「氏姓」で苗字・姓(家名)のことだと漠然と認識していた、私です。
でも、どうやら それぞれに大事な意味が込められているようなのです。
カタカムナ+日本神話+日本語の音のヒビキの構造をより深く理解するために~「古事記」を読み始めた、私です。
私が読んでる「古事記」本はこちら、
では、古事記・序文の解読の続きへ
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姓を正し氏を撰み 遠飛鳥に勒したまふ。
(古事記・序文 より)
これは、允恭天皇の事績を語っている一文です。
内容的には「臣下たちの氏姓を正し撰み、大和の飛鳥の宮で統治なさった」というものらしい。どうして天皇は「氏姓を正し撰み」したのだろうか?
ここで、この文章の「読み・音」を確認しておきましょう。
”姓(かばね)を正し、氏(うぢ)を撰み(えらみ)、遠飛鳥(とほつあすか)に勒し(しらし)たまふ”
気になる部分をじっくりと見ていきます。
【姓を正し、氏を撰み】
允恭天皇(男浅津間若子宿祢王)はどうして「これまでの姓を正し、氏を撰み」したのか?それは、本来の意から当時の「氏姓」はズレタ状態にあったということだろう。
どうやら本来の血縁・祖先を共にする一族を示すものに「政治的な意図」が深く入り込み歪んできてしまったようなのです(私の考察です)
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「氏(うぢ)」の意味をネットで検索してみたところ気になる説明があった。
氏(うぢ)は古代日本において、氏族に擬制しながら実は祭祀・居住地・官職などを通じて結合した政治的集団。その内部は姓(かばね)を異にする家族群に分かれ、上級の姓をもつ家族群が下級の姓の家族群を支配し…
(Wikipediaより)
だいぶ歪んでるやないか~神の血縁であるが故に「血縁」を大事にする日本(この国)にあって、これはアカ~ン!! 穢れまくっとるやないかい~ってことで天皇が正したのだろうと。
何しろ「允恭天皇(男浅津間若子宿祢王)」ご自身も姓を持っておいでなのです。
そう允恭天皇が持つ神名(私が勝手に天皇の本名は命など神族であることを示していると思っているので)には「宿祢(すくね)」という姓が入っているのです!
しかも允恭天皇の御名前は「命」ではなく「王」とかいて「みこ」と読ませているのです。神→人の王へと、神の血よりも人の血の方が濃くなった転機なのでしょうか??
あと、ここの一文で気になるのが「撰み」と「勒したまふ」という表現です。
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「撰み」は、「選ぶ」の字に似ており、”多くの中からよるすぐる”という意味がありますが 実は第一の意味は「書物を著す・編集する」ことにあるのです。
「勒」の意は「制御する」「整える、おさめる」という基本的な意味の外に「彫り付ける・刻み付ける、書き留める」というものが在り「記録」の意の中でも「後世に伝える大事な記録」という強い意を感じるのです。
允恭天皇は「正しき記録」を重視されていた方なのではないだろうか。
今を正し、それを記録し再び歪むことのないように堅め、後世にまでその記録が残るようにしてくれたのかな。
日本人のクセに、古事記を読みながら「日本語のことば」について新たに知ることばかりな私です(今まで、日本語をちゃんと理解していなかった自分に驚愕っす)
(つづく)