息吹の神(神霊)がおられたのか!?
この世の息吹を司る神が「大祓祝詞」にウタわれていると知り驚いております。
カタカムナ+日本神話・古事記の解読の新しい旅先は「身体・肉体のカムの設計解明」となっております。魂・精神(意識)と同様の神妙な力(能力)を身体・肉体も秘めているはず。ならば「正しい肉体の活用術(覚醒に至る道)」があるはず!
ということで、合気道の祖・植芝盛平氏が説く「むすび合気」の世界を覗いております。合気道って単なる護身術・柔術じゃなかったんです!
闘うための武術・武道とは全く違った「道」なのです。
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本日は更に「合気の呼吸」を深掘り。
植芝盛平は合気の呼吸についてこう語っている。
⇒”天の呼吸・地の呼吸(潮の干満=月の引力)を腹中に胎蔵する”
そうすることで「本来の呼吸=真息」が得られるというのです。
「合気道=むすびの道」なので、合気の呼吸とは「むすびの呼吸」といえる。
この「むすびの呼吸」を理解するには、大祓祝詞に出てくる「気吹戸主神(いぶきどぬしのかみ)」を知ることが重要になってくる。
【気吹戸主神(伊吹戸主神)】
『気吹戸に坐す気吹戸主と言ふ神、根の国、底国に息吹はなちてむ』
- 海原に強風を生み出し、罪穢れを吹き払う神
- この世の罪穢れを異界である根の国や底の国に吹き払う神
- すべて万の凶事を、直し清め給う御霊の神
「広くいふ(息吹)時は、早川の瀨に流れ出るより、根国に到りて、さすらひ失(うす)るまで、始め終わりすべて、此神の御霊にあらざることなければ也」
どうやら気吹戸主の息吹が「海風」「川風」となり水の流れ・潮の流れを生み、この世の「循環」を生み出しているのみならず、それは根の国・底の国までの流れを生む「浄化の流れ産む息吹」だというのです!
気吹戸主の神の「息吹」とは
- 風を生み、水の流れ・潮の流れを生み、この世に循環(めぐり)をもたらしている
- この世の循環は「浄化のため」におこされている
- この神の息吹は根の国・底の国という異界にまで及んでいる
この世界に風が吹くのも、水が流れ山川海空を巡っているのも「浄化循環」の働きを生むためなわけです。
穢れを祓う・水の流れ…そう、気吹戸主の息吹(呼吸)は「禊の呼吸」であり、合気道の呼吸もこの神の息吹と同じなのです。
穢れを祓い・清めた処に自然と「むすび」の力が発生するわけですな。
植芝盛平によると、
合気道とは、宇内を悉くみそぎ、森羅万象の罪障、邪気邪念を祓い浄め処理する処の大道なのであります。
(『武産合気』より)
宇内(うだい)=天下、世界
宇=大空に覆われた世界
ちなみに「宇宙の宙」の意味は、過去・現在・未来、つまり時間(軸)なのです。
宇宙とは大空に覆われた空間と時間の広がりを指す言葉なんですな。
「宇内」と「宇宙」では「時の間」の分の違いがあると思ってよいのか?
われわれは宇内にある「時の間」に閉じ込められているのだろうか?
宇内>宇宙 だとしたら、神の息吹が我われから見て「異界」にも吹き届くというのも納得ですんわな。
「合気」=むすび+神の息吹(禊)と繋がってきた。
ここから話は「禊」についての深掘りへ進んでいきます。
(つづく)