プロ独女のライフハックブログ

BBA独女みつまるが「今」気になることを追いかけ綴る人生冒険日記

【深夜映画部】「イミテーションゲーム」感想①孤高の天才数学者の姿に感情が表に出ない人の深い悲しみを知る

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最後めっちゃ泣ける(;;)

映画「イミテーション・ゲーム」は凄すぎて感想も2~3に分けないと

語れません(;;)

どうも~映画と酒と本が好きなプロ独女みつまるです。

 

 

今のパソコンというかコンピューターが

計算機から急激に進化したきっかけが「戦争」だったというのは

小耳にはさんだことがあったんです。

 

でも、実際に計算機からどうやって超演算器になったのか?

その過程をこの映画で知ることができました。

詳しい設計とかはわからないけど概要だけ。

イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密(字幕版)

 

 

 

  • コンピューター誕生
  • 戦争と数学
  • 天才数学者としての生き方と功績

 

これらのことがドカン!ドカン!ドカン!と観客に向かってくるので

受け止めるのに必死です。

そしてこの感想を1つにまとめられなかったわけです。

 

 

 

 

人工知能の父ともいわれる数学の天才

 

主人公のアラン・チューリングは天才数学者である。

計算機からコンピューターへの進化を成し遂げた人物。

 

今私たちが気軽に使っているパソコンから受けている恩恵も

チューリングの功績のおかげともいえる。

 

ただ、こうした素晴らしい技術の進化は

「戦争」によりもたらされたのも事実。

第二次世界大戦のイギリスでドイツ軍のエニグマ暗号の解読のために

チューニングは暗号解読装置をつくりあげたのだ。

 

毎日変わる暗号パターンを解読しなければならず

人の計算速度では到底追いつかない。

だからこそチューリングは計算機に高速演算をやらせようと思いついたのだ。

 

確かに計算機の計算速度は速い。

電卓を使えば今でも実感できる。

でも暗号の解読に計算機を使うというのは

暗号作成のパターンをしらみつぶしに行うとして

1日24時間では足りないのだ。

 

それをどうやって可能にしかのか?

ここが映画の見所となっているので

是非観て欲しい!

 

 

暗号解読というのが

どう行われていたのか?

今を生きる私たちにも参考になるよ。

 

チューリングがこの高度な計算処理機械を作ったことで

「機会に考えさせる」という発想が現実のものとなった

これがホントにすごいことなのだ。

 

 

偉大な功績の天才の人生は波乱万丈

 

チューリングは小さいころからその天才ぶりを発揮していた。

ただ彼はアスペルガーを疑われた人物で

その行動は集団にはなじまないところもあった。

 

目立って賢く、

感情をあまり表に出さず、

無理に友達を作ろうともしない彼は

いじめやからかいの対象になっていた。

 

そんな中で唯一彼と同じく数学の才あるクリストファーは良き友人であり

チューリングの理解者でありよく二人で難問を解いて遊んでいた。

 

チューリングは同性愛者であり、

クリストファーに恋心を抱いていた。

そんなクリストファーに気持ちを打ち明けようとした時

突如クリストファーが結核で亡くなってしまったのだ。

 

ここから更に彼は数学や学問に打ち込むことになる。

アランチューリングは数学者・論理学者・哲学者・コンピューター科学者となった。

 

ナチスの暗号器エニグマの解読装置を完成し

イギリスの勝利に貢献し、

コンピュータ科学の飛躍にと偉業を成した彼だが

エニグマ解読に関する功績は長い間機密事項として伏せられ

最後は男娼と関係をもったことで有罪となり41才で青酸中毒で亡くなる。

イギリスにもたらした偉大な功績を世間に知られることなく

孤独にこの世を去ってしまったのだ。

 

 

孤高の天才が最期に見せた深い悲しみと孤独への叫び

 

この映画は前半は内容についていくだけでも大変だった。

ものすごく強大な演算器を黙々とひとりつくるチューリング

時々その設計についてポツポツつぶやくが

よくわからない(;;)

 

天才たちが集まって自分の頭脳で暗号解読しようとする中で

チューリングは黙々と暗号解読計算機を設計し組み立てていた。

暗号解読チームでもチューリングはひとり浮いていて

メンバーになじめていなかった。

 

チームメンバーが昼休憩に食事に誘っても

返事もしないで作業していたり

「食事はいらない」と無下に断るので

いつしか周りも声をかけなくなる・・・。

 

そんな中とても賢い新メンバーで後にチューリングの妻となるジョーンが

チューリングと仲間をうまく繋いでくれ

チューリングも仲間の力を借りる事や協力することを学び

解読機クリストファーは完成したのだ。

 

 

チューリングはその特殊任務と自分の才能ゆえに

学生時代の親友クリストファー以来の自分の理解者である妻を守るため

自分と任務から彼女を離そうと彼女に嘘をつき

ひどく傷付けて決別してしまう(;;)

 

戦争が終わり

暗号解読チームの仕事も資料もすべてが機密事項として

消されることになった。

資料は燃やされすべては破棄され口外禁止となった。

 

チューリングは同性愛の罪で有罪にされ

研究を続けるためには

化学去勢のホルモン薬を飲まねばならず

その副作用による脳機能・身体・精神への影響に苦しんでいた。

 

そこへ心配した元妻が現れ、

彼女の指に結婚指輪を見た彼は

「おめでとう」といいながらも

自宅で組み立てているコンピュータを見つめながら

叫んでしまうのだ。

 

 

「僕を独りにしにで」

 

いつも冷静沈着な彼が取り乱して

泣きながら叫んで元妻の腕に抱かれていた(;;)

 

 

人と距離を置き感情を表に出さない人への誤解

 

私は彼の最期の叫びに心底驚いた。

 

彼はいつも他人に関心が無かったし、

共感することも無かったし、

他人との交流も最小限ですませていた。

 

だからてっきり

自分の興味ある研究に没頭して

誰にも心乱されずひとり集中できることを

自ら望んでいるんだろう・・・って思ってみていたのだ。

 

だから彼が 泣きながら取り乱してみじめに

「僕を独りにしないで」

と叫ぶ姿をみて私は頭が一瞬真っ白になった。

 

 

独りであることを望んでいると思ったし、

自分がひとりということを気にしていないくらい

興味あることだけに「集中」して生きている人たちと

思っていた人々は本当は人との距離感に深く傷付いていたのか?!

 

 

この映画でカンバーバッチの演技を見ながら

徐々にわかってきた。

彼らは他人により感情の振動が起こる深度が他の人より深いのだ。

その自分の感情の揺れを起こせる人が少ないからこそ

そうした自分を理解してくれて、自分も共感できる相手を心底望んでいるんだと。

 

 

その場では人の小さい気づかいに気がつけなくても

長い時間を共にすることで

徐々に小さな振動が彼の深い感情に届いて揺らすようだ。

 

共感力が無いわけでも低いわけでもなく

速度が違うだけかも。

そして深い所にある分、ほかの人よりもその受信した振動の影響を

大きく受けて揺さぶられているのかも。

 

恐ろしいくらいに

この世は美しく単純な自然の法則でできているのかもしれないと思った。

 

 

誰もが実は同じくらい悲しみを感じ

同じくらい孤独を感じ

同じくらい不安を感じ

同じくらい愛を求めている。

 

 

孤独も不安も平気な人なんかいるわけないもんね。

感情を表に出さない人は

その分内側で反響しつづけるその感情を抱え込んでいるのかも。

 

 

感想②へつづく

 

 

 

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