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【映画】天使のたまご(押井守監督)~感想:ノアの方舟のB面・徳間書店の芸術への理解

天使のたまご

ノアの方舟が陸地を見つけられなかったもう1つの世界”

なんだって…彷徨い続けるノアの方舟

 

 

 クリムトの絵画やミュシャの絵画を眺めているかのような作品

 

 

ほぼ少年と少女二人だけの世界

 

 

映画 天使のたまご~あらすじ

※文字の無い、絵だけの絵本を読み進める感じの映画です。

 

水没した伝説の都市

その都市の宮殿遺跡のようなところに1人暮らす少女

大きな卵を大事そうにいつもお腹に抱えていた。

 

少女が卵を抱えながら、街に水を求め彷徨出でると

奇妙な、まるで生きてる巨大甲殻類のような戦車から

巨大な銃を抱えた少年が彼女の前に現れる。

 

少女は水をもとめ、

少年はいつか見た巨大な鳥を探し

彷徨う二人は出会い行動を共にするうちに

少しづつ心を通わしていく。

 

少年に心をゆるしはじめた少女は、

少年が何度も尋ねてくる「たまごの中身は何?」という質問と

自分が暮らす宮殿遺跡で見つけた「秘密」について語りだす。

 

秘密を話した夜、

少女が寝ている間に少年は「たまご」を銃で砕いてしまう…

 

※以下、ネタバレありの感想です

 

ノアの方舟が彷徨い続けるもう1つの世界

ノアの方舟が地上、大地に戻れなかったもう1つの世界”

なんだって

 

方舟に乗せられた動物たちがみんな化石になって

忘れられた遠い世界の残骸となったあと

水没した街で1人卵を抱えて生きる少女と

少女の前に突然現れた少年

 

亡霊のような黒い影の人々が

大きな魚の影を恐れ攻撃する

 

人々が突然消えたような廃墟の街

奇妙な形の戦車

虚ろな目をした少年少女

影となった人類の亡霊

大きな魚の骨でできた神殿のような宮殿

 

水は溢れているが

生命は溢れていない

 

巨大な目のような黒い球体

その表面には無数の像が置かれている。

これがこの世界の「時計じかけの太陽」だんだって…

 

タルコフスキーの「惑星ソラリス」の影響を強く受けていると

いわれている作品です。

 

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海に沈んでいた黒い太陽が離れ

宇宙を彷徨うノアの方舟のあの姿は

もしかしたら「新星・地球」なのかもしれない。

 

「たまごの中身はなんだったのか?」

監督自身もそこが主題といってるようなので

この映画は「たまごの中には何があったんだろう?」と

想いながら観る作品のようです。

 

少女は「天使の卵」「鳥が孵る」といってたけど

少年は卵を割って、そこに何をみたのでしょうか?

 

いろいろな意味が重なった存在の「たまご」

一節によると人が大事に心に抱いている「夢や希望」なんだとか。

大事に抱えているけど、実は空かもしれないもの。

それが打ち砕かれた時、本当の意味で現実を生きるようになるんだって(残酷な現実)

 

また少女の「穢れなき少女性」も象徴しているようで

男性器型の戦車から現れた年上の少年に卵を砕かれるのは

少年によって「穢れなき少女」から「女性」にされたという比喩でもあるらしい。

たまごが壊された後、少女は水の底で大人になった自分に出会うしね。

 

天使のたまごを大事に抱える少女と

「たまごは割ってみないと、中身がわからない」という少年

天使側に近い少女と神に滅ぼされる人類を見てきた少年

たまごが孵る未来を見ている少女と

過去の記憶に縛られ「あの鳥」を探す少年

 

私はノアの方舟が新しい地球となる為の

生命の卵だったんじゃないかなぁと思っている。

それは新しい人類ではないが、間違いなく地上の支配者となる生物なんだろう。

 

巨大な目のような黒い球体の人工太陽

機械仕掛けの太陽”っていわれているけど

私の推測では「太陽と月」を合わせた人工物なんじゃないかと。

 

海に沈んでいた太陽が

ノアの方舟(新しい地球の種)から離れたのは

「観察者」の誕生を意味するのかもしれません。

だから…もしかしたらあの巨大な目は「神」なのかも。

 

完全に見た目からすると

夢や希望を壊された人たちの墓場なんですよ、人工太陽。。。

砕けた心が集まって完全なる沈黙の観察者の目ができてると

思うと複雑な心境です(ーー;)

 

監督の挑戦&徳間書店の芸術への理解

天使のたまご

天使のたまご

 

キャラクターデザインは天野喜孝さん

天野さんのキャラデザインを目にした監督が

「これは、普通のファンタジーじゃダメだ!」と、

そもそもは「男女の純愛もの」と徳間書店側に説明していた内容を変更したという。

 

聖書の世界にそう馴染みのない日本で

これをアニメ作品でつくりだした監督の挑戦!

そして商業作品、エンタメ業界なのにGO!サインを出した徳間書店

どっちも凄いっ

 

今 流行りのマーケティング視点で言えば

「客が求めているモノを創って売れ!」が当たり前の流れで、

「簡単、わかりやすい、気軽、共感しやすい」モノがはず求められる。

でも、こういった観客に併合せず「一歩先へ」「もっと先へ」と

前衛的に攻めた作品こそ長年人々の心をつかんでいくのかも。

 

人は意外と「わからない」を楽しむものなのかもしれませんね。

 

 

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