手塚治虫先生が「偉大な漫画家」だというのはもちろん知っていました。
でも「漫画・アニメ」という1つの文化ジャンルを確立した偉人のような認識
しかなく…
他の凄い漫画家の人たちとどう違うのか全然ピンときていませんでした。
「火の鳥」を観るまでは…
40代の私世代なら、
「藤子不二雄」だってめちゃくちゃ凄い世界を見せてくれたし
「ドラゴンボール」とか世界の子供をワクワクさせたし
「ナウシカ」とかとんでもなく深い世界を描いているし
と偉大な漫画・アニメがたくさんあって思い入れもあるはず。
ぶっちゃけていうと
手塚治虫氏と藤子不二雄氏も宮崎駿氏も同等の偉大さだろうと思っておりました。
手塚治虫作品に特別性を今までそう感じてこなかったけど
私が知る巨匠たちの先輩だから同等に凄いんだろうな…という認識でした。
先に謝っておこう。。
すいません、私は自分でも無知無能を認めていますが
知らないことが多いのです(;;)
そして今回、プライムビデオで視聴可になっていたので
前から手塚作品の中でも気になっていた「火の鳥」を観はじめたのです。
その内容にビックリ!
第一話が「黎明編」からはじまります。
⇓
そこに現れるのは「ヒの国」のナギ少年や
そして卑弥呼の命により「ヒの国(村)」を全滅しにきた猿田彦将軍と
いろいろ驚きの展開が繰り広げられます。
ナギ少年がイザナギ、卑弥呼がアマテラスをモデルにしていることも興味深いし、
「火の鳥」も「ヒノトリ」「ヒノクニ」ともしかして、
日本語の音ベースに創られているのかも!?なんてワクワクしたり。
気になって「火の鳥」の原作漫画の方を調べてみると
手塚先生が「火の鳥」で描いた世界が
古代~はるか先の未来にまでおよび
それらは「○○編」と区切られ、
「超古代」の次に「はるか未来」の話が続き
また過去・未来・過去・未来と繋がっていくのです。
振り子のように過去と未来へ話が振られて動いていきます。
しかも各話の因果が繋がってくるんですよね。
最終的には現代・現在の点で振り子は止まる計画だったようですが…
この宇宙を多次元的に捉えていたり、
次元の重なりや時空間に閉じ込められた人の描写もあったり
古代と遥か未来の話が実は同時に存在しているのでは?とも思わされます。
卑弥呼の命に背き、ナギを救ったことで
猿田彦の鼻は巨大化させられてしまうのですが
「お茶の水博士やん」と思ったら
火の鳥の世界の一部だったようです(感動)
日本の古代についても
これからの未来についても
なかなか攻めた表現をしているので
邪魔も多かったろうなぁ…と思うのですが
それでもこれだけのモノを発表できたのはホントに凄い!
手塚先生の描く世界がすご過ぎて
実は私はその理解に追いついていないってのが
正直なところですが、今後しっかりと追っていきたい作品なのです。
アシュラを観た時も思ったのですが
作家に外圧なく好きに表現がゆるされたのなら
もっと素晴らしい作品が描かれてきたんだろうなぁ…と思うと
なんだか寂しくもあります。
アシュラもあの先、僧侶になるまでの話見たかったなぁ。。
また、火の鳥の「ここ観て!」ってポイントをまとめられたら
このブログに書いていきたいと思います。