「内心」の揺らぎが一番ホラー
少女の幽霊よりも
即席仲良し3人組となった12才の少女たちが見せる「内心」
その心の揺らぎが一番怖いかもしれない…。
213号室になった3人は
- 主人公エルベラ(集合住宅地に暮らすアジア系 )
- 気が強く、仕切りやのメヤ(金髪+白人+裕福)
- メヤに弱いベア(インド系+貧困?)
同じキャンプに参加しているので、
そこまで裕福⇔貧困の高低差は無いみたいだけど
子供の世界では「最新スマホを持つメヤ」と「携帯を持っていないベア」の格差は大きく、メアはデジカメが無くなった時真っ先にベアの犯行を確信に近い感じで疑ってた。
エルベラは指輪を盗んだのは「メアの意地悪ないたずら」だと思い、
メアはメアから自分が疑われていたことにショックを受け
最終的には幽霊に取りつかれたエルベラの行動を見て
幽霊を信じないメヤとベアが「エルベラが犯人で泥棒だった」と決めつけ
部屋から、寄宿舎から締め出すという…何たる恐ろしさ!!
12才くらいの女の子グループにある
比較・上下の優越・嫉妬など粘り気のある黒い「内心」の揺らぎが
なかなか鋭利に描かれております。
「3人組」が「2対1」構造になるのもね、
「孤立する弱者」をつくり出すためだって
鋭く描くよね~(^^;
12才の男女の素直になれない恋模様
この辺は「あの時代」を誰もが思いだせる
いい感じの描き方されてるぞ~
本当は好き同士なクセに
毎回いがみ合いになっちゃう男子と女子~
みたいなの、あるあるネタやね~
12才…どこか懐かしく、ホッコリもするわぁ~
小学6年生になった当時は「最高学年」ということで
めちゃくちゃ大人になった気がしていたもんさ~
「大人になった気」でエッヘンってなるところが子供だっつーのによ~
私の感想:「3人組」って1つの試練で修業だよね
「3人組」ってなんか魔力あるし、魔界だぜ~って思った。
あの「2対1」構造なんなんですかね?
3人組がバランスのいい正三角形構造になったら
きっともの凄いステージの扉が開くのかもしれません。
人と人の間に流れる「力(引力)」の作用で
〇〇ーーー〇(2つはくっつき、1つははじまれる)
こうなるのは仕方がないことなのか?!
「孤」「独り」になることへの恐れが無くなると
誰かとべったり一緒が嫌になるから
いい距離で正三角形の3人組も作れそうだね。