「琴板」そのものが「日本人の神秘の音感」つーか、
攻めた音感をバン!と示している気がしますが
琴板を使った神事を目にした人の衝撃体験が記録に残されているそうです。
この話が非常に興味深いんだよ~
詳しくは、こちらの書籍をお読みください。
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タイトルとか表紙とか完全に「スピ系の怪しいヤツやん!」って見えますが
内容は至って真面目に「音の力」「日本人と音」について書かれている良書です。
実際にどんな風に琴板は神事で使われているのか?
なんと、小泉八雲(本名パトリック)氏が記してくれているそうです。
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「人も物も皆、神秘をたたえた、小さな妖精の国」と
初めてみる日本に感嘆したという小泉八雲氏
そんな彼が1890年に目にした琴板神事は、
まさに神秘で異界のものだったようです。
どんな様子の神事だったかというと
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亀甲のようにアーチ状の琴板が床に置かれ
神官が琴板を中心に対座し、交互にゆっくりと琴板を打ち始める。
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その琴板の響きに合わせて
とても単調な不思議な歌が唄われた、という。
ひとりの神官が「アン、アン」と唱え、
もう一方が「オン、オン」と応える。
これが永遠に続くのだという…(・-・)!!
小泉八雲氏が聴いた、その琴板の響きは
「乾いた虚ろな音の響き」だったという。
何となく想像でるね。
確かに虚ろな音の世界に引き込まれて
変性意識の世界つーか「虚ろな世界」に入り込みそうや。
小泉八雲氏が見たこの神事というのは
1924年に編纂された『出雲大社特殊神事調書』にも載ってるんですって。
この神事で「その空間」に何が起きていたかというと
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琴と歌声の響きにより
宇宙の根源にある陰陽の二極原理に触れ、
根源に繋がる特殊な空間を創りだしているのだそうです。
阿・吽とされていますが、
私としては「阿(ア)・吽(ウン)」の思想が日本に入る前から
日本語のとして「あ」と「ん」の音を特別視する想念があったと思うんですよ。
「あ」とか「アマ、アメ、アワ」など
神の名から神秘の力を示すのに使われる音だしね。
「ん」に関しては「それぞれの音を強める音」とされており、
日本語の音というのはそれぞれが神を示しているとされているので
「ん」が持つ力が飛んでもないってことが伺えます。
日本語の造り、神秘の構造の前に
琴板神事に見る「音霊と言霊の響き合い」に注目です!
(つづく)