すごく見ごたえがあったドキュメンタリー映画がこちら
「すべての政府は嘘をつく」
そんなこと知ってるよ!って方にも見て欲しい
本物のジャーナリストたちの闘いっぷりを
私は欅坂や日向坂好きなので
なんで週刊誌が少女たちの私生活を追い回すのか?
それがジャーナリストなのか?
もっと負うべき、暴くべきことがたくさんあるのではいか?
と、ずーーーーーと疑問に思っていた。
そんな疑問の答えもこのドキュメンタリーの中で語られていた。
みんなが嘘と金と権力でつくられた世界で
バカになって、バカのフリして踊り狂っているのだ。
権力者のご機嫌取りやごますり力に長けている人が
成功を手にしていく様子もわかりやすい。
そんな世の中でも闘い続ける
現代の独立系ジャーナリストたちの闘いを追ったドキュメンタリーである。
そして彼らに多大な影響を与えた偉大なジャーナリストこそ
I.F.ストーンなのです。
1920年~1980年代に戦争をめぐる政府の嘘を
次々を暴いていったストーンの言葉は
今の社会、今の日本にも刺さるものがある。
感想&見て欲しいポイントをまとめておきます。
是非、この映画見て欲しいです。
- I.F.ストーン「すべての政府は嘘をつく」
- I.F.ストーンの記事の特徴
- 週刊 I.F.ストーンが暴いてきたモノ
- 巨大メディア・報道大手メディアが求めるもの
- 今も受け継がれるI.F.ストーンの報道姿勢
I.F.ストーン「すべての政府は嘘をつく」
これは彼の信念なのです。
「すべての政府は嘘をつく」という信念のもと
組織に属さず、地道な捜査によって
ストーンはベトナム戦争をめぐる嘘を次々と暴いていった。
そしてこの言葉は
彼が講演の中で大学生たちに言った忠告でもあるのです。
公の場でストーンは堂々と言ったのです。
『すべての政府は嘘をつく』このことを肝に銘じろ
70年近く地道な捜査で、
政府の記録を掘り起し
政府の不正を暴いてきたストーンだからこそ
確信をもってこう言えたのでしょう。
I.F.ストーンの記事の特徴
本人がインタビューで語っている映像が本作で観られます。
そこでストーン自身が語っていること
⇓
「私の記事の裏付けは、ほかならぬ本人の言葉です」
- 政府の文書
- 政府の報告書
- 会話記録
- 記者会見や演説
これらを歴史家の手法で分析し、
そこに潜む嘘や矛盾を暴いていった。
週刊 I.F.ストーンが暴いてきたモノ
ストーンの名を一躍有名にしたのが
週刊I.F.ストーンという彼個人が発行するニュースペーパーでした。
元トークショーの司会者ディック・キャベット氏はこう語る。
「政府の人間とジャーナリストはみんな読んでいました」
ジャーナリストのクリス・ヘッジスも
「あれこそ真実を伝える独立型メディアの典型でした」
週刊I.F.ストーンはオルタナティブメディアの先駆けで
既存のメディアに対するメディアとなっていた。
そう、彼は政府の嘘だけではなく
商業メディアのなれ合いや偽善、嘘も暴いていたのです。
巨大メディア・報道大手メディアが求めるもの
巨大メディア・報道大手が何を求めているのか?
ズバリ⇒金と強いコネクション
「巨大メディア幹部たちに倫理観や道徳心はあるのか?
それとも、エネルギー業界や製薬業界、
たばこ業界の幹部程度のモラルしかないのか?」
独立系メディアのためのセンターパーク創設者
ジェフ・コーエンはこう問い続けている。
金になる事をし
金を出すスポンサーや
権力者に気に入られることをする。
だって商売してるんだもの、だから商業メディアなんだもの。
当然と言えば当然。
エンターテイメント性のあるニュース
大手メディアが求めるのは
「エンターテイメント性」なんだとジャーナリストたちは語る
だから大事な社会問題の記事を持ちこんでも跳ね返されると(;;)
移民問題、移民の遺体の大量放棄について
テレビで報道してくれるよう記事を持ちこんでも
- 美人はいるのか?
- 英語は話せるのか?
そんなことばかり聞かれるという…
「視聴者は内容の薄い、低俗な報道・番組を見て誘導されている」
と闘うジャーナリストたちは指摘する。
政府とメディアについて指摘する。
「無知で口やかましい大衆を排除せよ、正しくふるまうように仕向けよ、
それが大衆のためである」
とした結果
政府とメディアにより行われた正しい選択がこれである
私たちがエンターテイメント性の高いモノを見せられている間に
政府が何を決めて何が行なわれてきたか?
見直してみるといいのかも、自分で。
日本の中と外の2つの視点で追っていくといいね。
今も受け継がれるI.F.ストーンの報道姿勢
このドキュメンタリーの中で
今もストーンの意思を受け継ぎ
政府の嘘と闘うジャーナリストたちが
多数いることが確認できます。
◆(政府の)嘘は命を奪う
これはストーンの意思を継ぐ
ジャーナリストが言った言葉。
アフガニスタン難民やシリアの難民を取材している人の言葉
だから嘘を赦さないんだと。
シリアの難民はアメリカの姿勢をこう批判する
「他人を殺すことで、誰かを守ることはできない」
アフガニスタン難民はこう言った。
「アフガニスタンにアメリカ兵がいるかぎり、戦争は終わらない」
彼らはわかっているのです。
ここからはストーンの「報道」についての考え、
報道姿勢を強く感じることができる彼の言葉を
見ていきたいと思います。
◆私は報道の自由を信じています
「私は報道の自由を信じています
自由な社会におけるその役割を信じています
自由なくして役割は果たせません」
※だからこそ彼は独立型メディアとして発信しつづけた
◆真実を書き、弱い者を強い者から守り、正義のために戦え!
ストーンが政府に睨まれながらも
自分の報道姿勢を貫いた裏にあった彼の本心がここに
⇓
「真実を書き、弱い者を強い者から守り、正義のために戦え!
人類の憎しみや恐怖に対し、癒やしの視点をもたらすこと、
いつの日か多様性ゆえに殺しあうのではなく、それを享受できる世界を。
しっかりと見つめれば、もっと多くのものを見つけられるのだ」
大きな権力と金と嘘でできた社会や世界を「変える」ということは
枯れ木に水を与え続けるような忍耐がいると言われている…
でも、実際にそれをやり通した人物が実在したことを知ることができて
それだけでも光が射した気持ちになった。
面白い映画ではないかもしれませんが
見て欲しいドキュメンタリー映画です。
では、また~☆