写真家セバスチャン・サルガドの活動を追ったドキュメンタリー映画
その中で強く印象に残った作品集「WORKERS」（1986~1991年）
私が一番目を奪われたのは1991年クウェートの油田火災に挑む消防士たちの姿です。
“世界を知る旅“ならば
BBAガイドは「その地の歴史と文化を知る」ことが大事と思っております。
“その文化を育んできた歴史”という意味合いだったのですが
もっと深く歴史を知るべきだと感じるように…
そういった意味で
グルメやバカンスといった世界を知る旅の
逆サイドにあたるかもしれません。
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セバスチャン・サルガドの視線で追う「世界の旅」
そのために見るべき映画
本日は「サヘル」の次のプロジェクト「ワーカーズ」の旅
「WORKERS 1986~1991」
Sebastião Salgado: Workers: An Archaeology of the Industrial Age
サルガドが「サヘル」の次に取り組んだプロジェクト
『今の時代をつくったすべての人に捧げる作品』と彼は語る。
世界30か国をまわり、
労働者たちの姿をとらえた写真の数々がここに。
ブラジルの金鉱 セラ・ペラーダ
ドキュメンタリーの最初に登場し語られる
“金鉱の巨大な穴にうごめく5万人の労働者のざわめき”
その迫力に圧倒される1枚の写真
これがブラジルの金鉱 セラ・ペラーダで撮影された写真だ。
五万人の人が砂粒のように見えるこの崖を
男たちは1日に50回も登るのだという…（信じられない…）
ここで働く5万人は奴隷ではなく、
皆、富をもとめ集まった人達。
あらゆる人たちが集まり、
誰もが「富への可能性に賭けていた」という。
知識人や大学の学位取得者もこの中に。
5万人が金を得るために土を運び続ける姿は圧巻！
マンパワーの可能性を今まで以上に感じた私です。
同じ目的と可能性に力を集中する人が5万人集まると
こんなにもすごいことが起きるのか!?と思った。
1991年クウェートの油田火災に挑む消防士たち
1991年、クウェートに世界中の消防士たちが集められる。
彼らの任務は
「フセインが油田に放った火を止めること」
もちろん1か所ではない、クウェート中の油田が燃えているのだ…
油まみれで毎日働く消防士たちの姿をカメラで追っている。
本当に油で真っ黒なのだ…油まみれで真っ黒な人達が
巨大な油田火災と闘う様子は壮絶。。
「本当に消せるのか？」
そこから疑ってしまう…状況なのだ（；；）
しかも消防車や消火機材は
毎日その汚れを落としメンテナンスしなければならないという。
あの油まみれのドロドロを毎日キレイに掃除するだけでも重労働。
目の前の景色は「地獄の業火」に見えただろう。
「いつ帰れるか」わからない戦いに挑む消防士たち。
兵士たちだけでなく
消防士たちも闘っていたのだ。
どうして力を持つ人間は
その大きな力を「破壊」にばかり使うんだろう？
「欲」のせい？何なの？
世界を新たに知るほど「疑問」が増えていく…。
知るとはそういうものなんですかね。
では、次の旅でお会いしましょう。
